クローゼット

著者 :
  • 新潮社
3.68
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本棚登録 : 612
感想 : 75
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103341925

作品紹介・あらすじ

わたしの心の中のいちばん弱い部分――。そこは誰にも覗かれたくない場所。秘密に束縛され、男性が苦手なまま大人になった洋服補修士の女。要領よく演技するのが得意だけど、好きな事から逃げてばかりいるフリーターの男。洋服を愛している。それだけがふたりの共通点のはずだった――。絶対に消えない記憶を、隠し続けるのはいけないこと? 一歩前に、もっと前に。あなたの勇気を後押しする長編小説。

感想・レビュー・書評

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  • 女性ならば誰しも心を奪われる(?)繊細なディーティルのランジェリー。
    千早茜さんの作品を読むのは『西洋菓子店プティ・プール』に続き2作品め。思わずズルイと詰りたくなる程
    乙女心のツボを突いてくる美しい装丁です。

    本作はそんな美しいさと儚さを併せ持った洋服に魅了された男女3人を軸とした物語。
    過去の体験から男性恐怖症の洋服修復士・繍子
    繍子を守る事で自らの存在意義を見出す学芸員・晶
    要領の良いイケメンのカフェ店員・芳

    物語の本筋から離れてしまうが特に印象的なシーンは
    繍子が男性恐怖症故にパニックを起こした際に『あなたに触れてはいいのは、あなたが選んだものだけ』と繍子に諭した晶の言葉でした。最近、セクハラに関するニュースを目にする機会が多い為印象に残ったのだと思いました。

    洋服もまたジェンダーという先入観や偏見を捨て楽しむものだと晶の言葉を通して再認識。

    100年以上の時を経た洋服の劣化を食い止め、亡き人々の
    一瞬を復元することに全力を尽くしている
    洋服修復士とは何て魅力的なお仕事なんだろう。
    お仕事小説としても楽しめる一冊です。

  • 背表紙より
    秘密と痛みに縛られ、
    男性が苦手なまま大人になった洋服補修士の女。

    要領よく演技するのが得意。
    だけどほんとうに好きな事から
    逃げてばかりいるフリーターの男。

    洋服を愛している。
    それだけがふたりの
    共通点のはずだった。

    18世紀から現代まで、
    1万点以上の洋服が眠る美術館で、
    出会うまではー。

    誰にも覗かれたくない場所。
    心の中のいちばん弱くて大事なところを刺激する
    長編小説。

  • 服が好きな男性が見つけた、服飾の美術館。そこは夢のような場所だったが……。女装とかそういうことではなく、性別関係なく服が好き、というのはすごくわかる。

  • 登場人物の着ている服
    似合いそうな役者さんを想像しながら読んだ。

    丸襟のシャツ
    サスペンダーつきのだぼっとしたチェックのパンツ
    キャスケット帽
    これ着こなしてたら絶対かわいい。

  • 美しいものに癒されるのは性別に関係ないと思うけど、 偏見が存在するのも事実。
    自分の好きなものと、理解してくれる人がいればいきていけるかな。

  • ストーリーがいまひとつ。キラキラしている言葉の並びがありはするものの表層的。

    "気に入った服を長く着続けたかったらどうする?乱暴に扱うかい。靴だって服だって、自分の身体に馴染むまで手入れをしながら大切に使うだろう。人との関係だって同じさ、丁寧に扱えば長持ちする関係を築ける。まずは相手をよく見ることだよ / でも、大事にしすぎてしまい込んでいたって、あたしは駄目だと思うけどね。お気に入りの一張羅も、たまには、えいやって着てやらないと。異素材の、意外な服と合ったりするかもしれないよ"
    私にとって戒めの言葉。

    服飾を学んでいた時に読んでみたかったりはした。

  • 行ってみたいな

  • たくさんの素敵な衣装に囲まれた、幸せな時間でした。

  • 私の中で服とはワクワクしていっぱい考えたい物だったなと思い出す事が出来た、読んで良かった。

  • 痛みを抱えた女の子と、それを必死に守る女の子。
    どちらも、読んでいて辛くなる。
    そんな二人が蘇らせる服は、たとえ繊細であっても、どこか寂しく感じられる。

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著者プロフィール

1979年北海道生まれ。2008年『魚神』で小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。09年に同作で泉鏡花文学賞を、13年『あとかた』で島清恋愛文学賞、21年『透明な夜の香り』で渡辺淳一賞を受賞。他の著書に『からまる』『眠りの庭』『男ともだち』『クローゼット』『正しい女たち』『犬も食わない』(尾崎世界観と共著)『鳥籠の小娘』(絵・宇野亞喜良)、エッセイに『わるい食べもの』などがある。

「2021年 『ひきなみ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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