伴侶の偏差値

著者 :
  • 新潮社
3.45
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本棚登録 : 86
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103335429

作品紹介・あらすじ

私は男に何を求めているのだろう……安定した生活? それとも人肌恋しいだけなの? 35歳、独身の真紀は、実家で母と暮らしている。大学時代の女友達佳乃は子育てに忙しく、未央は奔放にパートナーを選び自由に暮らしているように見える。二人を意識しつつ、居心地のよい部屋を求めてモデルルームを探し歩き、不実な男とのつきあいを断てない……生き迷う30代女性の切実な想いに寄り添って、本音を掬い上げる長編小説。

感想・レビュー・書評

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  • 『ハンサラン愛する人々』がとても良かったので、読んでみました。
    (一冊好きな作品に出会うとその作家さんを続けて読みたくなる)

    真紀、35歳独身、父の他界後に弟が家出、
    精神的に不安定になってしまった母と実家で暮らしている。
    学生時代からの友人である二人、
    佳乃(かつて合コンで自分が相手にしなかった男性と結婚し堅実に生きている)
    未央(自由奔放に生きている)をつい意識してしまう。

    最初は真紀の生き方が、なんか理解できませんでした。
    どう見たって無責任男な新宮との関係をぐずぐず続けていて…
    でもだんだん、そんな生活から抜け出せない真紀の焦りや迷いもわかるような気がしてきてね。
    長女気質とでもいうのかなぁ…

    3.11の震災がきっかけでいろんなことが変化して、
    新宮のできちゃった婚(あ~最低!)
    弟の恋愛の後始末、母の再婚、
    その中でも、ヒロトとの出逢いと別れが真紀を強くさせてくれたんだと思います。

    本音で生きるって、なかなか難しいですよね。

  • 仲のいい友達同士でお互いの伴侶を値踏みする話かと思ったら(笑)
    主人公は未婚で彼氏とは若干冷めた関係で
    友人二人は自分とは違う境遇で、心を許してもいないし理解もしていなく
    30代半ばになりいろんな面で悩んでいる会社員だった。
    案の定、彼氏とは破局を迎え
    友人には友人の悩みがあることを知ってもなお、心からは理解しておらず
    母親の存在を重く思っていた件がクリアになったことだけが救いか。
    主人公が今後どんな選択、判断をして、自分の人生を導いて行くのかにはとても興味が惹かれ、どんどん読み進めることが出来たかなー。

  • がっつり震災絡みでびっくりした。最近はこういうのが増えてるのかな…。

  • モデルルーム…ちょっとしたスリル。
    錦糸町の彼…結婚を意識するほどギクシャクする。芯の弱さが前途多難なことを予感させる。
    田園調布の女友達…大震災で急接近する関係。
    ミネストローネスープ…密かな期待は叶わず。
    大井町で花見…同時多発する難題が関係を予想外に進展させる。
    マイホーム…関係の終わりと始まり。
    黒いワンピース…周りが次々と階段を登っていく。
    小川町の日々…評価はこの章。ここまでは同情できたがここにきての衝動的な行動には呆れた。いったい今まで何を学んだのかと反感だけが残った。(それが著者の狙いだと思いたい。)
    ハッピーウェディング…それでもありきたりな願望に固執して同じ所を堂々巡りする。

  • 20160715リクエスト

    真紀、35歳独身、父の他界後に弟が家出、 母親と暮らしているが、母親も再婚。
    学生時代からの友人である二人、
    佳乃(かつて合コンで自分が相手にしなかった男性と結婚し堅実に生きている)
    未央(自由奔放に生きている)をつい意識してしまう。

    無責任男な新宮との関係をぐずぐず続けていて…
    そんな生活から抜け出せない真紀の焦りや迷いもわかる。

    3.11の震災がきっかけでいろんなことが変化、
    新宮のできちゃった婚(あ~最低!)
    弟の恋愛の後始末、母の再婚、
    ヒロトとの出逢いと別れ。

    P248
    達也、新宮、ヒロト。だれといても不満、不安。彼らと一緒に居る自分を好きになったことはないのではないだろうか。どうして一緒に居るだけで幸せと感じないんだろう。

  • いずれ伴侶になる(なってほしい)男性に求めてしまうもの、女友達への嫉妬や羨望…入り乱れる複雑な感情。

    分かっていてもやめられないこと。
    素直になれない自分。
    傷つくのが自分。

    クールに生きようとしても本当は傷ついたりもがいたりしている主人公の真紀は、
    少なからず誰の中にもいるんじゃないかと思う。
    いらいらしてしまう部分もあるけれど、グサッとくるリアルな心情もたくさんあって心が痛くなったりも。

    真紀と友人の佳乃と未央、三者三様で全く違うタイプだけど、
    呼んでいくうちにだんだんそれぞれのキャラクターや関係性が愛おしくなってくる。

    個人的には、地震の時の真紀と未央、真紀とヒロトのやり取りがとても好き。

    ✩読んだきっかけ
    北村浩子さんが「文蔵」の特集「小説に見るいまどきの結婚」
    で紹介していたから

  • 28.1.1

  • 稲葉真紀の経験を綴った物語だが、友人の佳乃や未央との会話が面白かった.真紀は同じ会社の新宮と付き合っているが、結婚までには踏み込めない.第5章の「大井町で花見」が圧巻だ.先輩の高峯が新たに購入したマンションで同僚たちの花見をしていたが、高峯がサプライズで婚約者を紹介する.新宮だった.その後真紀はホカゾノ・ヒロトと同棲するが、しっくりこない.最終的には理想の伴侶を得たような感じで物語は終わるが、東日本大震災がそれぞれの人に色々な影響を与えたことをうまく盛り込んでいると感じた.

  • ヒロトや弟の言葉が良かった。
    伴侶の偏差値=相手といるときの自分をどれくらい好きかって事なんだろうな。

  • 思ったよりも面白かったし、自分がこの主人公に似てる部分もあるので(いい子ぶる、本音を言えない)元気づけられた。最終的に良い終わりだったかはちょっと?だが、読んでよかった

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著者プロフィール

東京都生まれ。2012年「金江のおばさん」で第11回「女による女のためのR‐18文学賞」大賞を受賞。受賞作を含む『ハンサラン愛する人びと』(文庫版は『縁を結うひと』に改題)でデビュー。著書に『乳房のくにで』『海を抱いて月に眠る』『かけらのかたち』『ママたちの下剋上』『ランチに行きましょう』など多数。

「2021年 『足りないくらし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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