- 本 ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103343820
感想・レビュー・書評
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大学病院の医師もの。
ドラマで親しんでいる要素もあり、初めて知るような側面もあり。
リアリティも楽しめて、さわやかな感動もあり、の読後感。
平良祐介は、純正会医大付属病院の医師。
良心的で熱心だが、それだけにひたすら忙しい。内心にはもっと認められたい葛藤もありました。
研修医を3人担当して指導することになり、忙しさには拍車がかかります。三者三様の研修医の指導に苦心することに。
トップの赤石教授から、3人のうち2人を心臓外科へ来させるようにという指令が。
達成出来れば、かねてから念願の病院へ出向してさらなる可能性を広げるチャンスが訪れたのです。
いまどきの若者の相手をしつつ、患者それぞれの事情にも親身に向き合う平良。
病院での事件に巻き込まれ、右往左往するうちに、ある点では成果が。しかし…?
平良の不器用さや苦悩にこちらもはらはらしますが、温かな人柄と誠意ある行動にほっとします。
そして、合う道へと進むエンディング。
いい話でした☆詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
心臓外科の平良祐介は、三人の研修医のうち2人を心臓外科への入局を決意させれば、希望している富士第一病院への出向を考慮すると言われ、3人の指導を引き受ける。しかし、その一人にはそっぽを向かれ、他の2人への指導にも自信を無くす。主人公の祐介は、患者のことを親身になって考えるいい医者なのだが、うじうじといろいろ悩み、適当に力を抜いてリラックスすることもできない。読んでるこちらとしては、おいおい大丈夫かと情けなくなってくる。すると、医局の不正を糾弾した怪文書がばらまかれ、事態は思わぬ方向に進展していく。最後は、感動の結末を迎えるので安心して読んでください。いいお話でした。
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おもしろい!
夢中になって読んだ。
2019年本屋大賞ノミネート作品。
図書館で半年前に予約してようやく自分の順番になった。
長い間待ったけど、ほぼ1日で読み終わってしまった。
純正医大附属病院の勤務医・平良祐介はとても多忙で週に1日しか家に帰れないほど。そんな中、最高権力者の赤石教授から、3人の研修医の指導を命ぜられる。しかも、最低でもそのうち2人を心臓外科への入局に導くことを求められる。このミッションを遂行することができれば、心臓外科医としての技術を磨くために希望している富士第一総合病院への出向を考えてくれるというが…
個性豊かな研修医の指導に奮闘する中、赤石の不正を告発する怪文書が出回る。平良は赤石から怪文書の作成者を調べることも依頼される。
…って平良君、大変です。
宿命ではあるけど、優しくて真面目で仕事ができる人には、厄介ごとも引き寄せられるように集まってくる。
平良が迷いながら、時に傷つきながら、挫折しそうになりながらも、医師として、人間として成長していく姿を描く。
なによりも、平良の人に対して真摯なところが素敵だと思った。
「話がよくできすぎ」という意見もあるとは思うが、ストレスから逃れるための、気分転換の本としては完璧。モヤモヤした気分が読後スッキリとなる。
そういう意味では「半沢直樹」に近いものがあるかな。
知念実希人さんの小説は初めて読んだ。
医療や病院に関して、なかなかリアリティがある描写だなぁ、と思ったら、現役の内科医でもあるということ。
他の小説も読んでみたい。-
たけさん、こんばんは。
いいね!有難う御座います。
いい本に巡り合えてよかったですね。
たけさんのレビューを見て私も読んでみたくなりま...たけさん、こんばんは。
いいね!有難う御座います。
いい本に巡り合えてよかったですね。
たけさんのレビューを見て私も読んでみたくなりました。
2019/11/06 -
やまさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
レビュー読んで「読んでみたい」と思っていただけたのなら、とても嬉しいです。
今後も...やまさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
レビュー読んで「読んでみたい」と思っていただけたのなら、とても嬉しいです。
今後も良い本を紹介してくださいね。2019/11/06
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最近読み始めている知念さんの作品
こちらの作品も読みやすく
面白かったです(^^)
祈りのカルテが読了済みだったので
諏訪野先生が出てきたのも
嬉しいポイント
こういうリンクのある作家さんなんですね(^^)
今回は心臓外科医の平良が
研修医を3人受け持つ話。
自身の出向先を希望のものにすべく
奮闘します。
また怪文書が出回る事件も起き、
謎を巡りながらも
平良先生の患者に対する姿勢に
感じるものがありました
次の作品も楽しみです -
なかなか面白かった1冊。
これ読んでいると、医局のピラミッド型、ドクターX思い出した笑笑
そして、お医者さんってやっぱり、多忙かつ賢くないとできない仕事だよな〜って思った。現役の医師が書くから間違いない。。。
個人的に知念実希人さんは『時限爆弾』って表現をよく使うな〜と思った。
でも、難病を治したくても治せない、悔しい気持ちを『時限爆弾』っていう表現にしたことに感動を覚えた。 -
大きな捻りもなく、比較的ストレートな話ゆえか、良い作品だとは思うが、深く心に残る作品ではなかった。また、終盤あたりの「臭い感じ」も気になった。
あくまで個人的に。 -
イッキ読みですが最後は涙で…。
大学病院ではありがちな日常。大学医療の権力争い。
「病気を診ずして、病人を診よ」の理念も物語にあり、倫理として考えさせられる内容でした。
「ひとつむぎの手」とはそうゆう事だったんだ!
著者プロフィール
知念実希人の作品





