傍流の記者

著者 :
  • 新潮社
3.42
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本棚登録 : 178
レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103360537

作品紹介・あらすじ

格好つけるな。噓をつくな。強がるな。おまえも本当は、部長になりたいんだろう? 優秀な記者ばかりがそろった黄金世代。しかし、社会部長になれるのはひとりだけだった。生き残っているのは得意分野が違う五人の男。部下の転職や妻との関係、苦悩の種に惑いながら出世レースは佳境を迎えるが、会社が倒れかねない大スキャンダルが男たちを襲う。組織を守るか、己を守るか、それとも正義をとるか。勝つのは、誰だ?

感想・レビュー・書評

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  • 直木賞候補作。同期、しかも優秀な新聞記者5+1の物語、短編集、社会部の記者と人事部社員。抜いた抜かれたの毎日、昇進の野望、家族への思い、等身大の記者が描かれているのかな。リアリティを感じるが、どうも男社会を感じたというか身近な世界でないからか、業界見学のよう。最後の章の北川の話は北川の辛さが出てて良かったです。お仕事小説として一つの勉強になりました。

  • 同期がぶつかりながら成長していく物語。それぞれを主人公にしたエピソードがあり感情移入させつつ、最後にはそれらが集約されてひとつの形になるという論回しには唸らされた。皆さんは誰派だろうか?

  • 新聞社の本社社会部同期6人の物語。

    出世競争ものの面白さが前面に出ているのですが、結構社会派小説の面もあってよかったです。
    ただ、事件など実在のものを元にしているのはわかるのですが、その踏み込み方に工夫がないのが残念です。
    頭文字のアナグラムも子供だましみたいで、そこにミステリー要素を入れなくてもいいのではと思いました。
    最後の社会部部長は自分の予想では北川の横滑りかと思いましたが、ダークホースがいて膝を叩いてしまいました。

  • 2018.12.7.今回の直木賞候補になった作品。東都新聞の同期の記者を主人公にした連作短編集。また、選評を先に読んでしまって、古いだの男しか出てこないだのという評価に引きづられ最初は読むテンションが上がらなかったが、読み進むうちに、それぞれの主人公の置かれた立場、新聞の作られ方みたいなものが生き生きとまではいわないものの面白く描かれていた。地味な作品だが、読み応えがあったと思う。

  • 『ミッドナイトジャーナル』と同様、新聞というメディアを考えさせられる作品だった。
    優秀な同期が揃う中、一記者として活躍できたのにキャップやデスクとして組織を動かし育てる難しさ、兵隊と指揮官の違いだ。
    人事、派閥争いの裏に、言論機関のバランスと新聞社の存続を描いてあるのが読み応えだった。

    プロローグ
    第一話 敗者の行進
    第二話 逆転の仮説
    第三話 疲弊部隊
    第四話 選抜の基準
    第五話 人事の嵐
    第六話 記憶の固執
    エピローグ

  • 社会部記者の矜持を、同期6人の人間模様を重ねながら描く。元新聞記者の著者でこその作品だが、今ひとつインパクトに欠ける印象。

  • 近いところで同期と、社内での部の争い、他紙との競争と
    競ってばかりの毎日では最近の子はこの業界を敬遠するだろうな。

  • 新聞社の社会部同期5人プラス1人の物語。
    社会部部長席をめぐって、策略などをめぐらせて壮絶な戦いがあるのかと思いきや、「絆」にあらわされるように、自社のために、真実を追求するためにそれぞれの立場で協力していく男たちの物語だった。これはこれで嫌いじゃないけど、思っていた展開とはちょっと違った。現実にはもっと陰湿だったり、ブラックだったりするのだろう。それでも、新聞社出身の著者が書かれているので、結構リアルなのではないだろうか。ライバルなんだけど、同志っていう関係性には憧れる。

  • 新聞社の同期6人がライバル意識を乗り越えて社会部としての連帯を築いていくところ,ミステリーのような面白さ.記者としてのあれこれもブラック企業並の大変さだが,社内人事もその上をいく陰謀に満ちていて,出世するということは本当に戦いだ.

  • 元新聞記者も著者による直木賞候補作。
    直木賞にしては硬派な社会派小説です。

    同期入社の記者5人が主人公の5編と本部の同期1人プラス1編の計6作構成で話が徐々に見えてきます。

    優秀な記者が揃う黄金世代の同期のなかで、社会部長になれるのはひとりだけ。
    それぞれ部下や妻との関係、出世と他社との過酷なスクープ競争などの苦悩の中で、ポスト争いが進んでいく。さらに並行して会社と政権を揺るがす大スキャンダルが巻き起こる。

    出世競争の結末とスキャンダルの行方の先に、もう一つの結末が。。
    最後はモヤモヤが晴れて、一気にホッとします。

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著者プロフィール

本城雅人(ほんじょう・まさと)
1965年神奈川県藤沢市生まれ。明治学院大学経済学部卒業。産経新聞社勤務を経て、2009年『ノーバディノウズ』が第16回松本清張賞最終候補作となり小説家デビュー。2010年同作で第1回サムライジャパン野球文学賞大賞を受賞。2015年『トリダシ』で第18回大藪春彦賞候補、第37回吉川英治文学新人賞候補。2017年『ミッドナイト・ジャーナル』で第38回吉川英治文学新人賞受賞。2018年春に同作がドラマ化される。同年、『傍流の記者』で初の直木賞ノミネート。

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