メタモルフォシス

著者 :
  • 新潮社
2.94
  • (8)
  • (18)
  • (29)
  • (21)
  • (9)
本棚登録 : 284
感想 : 41
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103361114

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 簡単に言ってしまえばM男の調教モノがふたつ入っている小説なのだけど、今まで読んだSM系の小説は内側ばかりに焦点が当たっていたのに対し、「メタモルフォシス」は内側の変化がしっかりと肉体、思考、判断力に反映されているのが素晴らしいと感じた。「トーキョーの調教」のほうはあまり見るべきでない側面を見てしまった感じがしてあまり好きにはなれなかったけれど、「メタモルフォシス」がまさにメタモルフォシスだったんで☆5.

  • 『メタモルフォシス』
    証券会社に勤めるSM愛好家サトウが富士の樹海まで追い続けたマゾヒストの境地。

    『トーキョーの調教』
    中堅アナウンサーカトウが目覚めるSMの世界。指名する女王様は自身のアナウンス教室の生徒。

    --------------------------------------

    性欲は人間の三大欲求のひとつだ。ただ、ここでの性欲は生殖に関わる性ではなく、SMプレイの性。マゾヒスト達の嗜好における性欲の話。
    金を払って女王様に調教してもらうプレイ。誰にも迷惑かけてないし(野外露出は公然わいせつだけど)、誰も傷つけなくて(自分のことは傷つけるけど)、偏見を持たずに見れば紳士的な嗜好なのかもしれない。

    死んでもいいくらいに好きなことを見つけられた人生なら、それは幸せな人生だといえる。

  • 『変態めが。』で吹いた。

    面白いし、緊張感あるし、知らない世界を垣間見る事も出来る。

    ホントに Metamorphosis だし。

    「読書の楽しさってこういう事なんだよー!」
    って叫びたい感じ。


    芥川賞選考委員さまが推せない事はわかりきっているこの内容の本作を芥川賞候補に入れちゃう訳だよなー。

著者プロフィール

1985年生まれ。2003年『黒冷水』で文藝賞を受賞しデビュー。「スクラップ・アンド・ビルド」で芥川賞を受賞。『メタモルフォシス』『隠し事』『成功者K』『ポルシェ太郎』『滅私』他多数。

「2022年 『成功者K』 で使われていた紹介文から引用しています。」

羽田圭介の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×