磁極反転

  • 新潮社 (2014年8月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784103362111

みんなの感想まとめ

自然災害とミステリーが交錯する独特な世界観が魅力の作品で、磁極反転というテーマを通じて、現代社会の情報の扱い方や不確実性について考えさせられます。主人公は週刊誌記者として、専門的な知識を求めつつ、実生...

感想・レビュー・書評

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  • すごいSFだ。伊与原新ってこんなエンタメも書くんだ。理系科学を学んだ者が現実に起こりうることを主題に据え、物語として組み上げた手腕に感服した。
    劉慈欣を思った。

  • ミステリと思って読み始めたら、自然災害モノ?
    自然災害モノと思って読んでいたらやっぱりミステリ?
    ……と気持ちが定まらないままで、難しい言葉とページ数に立ち向かえるかしらと心配しつつも、読みやすい伊予原さんの文章に引っ張られて読了。
    磁極が反転することが、地球史という視点で見たら珍しくないイベントというのと、今の磁極期が平均を遥かに超える長さで続いている=いつ磁極反転が始まってもおかしくない、ということに興味を引かれた。
    厚労省の変わったお役人・乾さんがもっと出張ってもよかったのに。
    って私が好きなだけですが。

  • 磁極が反転する世界。オーロラがみえたり異常気象が起こったり。そのため色々な情報が飛び交っている。
    主人公は週刊誌記者。専門的なことも書けるように勉強をしている。しかし、専門家の言うことは正しいけど研究結果が実生活にはそぐわないこともあることを知っていく。
    架空の話なのだが、情報をどう扱えばよいかわからないところが現実に今起こっていることに重なる。

  • 専門用語が多く難しかった
    結論はなんだったのだろう

  • あ、この方は小松左京並の評価を今後されるかもしれない。そんな予感を感じます。

    チバニアンで話題になったので、知っている人も増えた、磁極の反転についての本。
    急に磁場が消えそうになったとき、人々はどう動くのか。
    原発事故のとき、沖縄に向かった人がいたり、
    怪しげな健康器具やサプリが出回ったように
    さもありなんという狭窄した行動にでる人の様子、
    戸惑う政治家たち、マスコミよ動き。

    既視感さえあると思った。
    発行は2014年。震災後の本である。

  • 「磁場」と「ウイルス」が違うけど、なんだか今の世の中をそのまま描いたような小説で、共感したり憤りを感じたりしながら楽しく読めた。2000年問題のときもこんなだったなぁ。案外その局面を迎えたら拍子抜けするようなことも起こるもんだ。

  • 磁極が反転すると言われるだけでも不安なのに、そこへ出産んなどが重なると周囲の雰囲気に流されてしまうだろうな。
    人の弱みにつけこむなんて……。
    自分だけは**、他人とは違うというのは、魅力ではあるが。

  • 文系の私にはなかなか歯がたたない感じの作品であったが、ふと小松左京さんの作品を思い出した。「日本沈没」や「首都喪失」などのハードSFの系列のもの。
    たくさんのデータに支えられているんだろうなあと思う。
    作中で、人々、特に母親(それも妊婦)が地磁気や放射線に右往左往する姿が、福島の原発事故後の人々の姿を彷彿とさせる。
    科学的な態度とはどういうことなのか。冷静に事実を把握するとはどういうことなのかを考えさせられる。
    しかし「赤いオーロラ」が見えたら不気味だろうなあ。
    N極とS極が入れ替わるとどう問題なのかが今ひとつ実感できなかったのは文系の限界かもしれない。
    最初はとっつきにくいが、読み始めると引き込まれる。

  • 反転したらどんなことが起こる、という主点がよかった。そんな辺はほぼなし。反転することが珍しいことではないとか、だったら話としてそんなに盛り上がらんよなー。

  • うーん、この作品は、楽しみ方がよくわかりませんでした。

  • コロナ問題より数年早く書かれたものだったんだね。

  • 今度は磁極反転の話。いや、すごいね、この方。それも実際に起こりえる話なんだ。全く知らなかった。で、こういう事態の裏で怪しげに動く奴ら、いるよね、絶対。それが人間なんだよな。まあ、それは置いといて磁極反転、私の生きてるうちには起こるなよ!

  • N極とS極が逆転するという一見突飛な設定だが、絶対にありえない現象ではないということを知ってまずびっくりした
    反転による起こりえる様々な現象についても納得のいく説明があるからか説得力があった

    ミステリー要素は面白かったし、
    結局最後は助け合いが大切ということもよく伝わった

  • 地磁気が反転するので、様々起きるお話。
    通信できないとか、宇宙放射線とか、オーロラが出るとか、妊婦が消えるとか。
    人類滅亡系ではなかった。
    文系脳には大分厳しかったです。

  • フィクションながら科学的背景を元に起こりうる現象と、役人や企業、一般市民がどういった不安を持ち、行動をしていくか。誰もが間違っていないというか、登場人物誰の行動を取っても理解はできる。
    地磁気が弱まり宇宙放射線が地表まで届くという事態に、それぞれ置かれた立場で何を考えるのか。停電や電波障害を日常的に経験することで、人々の何が変わるのか。それは災害や原発事故を目の当たりにしたときと似た感覚かもしれない。
    目に見えない不安を前にしたときに、何に重きを置くか、そんなことが小説全体を通して見えてくると感じた。
    磁場や太陽フレア、地軸など、知識が増えるのも嬉しい小説。

  • NHKのカルチャーラジオで片岡龍峰さんの「太陽フレアと宇宙災害」を聞いていたので,コロナ質量放出等の特殊用語になじみがあった.浅田柊が官僚の水島や乾と太陽フレアに起因する事象を調査探索する活動が主題だが,御用学者が跋扈する図式は既視感のあるものだ.地磁気が減少することで人体に様々な影響が起こるとの説を提唱して,それを武器にした輩が怪しげなサークルを作り,妊婦を勧誘して,隔離する.柊らがそれを探る過程はスリルがあり楽しめた.

  • 久々に面白い小説を「見つけた」感じです。地磁気に関してのミステリー的な小説ですが、ミステリーの部分よりも地磁気に関する話が面白かったです。専門用語がたくさん出てきますが、それでも拒否反応を起こさずに読める文章力に感銘しました。
    頭から終わりまで一気に読み込みました。おかげで寝不足です…。

  • 前半は理系小説という感じでした。後半はそうでもないかな。個人的には磁極の逆転可能性が生じたところで右往左往する人々が福島原発事故と完全にリンクしました。難しい問題です。

  • 「科学者にとって科学はプロセスで、どの段階であろうと
    修正もあれば棄却もあり得る。でも一般人にとって科学は結論」これは本当にそう思う

  • 地磁気が減衰し、さらに北極と南極の位置が入れ替わってしまったらどうなる。誰も経験していない事象なのだが、東京でオーロラが見えるようになったり大規模な電波障害が発生したり、どのような物理現象が発生するのか、また、人々がどのような行動をとってしまうのか、これらをリアルに描いている。

    話はすこしずつ地磁気が減衰していき、最終的には地磁気がほぼなくなる。その間に起こることを描いているだけだ。その単純な筋書きだからこそ、すべての文章が人々を引きこむ。作者の筆力のすごさを感じさせる。

    磁極反転の前に同じ作者の「ルカの方舟」を読んだが、個人的には磁極反転の方が圧倒的に面白かった。おそらく、こちらは理系の人でなくても読めると思う。

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著者プロフィール

1972年、大阪府生まれ。神戸大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科で地球惑星科学を専攻し、博士課程修了。2010年、『お台場アイランドベイビー』で第30回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、デビュー。19年、『月まで三キロ』で第38回新田次郎文学賞を受賞。20年刊の『八月の銀の雪』が第164回直木三十五賞候補、第34回山本周五郎賞候補となり、2021年本屋大賞で6位に入賞する。近著に『オオルリ流星群』がある。

「2023年 『東大に名探偵はいない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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