凜と咲きて

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103340720

作品紹介・あらすじ

三味線には、仕こみ刀。それで足りなきゃ、斬馬刀。芸妓の凜、ここに見参! 美しく、強く、気立てもいい。八百八町の果ての果てにある「ドブ板長屋」に住んではいるが、じつは、(元)盗賊の娘。そんな凜のたったひとつの弱点は、惚れた男に甘いこと。しかもそいつが、命を狙われる身であったとしたら――。男の面子と女の意地がぶつかりあったそのとき。斬馬刀がうなりを上げる! 義理と愛情の時代長編!

感想・レビュー・書評

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  • 戦闘シーンは迫力があった。
    斬馬刀の登場は良かった。
    対立する背景の説明が乏しかったので、感情移入はできなかった。
    後日譚は良かった。
    非日常にさらされた坊主には日常はボンクラに見える。
    爺さんが引きずり戻す。いつか彼の血肉になるかもしれない。

  • 芸妓の凜は父を亡くし,ドブ板長屋に暮らしているが藤兵衛の支援を受けている.凜は三味線は仕込んだ剣で乱入者たちを斬るが,助勢してくれた本間進之介は凜の上客となった.ただ実際には凜を殺める算段をしている.別所十三郎と称する妙な浪人が長屋に現れ,凛と住むようになったが,十三郎も奇妙な行動をとる.敵は藤兵衛を捕らえて拷問にかけるが凜もそれを察知して戦う.乱闘場面の記述が素晴らしく,凜の斬馬刀の威力が勝って敵を倒す.最後の場面では事件の発端となった九州の小さな藩に十三郎と凜が行くが,その後の話が読んでみたい感じだ.

  • 元盗賊団棟梁の娘の凛と筑前神林家の家老に家族の恨みを抱え敵討ちを狙う十三郎との恋仲を描きながら、話は進む。凛を親代りで見守る昔凛の親父に世話になった藤兵衛が、家老の家臣本間進之介と盗賊団の親分に拉致され、凛と十三郎が助けて筑前の敵討ちに旅立つ。ちょっと矢野隆さんの小説の中ではイマイチだった。

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著者プロフィール

1976年福岡県生まれ。2008年『蛇衆』で第21回小説すばる新人賞を受賞。その後、『無頼無頼(ぶらぶら)ッ!』『兇』『勝負(ガチ)!』など、ニューウェーブ時代小説と呼ばれる作品を手がける。また、『戦国BASARA3 伊達政宗の章』『NARUTO-ナルト- シカマル新伝』といった、ゲームやコミックのノベライズ作品も執筆して注目される。’21年から始まった「戦百景」シリーズ(本書を含む)は、第4回細谷正充賞を受賞するなど高い評価を得ている。また’22年に『琉球建国記』で第11回日本歴史時代作家協会賞作品賞を受賞。他の著書に『清正を破った男』『生きる故』『我が名は秀秋』『戦始末』『鬼神』『山よ奔(はし)れ』『大ぼら吹きの城』『朝嵐(あさあらし)』『至誠の残滓(ざんし)』『源匣記(げんこうき) 獲生伝(かくしょうでん)』『とんちき 耕書堂青春譜 』『さみだれ』『戦神(いくさがみ)の裔(すえ)』および『THE LEGEND&BUTTERTLY』(ノベライズ)などがある。

「2023年 『戦百景 大坂冬の陣』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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