BUTTER

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 2406
レビュー : 341
  • Amazon.co.jp ・本 (460ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103355328

感想・レビュー・書評

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  • 木嶋佳苗がモデルと言われている物語。
    食の表現はさすが!
    ウエストのケーキは食べたいです。

    食べたもので自らを構成しつつ、
    独自の論理で相手の心をえぐりながらコントロールしていく。
    しかしその根底にあったものは、孤独。
    プライドという仮面を被り、偽りの自分をカリスマ化している。
    皆が巻き込まれ、取り込まれていく。
    いまどきで言うところの、パーソナリティ障害。
    食にまつわる表現が濃厚で耽美なだけに、サラッとした結末は少し物足りない。
    でも、こってりしすぎるより、
    こんな結末の方が良いのかも。。。

  • バター買いました。ダイエットやめました。

  • フィクションなのかノンフィクションなのかわかりませんが、連続不審死事件をモデルにした小説なのかと思います。

    その事件もあまり記憶にないのですが…
    この小説では、その被告女性の自己承認がすごいな、と。
    読んでるだけで毒されてくるようでとっても疲れました。
    読むのに時間がかかりました。

    あとは、バターが美味しそう、食べてみたくなります。

  • 婚活詐欺&連続殺人事件の容疑者カジマナこと「梶井真奈子」を追いかける週刊誌編集者・里佳の物語。カジマナに騙される男たちに共通して見える、この国の男が持つ傲慢さと甘さ。それに同調する、女のミソジニストたち。美しく完璧であれと自分を追い込む女性の生きづらさ。そうした現代人の病理みたいなものを感じ取る。バターのようなこってりした小説だった。

  • ただただ、あの事件への好奇心で読み始めた。
    なぜ世間はあんなに騒いだのか、自分も心がざわざわしたことを思い出しながら。
    カジマナの心境を理解するために、食べることに興味がなかった女性記者の味覚が目覚め
    身体には10Kgも体重を増やしていく様は、まさにカジマナに取り憑かれていたかのようだ。
    本のページから乳牛の乳臭さやバターの香りが漂ってきそうに食べ物の描写が克明だった。
    人の心を瞬時に掴み、こちらの思惑通りに動かし自分のしたいようにし、離れたいときに別れる。
    どこか憧れを感じるから興味を持つのかもしれない。

  • 木嶋佳苗事件の真相に迫るのかと思ったがそうではなかった。
    この本は料理小説なのかもしれない。新潟のシーンや、料理教室についてのくだり、主人公を支える怜子、篠井や北村たちのキャラは立っていて面白いのに、もっと読みたいと思うところほど、さらっと終わって残念。
    さまざまな料理が出てくるが、描写のための描写のように思えて、あまり響かない。ただ、最後の七面鳥だけは「食べてみたい」と思えた。

  • 物語の中盤までは、連続殺人の容疑がかかる犯人と記者の息詰まる心理戦。そして女特有の生き辛さがこれでもか!と示されて、息苦しいほどだったけれど、途中からの感想は「みんなとにかく真面目だなー」ということ。
    犯人と目される梶本ですら真面目だな、と思ってしまった。真面目だから、考える能力があるから、必要以上にこねくりまわして、想像力を張り巡らせて、どんどん自分を追い詰めてしまう。どんどん一人上手に悩みを深めてしまう。
    主人公の町田は考えあぐねた末に、自分なりの道を見つけるけれども、それだって結果オーライだったわけで、一歩間違えればどうなっていたか分からない。
    他人の評価や他人の目線。よく考えればあやふやで移ろいやすいものに自分を預けてしまうと、とんでもない割を食うというのはよく描かれていたと思う。
    そして、目と耳ばかりを使って頭でっかちになることのバランスの悪さもよく描かれていた。いまはもっと動物的に、肌の感覚や舌の感覚を大切にしてちょうどいい時代なのかも。
    それから、梶本の裁判の様子が尻切れトンボになっているところは中途半端で残念。でもそれこそが、この物語が梶本から解放された町田本人のものである、という証明のような気がする。

  • 「butter」っという題名に、「?」と思いながら読み始めました。
    なるほど!!奥深いコッテリしたストーリー。本文に「溶けたバターはすぐに再生する。」とあったが まさに この一言に凝縮されいる。美味しいバター、食したくなった(^q^)

  • 実際にあった事件を題材にした作品。
    この事件がニュースになったときに誰もが疑問に思ったことがテーマだ。
    男女の間で、社会の中で、己が何を望み、どう振る舞うのか。そして人をどう評価するのか。それが周囲にどういう影響をもたらすのか。
    兎角に人の世は住みにくい。

  • 女性の読者は、読んでいるうちに、自分も何らかのものに絡め取られていくような気がしてくるんじゃないだろうか?

    元々読むのが遅いのだが、本書はものすごく読むのに時間がかかった。
    読みにくいパターンでもなく、一言一言を味わいたいパターンでもなく、何故だかわからないが。

    ところで、作家さんなのにご存知ないのだろうか?、と思う残念な部分あり。
    「元旦」と「元日」の違いをわかっていらっしゃらないとは驚きだ。
    何箇所か「元旦」という表記が出てくる中で、いくつかは、まあなんとかギリギリ本当の「元旦」と解釈することもできるが、主人公が元日に起きたのは10時。
    その後、母親とお餅を沢山食べてからタクシーで出かけて、初詣をしてぶらぶら歩いてからドトールに入ったのはどう考えても昼過ぎであって、朝じゃない。
    (それなのに、その時点を「元旦」と書いている)

    あげ足をとるつもりはないが、こういう部分があると、雑だなぁと残念に思ってしまう。

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著者プロフィール

柚木麻子(ゆづき あさこ)
1981年、東京都生まれの小説家。立教大学文学部フランス文学科卒業。2008年に「フォーゲットミー、ノットブルー」で第88回オール讀物新人賞を受賞し、2010念二同作を含む初の単行本『終点のあの子』を刊行。2014年に『本屋さんのダイアナ』で第3回静岡書店大賞小説部門受賞。2015年『ナイルパーチの女子会』で第28回山本周五郎賞受賞、直木賞候補に。2017年『BUTTER』で直木賞候補。2019年、『マジカルグランマ』が第161回直木賞候補となる。

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