- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103349112
作品紹介・あらすじ
つらい時、いつも傍らにあった物語。もし、本当にその中で暮らせるなら――。クリスマスイブの夜、最愛の娘が家出した。どこに? 六年前、父親が贈った童話の中に。娘を探すため、父は小説世界へと入り込む。しかしそこは、自らが作り上げた世界と何かが決定的に違っていた……。人は、どうして物語を読むのだろうか? その答えがほんの少し見えてくる、残酷で愛に満ちたファンタスティックな冒険譚。
感想・レビュー・書評
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ある小説家がクリスマスに娘に贈ったサンタクロースの物語。その虚構世界に迷い込む話。その世界の住人たちは現実世界を「外」の世界と呼ぶ。金、銀の配達員。キツツキの子。物語との関わり方は読み手の数だけある
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この世界に入って見たい気がする。
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父親から贈られた童話の世界へたどりつき「帰ってきた」と思うほど、10歳の少女カマリにとってそんなにもつらい現実だったのでしょうか。
彼女がその童話にのめり込んだ理由が、幸福であるのを自覚しながらも「幸福故に寄る辺なさがつらかった」とありましたが、そのあたりがどうもしっくりこなくて、小説の世界観になじめないまま読み終えました。
最終章のタイトルは「物語が始まる」
希望にあふれていますが、唯一の肉親である父親は影の存在になっているので、現実に戻ってもたいへんなのでは…。 -
ファンタジーなんて苦手かもしれないな、と思いながらも読んでみたのだけれど、まったくの杞憂だった。あまりにも素晴らしいその発想力と筆力に今はただただ感動している。父親が書いたサンタクロースの物語の中に入り込んだズバンエスカマリ。そこで繰り広げられる、金、銀の配達員とキツツキの子ギイたちの冒険活劇である。ここに散りばめられた数々の箴言は、時に自分の現実を思い起こさせ、はっとさせられる。特にキツツキの子のキャラと信念、論理展開は抜きん出て魅力的だ。
「何を信じればいい?」「何を信じたい?」
僕たちだって、カゴに丸い穴を開ければ、どこか別の場所へ出られるのかもしれない。
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色々納得いかないと思いつつ読みました。最終的に納得いかない部分がそのまま投げっぱなしで終わっちゃってるので、すごくもやもやする。
折角ファンタジーなのに世界が狭いのも残念。
カマリの寂しさや、影のお父さんとの気持ちの擦れ違いとかもうちょっと書いて欲しかったなぁ。 -
ブログをこちらに書きましたので、宜しければお読みください。
↓
http://sommelierofbooks.com/fiction_nonfiction/anotherchristmasstory/
ある歴史小説家の最愛の娘が行方不明になった。
10歳になった彼の娘は、
彼女が4歳の時に父親が書いてくれた
クリスマスの物語の中に迷い込んでいたのだ。
そして、その歴史小説家も
いつの間にか自分の書いた物語の世界に入り込み、
娘を探すことになる。
そんな不思議なファンタジーストーリーです。 -
図書館のリサイクル本
題名だけに12月に読み切りたかったのに、久しぶりに中々読み進めづらい本でした。
よく出来た内容だとは思いましたが…
最後影のお父さんだけがどうなったかが気になって...
幸福そうな裏にホントの凄い影がある感じがどうもしっくりこなくて。
ごめんなさい酷評です。 -
可愛いお話、ファンタジー。
クリスマスとか雪とか星とかってどうしてこうもワクワクするのだろう