- Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103329121
感想・レビュー・書評
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本ものって何ですか、というテーマより、出来の良い姉のせいで親に愛されない妹の想いが切々と胸に迫った。万佑子と結衣子の姉妹だけではなく、一世代前の春花と冬実についても。だから奈美子と弘恵が助け合う姉妹だったのには違和感を感じる。弘恵の悪意が動機なら満足したかも。春花の母親はいい人だったみたいだけどね。
結衣子だけが最後まで真実を教えてもらえなかったのは、単に親に愛されていなかっただけだと考える程には私は屈折している。もしかしたら著者にも経験があるのでは、と今頃になってふと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
のっけからなんとも暗い感じの・・・「ああお姉さんがなにかしらの事件にあって・・」と予期させる書き方でいやがうえにも暗い気持ちに。。
まあでもそういう作風の作家さんだしな。そこに文句をつけるのは間違ってる。池波正太郎読んで「時代小説あんま好きじゃないんだよね」とか言うようなもんで。明るい話好きなら湊かなえ読むなよ、と。どうでもいいことですが。
で、まあ結局その長年悩み続けた姉の変貌についての真相なんですが・・・うーん、まあこんなもんかな、と。しょうもねえ!と本を投げ出すほどではないけど「そうだったのか!」ということもない。着地点としてはこの辺だろうなあ・・くらいの。
でも最後がなあ。それを知った主人公が、一体なにをどうしたかったのか?その辺の心理描写がいまいちピンとこなかった。 -
最近こういう「仕掛け」流行なのでしょうか、あちこちでドラマだ映画だで見かけるような…。途中から「もしかしてそういうことなのかな」と予測がついてしまいますね。
予測がついても、この結末はそれでどうなるんだろうとちゃんと読者を引っ張って最後まで読ませるところはさすがと思いますが。
親側からこの話を描くと全く違うお話ができるんだろうなぁ。でもこの手の題材がちまたに多く出回るということは現実にもそういう親子は、私たちが知らないだけで多いということなのでしょうか。もしそうだったとしたらやりきれない話ですね。
読後に表紙を見ると、微妙に違う二つのよく似たジュエリーキャンディーが切なく感じられます。内容さることながら、この装丁がこの本の中では一番絶妙に感じられます。 -
うーん、スッキリしない終わり方。母親が変。。
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結衣子の心理描写が細やかで、丁寧な印象。
自分と同じような時代を生きてきた背景も
共感を呼びやすく、とても楽しめた。
本物の姉妹、血のつながりってなんだろうと
考えさせられた。
ラストのネタあかしでは何とも複雑な気分になったが
これが湊かなえさんだからなぁ、と納得。 -
2014.6.21
なんとも身勝手な話だな
まあ残された家族や何も知らされなかった兄弟の事を考えたら 事件は起きないか…(ー ー;) -
一度行方不明になったあと戻ってきた姉に対する、どうしても拭えない違和感の正体は何なのか。
ホラー小説を呼んでいるときのようなドキドキ感と、早く結末を知りたいワクワク感で、一気に読んでしまいました。
ストーリーとは関係ないのですが、この本に出てくるケーキ店の名前が「白バラ堂」で、著者の別の小説に出てくるケーキ店の名前も確か「白薔薇堂」でした。これは、著者が広島県出身であることと関係あるのでしょうか。私は広島県福山市出身なのですが、福山でケーキ店といえば「白ばら」と決まっていたので、もしかして関係あるのかなと思いを巡らせています。