証言 班目春樹―原子力安全委員会は何を間違えたのか?

  • 新潮社
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本棚登録 : 36
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103331513

作品紹介・あらすじ

事故当時、総理官邸内では何が起きていたのか。根幹となる原子力安全規制のどこに問題があったのか。そして、なし崩し的に進む再稼働は本当に安全なのか-。この国が戦後最大の危機を迎えた一週間、原子力安全委員長として官邸で事故対応に当たった班目春樹氏が語る「原発の真実」。

感想・レビュー・書評

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  • 非常に素直に、感情をぶつけられている内容で、読んでてとても面白かった。

    福島第一事故当時の菅直人のキレ具合いとか、保安院長の敵前逃亡とか、いかにも駄目な政治家や官僚がやりそうで、自分の経験から見ても、きっとそうだったに違いないと、思います。

    ただ、原子力に関係ない一般人が予備知識なしでこれを読むと、単なる弁明書、あるいは、責任回避の書であると、誤解されてしまうのではないか。そこが物凄く気になります。

    第三者がインタビュー形式で纏めていたら、もっと客観性が出ていたのではないかと思います。その点は、班目先生と岡本先生のために惜しみます。

  • 【要約】


    【ノート】

  • 現場当事者の一人の証言。
    官邸がクソだったってのはもういろんな情報を耳にするんだけど、保安委の立ち位置などは新鮮かも。だけど、その立場について言い訳に終始してるという風に読めなくもなくて。あまり発展性のある内容でもなかったな。

  • 「斑目さんがどんな言い訳してるんだろう?」くらいの気持ちで手にしたのだけど、理路整然と原発事故の当時の官邸の様子や、前後の原子力安全委員会の働きなどを解説しており非常に興味深い本でした。
    聞き書きをした岡本教授の手腕のような気もしますが批判は最低限にしつつ、あるべき対策を専門家の観点から分かり易く語ってくれています。

  • 保身のために言ってる面や、本当に勘違いしていて指示をミスした点も多々あるのだろうけど、
    それを差っ引いてもある程度正直に心の内を語っているなと感じた。
    被害がここまで甚大でも、自分のことばかり考え、裏工作に走る保安員や官僚のことを見ると、昔から何も変わってないことを実感させられます。
    国が進めてきた原子力事業なのですから、国が尻を拭くのも当然なのに、それから逃げる方法だけがうまくなり、東電が割を食っているのだなと感じた。

  • グチ感の高い印象な語り口。世間から叩かれまくった人の証言なので仕方ないけど。
    事故後しばらくして公表された「SPEEDI」試算は「実測された」各地の放射線量を元に「事故現場からの」放出量を求めたものであり、放射線物資拡散の予測ではない

  • 原子力委員会は何を間違えたのか、という副題がある。けれど、その部分はごくわずか。ほとんどが、菅元総理がテンパっていたので邪魔された、保安院に逃げられた、文科省に嵌められた、という話ばかり。いわば、それを見過ごしたことも、局地的・瞬間的な間違いの積み重ねだったことは確かかもしれない。本書の前書きには、「多角的に見る一助に」という文言がある。原子力安全委員会が敗者だとすれば、歴史が塗りつぶしがちな敗者の記録を残す貴重なもの、と考えて良いのだろうけれど、この本は個人の本だ。原子力安全も、最後は人の問題だ、などという、膝から崩れ落ちそうになるオチが…。読むと感情の起伏があるとは思いますが、「多角的に見る一助に」。

  •  3.11の原発事故でメディアの糾弾にあった人の証言。
     当事者であるので、ある程度割り引いてみる必要がありますが、ごくごく必要な対応をしたということに過ぎないのがわかりました。
     似たような3.11原発事故本の中で、もっともリアリティがあり、官僚の省益重視と責任回避を目の当たりにした証言は貴重です。

     お勧めの一冊です。

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