工場

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 91
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103336419

感想・レビュー・書評

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  • 街で誰もが憧れる『工場』で働く三人のお話し。
    三人が働くそれぞれの部門もおかしければ、工場内部も一つの街のよぅになっていて何だかおかしい。
    工場限定のおかしな生き物がいたりもしつつ、結局最後まで何の工場か分からないトコロが何だかゾワっとする感じ。

    他二編も独特なお話しでした。

  • 不安定な板に乗って、波に乗り、行く先の見えない中をゆらゆら漂う感じだろうか。なんとなく、どこにも辿りつかない予感は」あるのだけれど、揺れて足下も覚束ない感覚そのものが好みだ。

    特に、3作あるうちの「工場」がいい。できれば、もっともっと、訳のわからないものが、ずるずると出てきてほしかったが。
    読み終わった後(というか読んでいる最中から)、自分の日常でも、水の入ったコップ、家の前を通る車、遠くで泣く子供、そんな普通の事柄に訳の分からない感じがくっつき出して、「影響されてるな」と苦笑いしてしまった。

  • 津村記久子作品を、じっとりとさせた感じ。
    「工場」については村上春樹『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を読み返したくなった。
    新作を楽しみに待つ作家がまたひとり増えました。

  • 工場で働く3人の仕事内容は、ひとりはシュレッダー作業員。ひとりはコケで屋上緑化を行い、並行してコケの研究も進める。
    ひとりは真面目な校正員。
    仕事内容も曖昧ではっきりしない。
    工場内もなぞがいっぱいだ。
    不思議な世界観にぐいぐい引き込まれていく。
    ラストは、これはこれとして受け止めた方が良い。
    不思議がいっぱいで面白かった。
    他、「ディスカス忌」「いこぼれのむし」が収録されている。

  • 難しいわ、文学。

    工場について。
    演出で読みにくい文章にするのは好きなやり方ではない。

    ディスカス忌について。
    もう少しヒントが欲しい…

    いこぼれのむし。
    読んで思ったのは2つ。
    この作者は子供を授かる設定が好きなんだな。
    この作者は群像的に書くのが好きなんだな。

  • 穴に続き良く分からない。苦手。

  • 何となく気持ち悪い。巨大すぎる会社の、マクロ的視点とミクロ的視点。

  • 芥川賞受賞という話題性だけを買って読める本ではないと思いました。

  • 3つの、短編入り。2編めの「ディスカス忌」がぞわぞわ怖くてなかなかの作品。三篇めは虫が題材のため全く読むことが出来なかった、虫が異常なほどににがてなので。
    「工場」は視点も時系列もくるくる変わって、それが上手くなくとても読み辛い。
    派遣や契約社員の労働者の話かと思ったが不思議な巨大工場内の話だった。不思議な世界のとらえようのない話なのかと思えば最後は予想外のシュール。
    まとめきれなくて逃げたとしか思えない出来。
    処女作なのてこんなものかも。

    表題作はまだまだの作品だと感じたが2編目はとても良い。二年の、月日を経て期待の作家さんに変身中という感じがする。今後に期待!

  • 这什么? 丰田?日立?还是 业务二课(shomuni)?? 初次、有文的引力。不过,,,

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著者プロフィール

1983年広島県生まれ。2010年「工場」で新潮新人賞を受賞してデビュー。2013年、同作を収録した単行本『工場』が三島由紀夫賞候補となる。同書で織田作之助賞受賞。2014年「穴」で第150回芥川龍之介賞受賞。他の著書に『庭』『小島』、エッセイ集『パイプの中のかえる』がある。

「2023年 『パイプの中のかえる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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