イノセント・デイズ

  • 新潮社
3.75
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本棚登録 : 1186
感想 : 194
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103361510

感想・レビュー・書評

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  • あの本読みました?で紹介されていたのを見て借りてみた一冊



    『店長がばかすぎて』とも『アルプス席の母』とも全然違った印象の作品でした
    振り幅がすごいな




    そして今私は葛藤しています、、、


    読後のこの思いを全て聞いてほしいという気持ちと、読んでない人にオススメするためにネタバレしちゃいけないという気持ちとで。




    引用あらすじ
    「正義は一つじゃないかもしれないけど、真実は一つしかないはずです

    放火殺人で死刑を宣告された田中幸乃。彼女が抱え続けた、あまりにも哀しい真実――極限の孤独を描き抜いた慟哭の長篇ミステリー。

    田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪により、彼女は死刑を宣告された。凶行の背景に何があったのか。産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人など彼女の人生に関わった人々の追想から浮かび上がるマスコミ報道の虚妄、そしてあまりにも哀しい真実。幼なじみの弁護士は再審を求めて奔走するが、彼女は……筆舌に尽くせぬ孤独を描き抜いた慟哭の長篇ミステリー。(Amazonより)





    読了後、なんともいえない余韻が残っています
    なかなか忘れられそうにありません


    やっぱめっちゃネタバレ感想になっちゃったので、この先未読の人は避けてください!















    田中幸乃の人生があまりにも辛い。

    なにも悪いことしてないのに、、
    不運がどんどん積み重なっていく感覚に苦しくなりました




    病気に対するお姉さんの言葉が現実になるのでは?と期待してしまっただけに落胆は大きく、ちょっと引きずっています。


    しかも本人はそれが望みだったと思うと、、、
    ただ悲しい。。


    ラストの幸乃の本音が辛い、、、



    途中まで幸乃以外の目線で進むため、
    前半は真実が明らかになって
    後半に幸乃の本当の思いを知ることになります
    その構成自体は面白かったが
    一気に辛さが増しました。



    必要としてる人がいたのに。
    その思いがちゃんと伝わっていれば、
    誰か1人でも伝えてくれていれば、
    全然違ったのに、、、
    極限の孤独、、、本当にその通りだったな、、




    マスコミが騒ぎ立てる内容とのギャップも印象的でした。いろんな報道がありますが、真実なんて伝わってこないんだろうな



    てか
    あの金髪の仲間は生きてるんじゃないの??
    その人たちは何をしてるんだ、、






    単行本しか図書館にはなかったのですが、文庫の辻村さんの解説も読みたかったです

    • shintak5555さん
      慟哭ですよ!慟哭!
      思い出したら慟哭!
      辻村解説は必読です!
      なんなら本屋で立ち読みしましょう!アカンけど許します!
      慟哭ですよ!慟哭!
      思い出したら慟哭!
      辻村解説は必読です!
      なんなら本屋で立ち読みしましょう!アカンけど許します!
      2025/02/08
    • どんぐりさん
      本当はダメだけど立ち読みしてきます(`_´)ゞ

      ちょっと雪が落ち着いてきたら行ってきます(`_´)ゞ
      本当はダメだけど立ち読みしてきます(`_´)ゞ

      ちょっと雪が落ち着いてきたら行ってきます(`_´)ゞ
      2025/02/09
  • タイトルの通りの主人公であまりにも悲しすぎる話だった。
    帯にある様に不運と悪意に支配された人生で読んでいて切なすぎた。
    特に恋人敬介との描写は読む手が止まってしまってしまった。
    本当はこういう人ほど、幸せになるべきと世の中の不公平を感じてしまった。

  • 元恋人の家に放火して妻と一歳の双子を殺めた罪で、死刑判決を下された田中幸乃(30)。凶行の背景に何があったのか? 産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人、刑務官ら彼女の人生に関わった人々の追想から浮かび上がる真実とは…

    「アルプス席の母」が面白かった作者。二冊目を手に取ってみた。イノセントとは、「無実の」「罪のない」「潔白な」「純粋な」という意味。
    プロローグで描かれる被告人•田中幸乃の印象が、その後の章で幸乃と縁ある人物らによって追想される人物像とギャップがあり、徐々に“イノセント”の意味が浸透してくる。彼女の人生のどこかで、不幸の歯止めを効かせることができなかったのか?取り巻く人達が自己中で嫌な人物が多くて、どうにもやるせない気持ちになった。生い立ちを知ってもなお、判決を受け入れる被告の感情が最後まで理解出来なかった。逆転劇を期待していたが…

    ある人物が語る言葉
    「人間は複雑な生き物で思っていることをなんでも口にできるわけじゃない。うまく説明できず思ってもみないことを言ったりする。だから真摯に向き合い、何を求めているのか想像してあげなければいけない。」
    子育てや社会生活においても通ずるものがあり共感。

    このミステリーがすごい! 20位
    日本推理作家協会賞 受賞(2015年)

  • 恵まれない境遇で成長した田中幸乃は長じて放火殺人事件を起こし死刑判決を受け執行を待つ身だが、抗うでもなく寧ろ心待ちにしているように見受けられる。彼女は果たして如何なる真実を秘めているのか、如何なる過程を辿ってきたのか?
    幼い無垢な子供時代の絆が時を経て意外なかたちで絡み合う。読み手をぐいぐいのめり込ませて行き、いつかどこかで誰かの作品にあったような既視感もあったけど一気に読了しておりました♪

  • 切ない、やりきれない気持ちでいっぱいになりました。読んでいて辛くなるけど引き込まれてしまう早見さんの小説はスゴいなぁといつも思います。
    幸乃みたいな人が実はいるんじゃないか...と思ってしまいました。あってはならないことだけど。

  • ★3.5

    正義は一つじゃないかもしれないけど、真実は一つしかないはずです
    放火殺人で死刑を宣告された田中幸乃。彼女が抱え続けた、あまりにも哀しい真実――

    田中幸乃、30歳。
    元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪により、彼女は死刑を宣告された。
    凶行の背景に何があったのか。
    産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人など彼女の人生に関わった人々の
    追想から浮かび上がるマスコミ報道の虚妄、
    そしてあまりにも哀しい真実。
    幼なじみの弁護士は再審を求めて奔走するが、彼女は……。

    早見さんの作品を初めて読みました。
    結末はプロローグで予想できたものの、そこに至るまでの幸乃の人生。
    幼い頃から大人になるまで関わった人々。
    幼馴染・中学の親友・義理の姉・元恋人の友人…。
    彼女の人生の節目に関わった人々がそれぞれの章で、幸乃との思い出を
    思い出し幸乃の人となりが少しずつ少しずつ明らかになっていった。
    とても重い内容で読み応えがありました。

    あのまま山手でお父さんお母さんお姉ちゃんに囲まれて暮らせていたら、
    どうなったんだろう…。
    全く違った性格になって全く違った人生になったんだろうって
    思わずにはいられなかった。
    祖母が憎かった(*`Д´*)
    切なさ・悲しさ・怒り・圧倒的な孤独…色んな感情が湧きました。
    そして最後まで重かった。
    苦しさが止まらないです。
    読了後も暫く考え込んでしまった。
    暫くは頭から離れないんだろうなぁ。

    結末はプロローグで予想できたと書きましたが、
    読み進めるうちに、もしかしたらこちらの想像を超える
    大どんでん返しがあるのではと、期待してしまいました。

    余りにも辛い。
    幸乃を救ってあげたかった。
    彼女に生きる希望を持って欲しかった。

    ★4つと悩みましたが、読むタイミングが悪かった。
    最近幼児虐待・性的虐待・虐め…そんな話ばかり続けて読んでいて
    辟易としてしまってて…

  • 放火殺人で死刑判決を受けた幸乃。
    彼女が生きてきた壮絶な人生が彼女と関わった人々から語られる。

    あまりにも辛い。
    幸乃を救ってあげたかった。
    彼女に生きる希望を持って欲しかった。

    周囲の人間がほんの少し勇気を出して優しさを持って幸乃に接していたら違う人生を歩めたかもしれない。
    でも結局は本人の生きる意志の問題なんだろう。

    ハッピーエンドにして欲しかった。
    残念・・・

  • 他の方の感想で見た「救いのない」という表現がグッサリきた。本当にそう。

    心が健全じゃない。本人のせいじゃない。けどどうしようもない。

    『八月の母』を手に取ったことにより読みました。

  • 全く救いのない話だった
    泣けた

  • 人は完全に1人にはなれないんだよな……。
    幸乃と関わった人全ての思いと、幸乃が関わった人たちの記憶からも消えたいと思うほど「生まれてきてごめんなさい」と思う気持ちと結末を思うとやりきれないというか、幸乃と、翔と慎ちゃんとの思いのギャップを思うと胸が苦しくなる……。
    『とある死刑囚』の死という点ではいずれは風化され人々の記憶からは消え去っていくだろうけど、『田中幸乃』を知る人物にとっては。
    面白かったです。

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著者プロフィール

1977年神奈川県生まれ。2016~2022年に愛媛県松山市で執筆活動に取り組む。現在は東京都在住。2008年に『ひゃくはち』でデビュー。2015年に『イノセント・デイズ』で第68回日本推理作家協会賞、2019年に『ザ・ロイヤルファミリー』で山本周五郎賞とJRA馬事文化賞を受賞。その他の著作に『95』『あの夏の正解』『店長がバカすぎて』『八月の母』などがある。

「2023年 『かなしきデブ猫ちゃん兵庫編  マルのはじまりの鐘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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