豆の上で眠る

著者 :
  • 新潮社
3.16
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本棚登録 : 3392
レビュー : 516
  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103329121

作品紹介・あらすじ

行方不明になった姉。真偽の境界線から、逃れられない妹――。あなたの「価値観」を激しく揺さぶる、究極の謎。私だけが、間違っているの? 13年前に起こった姉の失踪事件。大学生になった今でも、妹の心には「違和感」が残り続けていた。押さえつけても亀裂から溢れ出てくる記憶。そして、訊ねられない問い――戻ってきてくれて、とてもうれしい。だけど――ねえ、お姉ちゃん。あなたは本当に、本物の、万佑子ちゃんですか? 待望の長編、刊行!

感想・レビュー・書評

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  • 湊かなえさんらしい。なんでこんなに人の心をざわつかすんだろう。

  • 事件の真相が気になって気になって、だけど決して最後のページを見てしまわないように気を付けながら読みました。
    豆粒ほどの微かな、けれど確かな違和感。
    最後はなるほどとは思ったものの、それぞれのやりきれない気持ちやこれからも背負っていくものなどを考えると、スッキリして良かった!と思うのは難しかったです。
    事件前に、姉妹でおばあちゃんの家に泊まりに行くエピソードがなぜかとても好きでした。

  • やはりイヤミス・・・
    読後感は、うぅ~ん、座り心地が悪いという感じでした(>_<)
    ある日、姉妹の姉が神隠しの如く、行方不明に。必死に家族で捜索するも、見つからず。壊れていく母が突然、白猫を買って帰ってくる。だがその目的は・・・。
    ホントに神隠しの如く、突然、姉が帰ってくる。でも、なんだろうこの違和感。何かが違う、家族の誰もあえて触れないように、触れないように。本とうの家族ってなんだろう。。。

  • 相変わらず湊かなえはやってくれる!最後の結末はうーんとうならせるほど、怒涛の展開だった。あらすじを簡単に言うと、私と姉の万佑子は仲が良い姉妹だった。しかし、ある日神社で遊んで先に帰った姉が行方不明となってしまう。それから、長らく家族たちは捜索を続ける日々、変わってしまう生活、周りの人の怪訝な視線を感じる毎日だった。
    ところが、2年経ってから、神社の鳥居の下で姉が発見され、保護される。
    両親は喜ぶのだが、私とおばあちゃんは違和感を感じる。何かが違う。何かが変だ。果たしてこの子は本当に姉なのかーーーー?
    ところどころ、大学生となった私の回想が混じりながらこの事件が語られるが、この事件があってから何年も経った後である事に私は気づき始める。
    その盛り上げ方がさすが湊かなえ、最後まで楽しく読めました。

  • 久しぶりに読んだ湊さんの小説。この作品はイヤミスではないと思う。現在と過去の失踪事件の経過が同時進行で語られる。状況が把握できないまま、謎もほとんど明らかにされないままラストまでひっぱられた感じで、ちょっと中弛みしました。ラストで全ての謎がわかりますが意外性もなかった。残念。

  • 第4章までがとても退屈だった。でもオチが知りたくて、最後まで我慢して読んだものの、想像以上とはいかず、期待はずれでがっかり。究極のミステリーというわりに、珍しくない設定だったし、急に下り坂を転がり落ちるみたいに謎が解けて、主人公が哀れなほどに追い詰められる。後味の悪さは、さすがは湊かなえという感じ。

  • これは……このラストはひどいな。最終章まではすごく丁寧に描かれてて、なおかつ文章が読みやすくてグイグイ引き込まれて。
    やっぱり湊かなえはいいよなーとか思っていたのに、ラストがもうひどすぎる。

    手を抜いているとしか思えないエンディング。そりゃ主人公もキレるっしょ。
    親はきちんと話すべきだよ。こうなると主人公も本当の娘じゃないのかと疑うレベル。祖父母には隠しても、毎日一緒に暮らす妹には、理解が難しいかもやけどきちんと説明すべき。
    この姉妹の母である春花さんがほんまに毒親で苦手。
    祖母も孫娘たちのことを真摯に考えたいいおばあちゃんっぽいけど、この親を育てたのかと思うとちょっとなーって。
    「姉妹」がテーマなんだろうし、題材もそれこそ謎もすげぇ面白いのに、ラストが駆け足すぎるのがほんまに残念。

  • 何をもって"本物"といえるのかを読者に問う小説。
    現在大学生の姉妹。始まりは小学校。大好きな姉の万祐子ちゃんが行方不明になり、2年後に帰ってきたが、妹にとっては別人にしか思えない。

    最後には、希望の万祐子ちゃんに会える。が、その万祐子ちゃんも、期待する万祐子ちゃんではなかった。心の支えとなっていた記憶の中の本物の万祐子ちゃんさえ、最後には幻想になる。妹の結衣子ちゃんの喪失感を思うと辛い。戻ってきた万祐子ちゃんの、努力と健気さが報われないことも辛い。
    でももし、期待通りの万祐子ちゃんが2年後に戻ってきていたとして、その万祐子ちゃんの性格が豹変していたとしても、それは本物といえただろうか?やはり違和感を抱くのではないか。

    「向き合い、時間をかけて、本物の家族となっていけるのではないか」というフレーズが終盤にあった。本のラストでは、読者に本物を問うて終わるが、私はこのフレーズこそが答えだと思う。始めで家族が決まるのではなく、後から家族という関係性になっていくのだと思う。だから、結衣子ちゃんが、ここから家族になっていくことをはじめられたらいいな。

    母親が脱走した猫を口実にして子どもに誘拐犯を探させる件や、誘拐犯を見たと平気で嘘をつく子どもなどが、有り得そうに思える分、嫌な気持ちになった。読者に投げ掛けて、モヤモヤさせて終わらせるラストも好みだった。ただ、終盤にもっとページ数を割いて欲しかった。ラストスパートが早すぎて勿体ない。

  • 見知らぬ人たちのレビューをざっと見渡すと全体的には評価があまり良くないことに驚く。
    評価しているのも、「終盤のスピード感」であったり、「読了後のモヤモヤ感が湊かなえらしい...」のようなふわっとしたものばかり。

    この小説は特に終盤は複雑で、自分は初めてくらいに、部分的に読み進めては読み直しまた読み進める、という順を取った。
    フィクションに対して、設定に無理がある、なんてズボラな批評は的外れではなかろうか。読み切れてないというのが強いと感じる。


    さて、ザッとのあらすじ。(裏表紙に書いてある程度)
    この小説は2人の姉妹(小学校低学年の子ども)がメインキャラクターとなる。主人公は妹。
    性格や身体的特徴の異なる2人だが大変仲が良く、妹は姉をとても慕っている。ある日、姉が行方不明になり、家族総出で奔走するも見つからず、ふと2年後に突然見つかる。
    しかし、帰ってきたのは元の姉ではないと妹は勘付くが、両親は否定、DNAを調べでも両親の子であることが証明される。
    その真実は...(小説で)


    主題は「家族とは何か、血の繋がりとは何か」と言える。ただし、その主題が強くなってくるのは中終盤で、序盤はその主題は極めて弱い。
    主題が設定されているも、それがなかなか出てこないという小説はあまり読んだことがなかったので新鮮であった。
    また湊かなえらしいのかどうかは未だ判断が付かないが、結局のところ主題は完結していない。読者へ考えるキッカケを提供...いや、ブン投げて終わる。考えざるを得ないというのも悔しいが、それは小説家としての技巧が光っているように感じた。

    ごくありふれたテーマではあるものの、ストーリーは丁寧に作り込まれ、楽しめた。

    湊かなえにハマりつつある自分だが、とにかく女性の心理描写が上手い。現実的には、高尚すぎる気もする。(女卑、というわけではなく、人間はそんな頭を使って生きてないゾ、と)
    男性主人公の作品も(あるなら)早く読んでみたい。

  • 面白かった。ミステリーだけど、最後の種明かしであれよあれよと情報が出てくる感じ。
    後味が良くない。真実が分かっても主人公の心は晴れないし。。。本もの って、何?
    優しいお姉ちゃん幻想を抱くのは小学一年生までであれば当然かもしれない。けどそこまで予想して本にしちゃって、最後に裏切るのは凄いし怖い。


    あとなっちゃんが怖い。お茶の水女子大には行けなかったのね。

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著者プロフィール

湊かなえ(みなと かなえ)
1973年、広島県生まれ。武庫川女子大学家政学部卒。
2005年に第2回BS-i新人脚本賞で佳作入選。2007年には第35回創作ラジオドラマ大賞受賞、「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。読んだ後に嫌な気分になるミステリー「イヤミス」の優れた書き手として著名。
「聖職者」から続く連作集『告白』は、2008年、「週刊文春ミステリーベスト10」で第1位、「このミステリーがすごい!」では第4位に選ばれ、2009年、第6回本屋大賞を受賞。デビュー作でのノミネート・受賞は、共に史上初。2012年「望郷、海の星」で第65回日本推理作家協会賞(短編部門)、2016年『ユートピア』で第29回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。ほか、直木賞で度々候補になっており、2018年『未来』で第159回直木賞に3度目のノミネート。同年『贖罪』でエドガー賞候補となった。
映画化・ドラマ化された作品多数。特に映画では、2010年『告白』、2014年『白ゆき姫殺人事件』、2016年『少女』、2017年『望郷』と話題作が多い。

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