- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103353515
感想・レビュー・書評
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ちょっと読むのがしんどかった。
40代の女性達の姿が痛すぎるというか・・・。
こんな話読みたくなかったよ、というのが正直なところ。
R-18文学賞大賞を受賞した作品「べしみ」はこの賞にふさわしい(?)過激な内容でまあ納得。
女性器に突然人面瘡が出来た主人公の話。
この手の荒唐無稽な話苦手かも。
リアリティのなさに共感できないんだもの。
そのほかの5編はもうちょっとトーンダウンするけれど、どの話も普段は見せない女性の裏の部分がチクチクと書かれている。
私が好きだったのは「残欠」。
アルコール依存症の女性の話で読んでいて息が詰まる。
何が彼女をここまで追い込んだのか。
息子の母への愛憎が切なくて切なくて。
もう読むだけでいっぱいいっぱいでした。
田中兆子さん、苦手かもとは思いつつも次作が出たらきっと手に取るんだろうな。
そんな魅力を持つ作家さんです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第10回 R-18文学賞大賞作品…今は「女性による女性のための文学賞」ですが、第10回までは「女の性を描く文学賞」だったらしい。うん、その通りの短編集でした。 主人公以外の登場人物が、次の作品の主人公になるバトンリレー構成になってるのも面白い。 男性はこの本、手に取りにくいでしょうねぇ。そして、知られたくないような、知って欲しいような内容(笑)
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「べしみ」は女による女のためのR-18文学賞大賞受賞作。
6編の短編集。40代女性の性愛にまつわる話。独身だったり、結婚間近だったり、母親だったり。
田中兆子さんのデビュー作。女性側の話ということもあり、なかなか共感しづらい。わからないでもないが、まどろっこしさが先に立つかな。 -
アラサー〜アラフィフの女性のリアルな感じが、
生生しくてたまらない。
痛くもあるし、かわいくもある。
私もその一人だからね。
専業主婦さんみたいだけど、
こういうこと考えて生きてってるとしたら、
そりゃー小説でも書いた方がいいと思うわー
短編だけど、それぞれの登場人物が同じで、少しずつつながっているので、
別の視点からの物語、というのも、
割と好み。 -
色々なタイプの40代女性の、心と身体と欲望のリアル。軽いタッチの文章で読みやすく、それでいて深く抉るような描写がぐっとくる。ほんのりと切なさが残る読後感もいい。
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僕はもうセックスしたくないんだ、と突然夫に言われた稼ぎ頭の妻。アルコール依存状態に戻らないために絶望的な1日1日を耐える母。突然の性的な欲望を抑えられない、女。
様々な年齢で形を変えて女性を襲う不安、恐れを描いた作品。だけれど、最終的に作者の女性に対する温かい視線によって励まされるいい作品だった。 -
話題になっていたので、とりあえず図書館で借りて読み始め。
短編集ということで読みやすくて良かったし、すべての話がどことなく繋がっていたのがさらに面白かった。
性的な描写の中にもいやらしさや恥ずかしさといった感情はまったくなく、素直に読み進めることができた。
共感する部分も多く、新たな発見もあり、新鮮な気持ちで読めた本。 -
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2014/04/28
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副タイトル(意味不明ですみません)も不思議な感じでした。作品も賞を受賞するだけあって新人作家ですが文章力もあり、すごく良かったです。副タイトル(意味不明ですみません)も不思議な感じでした。作品も賞を受賞するだけあって新人作家ですが文章力もあり、すごく良かったです。2014/04/30
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40代の女の性と、仕事と、恋愛について。
結構リアルだったな…。女として求められないことに対しての不安の描写とか、40代でリストラされたらこうなるんだろうなとか。
まだ30代のうちに読んで良かったかもしれない。40代になってから読んだら色々と抉られたかも。 -
短編集6編
中年の女性の悩み問題を,色んな切り口で目の前に広げて見せてくれたよう.それぞれの主人公達の行動がその処方箋かな.猫を飼って癒されながら強く生きている「母にならなくていい」が良かった.