本当はエロかった昔の日本:古典文学で知る性愛あふれる日本人

著者 :
  • 新潮社
3.21
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本棚登録 : 93
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103350927

作品紹介・あらすじ

日本男児はエロかった。大和撫子もエロかった。そしてエロいは偉かった! 兄と妹の近親姦から国が始まる『古事記』、若き日に義母を犯して子を産ませた光源氏が、老いては若い男に妻を寝取られるなど不倫の恋満載の『源氏物語』、実は弥次喜多は駆け落ちした男色カップルだった『東海道中膝栗毛』など。日本の古典文学に刻まれた「エロ大国ニッポン」の、パワーあふれる姿を余すところなくご紹介。

感想・レビュー・書評

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  • <b>中身はまじめな古典文学における風俗史</b>

    キャッチーなタイトルだが、女性著者が古来我が国の大らかな国民性を擁護する立場で、古典文学の性愛変遷を述べている。

    ?古代〜平安時代 貴族、母系社会の繚乱
    ?鎌倉時代〜 武士台頭、家父長制へ
    ?戦国時代 キリスト教伝来、西洋価値観(処女性、離婚禁止、根付かず)
    ?江戸時代 爛熟、男目線の創作が平安期と対極
    ?幕末、明治〜 西洋を意識した恥による収縮化。揺り戻し。
    そして現代(2020東京五輪)さらに弾圧か…。

    今後の弾圧、規制対象は、コミック、アニメがメインなのかもしれない。
    成年コミックは、まさに?+?といったところだが、当局の規制が五輪前に一層厳しくなることがないように願っている。

  • 女系社会ではエロに寛容なのに、男尊女卑社会では貞操が重視される。

  • 教育勅語に代表される体制迎合優等生的な儒教道徳へのアンチテーゼとして読んだ。
    類書の『本当はひどかった〜』よりもこちらの方が面白かった。扱う題材がエロというだけで、数割増しで楽しくなる。やはりエロは偉大だ。
    日本人は歴史的に体制迎合優等生的な文化ではなく、性に対しておおらかな文化を持っていたんだなーと改めて気づく。民俗学の赤松センセみたいにフィールドワークでそれを示すのも面白く、また今回のように文学から示すのも面白い。
    エロいところも含めて、俺らの歴史。伝統を愛するとか日本を愛するというのは、ダメなとこも情けないとこも直視し、これも包摂して受け入れることに他ならないだろう。

  • 情報量はすばらしい。しかし日本は昔母系社会だった論はどの程度ただしいのだろうか。

  • 面白い! 第3章の源氏物語で古代歌謡が記載された「催馬楽(さいばら)」がベースにあって,当時の人たちはそれが頭にあることから,もろに記述しない話の中にエロを感じていたという解説は素晴らしい.そのような背景を踏まえて源氏を読むことが,本当の解釈になると思う."葵"の巻に亥の子餅(もちひ)が登場することを知り,興味深いかった.宿世(すくせ)という考え方で浮気を正当化する手法は現代にも通じる日本人の得意技だと感じた.

  • うわべの常識をひっくり返す小気味のいい著作

  • エロこそが日本の伝統だとわかった
    「世界に見せても恥ずかしくない日本」という日本人自身の意識が弾圧を招いたので
    そこには注意していかなければいけないと思った

  • よく”日本の伝統”を語る人にはぜひ読んでもらいたい。
    しかし、アイドルも二次元萌えも、ある意味とても日本の伝統に根差した”好み”なのだけれど、その DNA はどのようにして伝えられてきているのだろう。

  • タイトルはアレですが、古典文学から倫理観の変遷を辿る真面目な論考です。古事記の昔から今の「正しい」が生まれてこの先の未来まで、一気通貫で確認できます。学校で古典を勉強しているときに出会いたかった本。母系から父系へ移行するときの変化や、外の目を意識し出す時代と社会背景など、知っていた事象を新たに編み直される楽しさがあります。

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著者プロフィール

1961年横浜市生まれ。古典エッセイスト。早稲田大学第一文学部日本史学専攻。個人全訳『源氏物語』全六巻、『源氏の男はみんなサイテー』『カラダで感じる源氏物語』『ブス論』『愛とまぐはひの古事記』『女嫌いの平家物語』(以上、ちくま文庫)、『快楽でよみとく古典文学』(小学館)、『ひかりナビで読む竹取物語』(文春文庫)、『本当はひどかった昔の日本』(新潮社)など著書多数。

「2016年 『文庫 昔話はなぜ、お爺さんとお婆さんが主役なのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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