八月の銀の雪

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  • 新潮社 (2020年10月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784103362135

作品紹介・あらすじ

耳を澄ませていよう。地球の奥底で、大切な何かが静かに降り積もる音に――。不愛想で手際が悪い――。コンビニのベトナム人店員グエンが、就活連敗中の理系大学生、堀川に見せた真の姿とは(「八月の銀の雪」)。会社を辞め、一人旅をしていた辰朗は、凧を揚げる初老の男に出会う。その父親が太平洋戦争に従軍した気象技術者だったことを知り……(「十万年の西風」)。科学の揺るぎない真実が、傷ついた心に希望の灯りをともす全5篇。

みんなの感想まとめ

科学と物語が美しく融合した短編集は、さまざまなキャラクターが抱える屈託と、それを乗り越える力を描いています。耳を澄ませば、地球の奥底で降り積もる音や、クジラの歌声が響き渡る世界が広がり、科学の神秘や驚...

感想・レビュー・書評

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  • 『辛くても、うまく喋れなくても、
    否定されても邪慳にされても、
    僕は、耳を澄ませていたい――地球の中心に静かに降り積もる銀色の雪に。深海に響くザトウクジラの歌に。見えない磁場に感応するハトの目に。珪藻の精緻で完璧な美しさに。高度一万メートルを吹き続ける偏西風の永遠に――。
    科学の普遍的な知が、傷つき弱った心に光を射しこんでいく。表題作の他「海へ還る日」「アルノーと檸檬」「玻璃を拾う」「十万年の西風」の傑作五編。』本の紹介文より。

    傷ついた人たちが科学者との交流から少しずつ癒されて、また希望の光の方へ歩き出す。

     この短編集の中で、地球の内部の研究をしている普段は無愛想で手際の悪いコンビニ店員のグエンさんが印象的だった『八月は銀の雪』、迷い鳩の持ち主を探す『アルノーと檸檬』、思わずググってしまった珪藻アートの『玻璃を拾う』が、私の好きな作品です。
    伊予原さんの別の作品も読んでみたいです。

    ・「人間の中身も、層構造のようなものだ。地球と同じように。(中略)真ん中の芯がどういうものかは、意外と本人も知らないのかもしれない。だから、表面だけ見ていても、他人にはけっしてわからない。その人間にどんなことがあったのか。奥深くにどんなものをかかえているのか。」
    ・「こんなに小さくて、こんなに精巧なガラスの器を作り出した、自然。人間には絶対に生み出せない玻璃の芸術品を、僕はただ拾い集めているだけ。」
    ・「単細胞の珪藻が美しいガラスをまとっているように、人間もまた多かれ少なかれ、見栄えよく繕った殻と、それに不釣り合いな中身を抱えている。それがむしろ、ありのままの姿ではないのか。」

    • きたごやたろうさん
      「いいね」ありがとうございます。

      伊与原さん、いいですよね。
      この作品のタイトルも綺麗!
      「いいね」ありがとうございます。

      伊与原さん、いいですよね。
      この作品のタイトルも綺麗!
      2025/10/22
  • 直木賞の候補作になったときに、選考委員の一人が「科学オタク」と揶揄したらしい。何を言ってるんだ!小説として面白ければいいんだぞ。詰まらん言葉を弄するなよ。
    いろいろ屈託を抱えている人たちが、科学の神秘や驚異・面白さに触れ、何らかの光を見出すという短編集。地球のコアに降る雪、クジラの吟遊詩人、コンパスを持つ伝書バト、神秘的なガラス模様を持つ珪藻、凧による気象探査ーそれぞれとても興味深い話だった。それらに打ち込んでいる人たちの姿も美しい。話がもう少し長くて、それぞれもう少し先まで語られればなあとは思うが。

    • 和坂林太郎さん
      いいね!
      いいね!
      2021/08/18
    • goya626さん
      和坂林太郎さん
      なんか希望に満ちた話ですよ。科学を真っすぐに信じている作者の思いが伝わってきます。
      和坂林太郎さん
      なんか希望に満ちた話ですよ。科学を真っすぐに信じている作者の思いが伝わってきます。
      2021/08/19
  • 3.8

    5篇から成る短編集。物語と科学的知識の融合。表題作(内核)、「海へ還る日」(鯨)、「アルノーと檸檬」(鳩)、「玻璃を拾う」(珪藻)、十万年の西風(気象、原子力、戦争)
    物語と科学的知識が無理なく繋がった、表題作、「玻璃を拾う」が印象に残りました。ネットで珪藻の画像を見て、その美しさに感激しました。

  •  知らなかったな。地球の内核は地球の中にあるもう一つの星。その星の表面は、びっしりと全部銀色の森、その正体は樹枝状に伸びた鉄の結晶だということ。そしてその森には銀色の雪=鉄の結晶の小さなかけらが降っているかもしれないということ。科学ってロマンチックだね。
     地球も人間も同じ。地球は地殻、マントル、コアの外核、コアの内核と層になっている。そして人間も外側が就活に失敗続けている大学生であっても、使えないコンビニ店員であっても、一皮めくった内側は子供のころからロボットを制作していたり、地球のことを研究する科学者の卵であったり、今すぐには社会で役立てなくても、いつか実になるようなキラキラしたものを内包しているのだ。そして一人一人の人間の内側もその人が今まで人生で出逢った人や出来事によって色んな気持ちや能力が層になっているのだ。(「八月の銀の雪」)
     クジラの脳のニューロンの数は人間より凄いらしい。だけどそんな知性をどこで使ってきたのだろう。暗い海の中で、クジラたちは視覚よりも音で世界を構築してきた。クジラには彼らだけの美しい歌があり、その声は1800キロも届くらしい。道具や技術を使って「外向きの知性」を発展させてきた人間と対照的にクジラは深い海の中で「内向きの知性」や精神世界を発展させているのかもしれない。と自然史博物館の網野先生は言う。この世界は広いだけじゃない。深いんだね。
    (「海へ還る日」)
     渡り鳥やハトは体の中に方位磁石を内包しているらしい。だからどんなに遠くへ行ってもちゃんと帰るべきところへ帰れるらしい。すごいね。あんなちっちゃな体で。そんなちっちゃな生き物でも生きていけるように体の中に方位磁針を組み込ませた神様は恐るべし。でも人間も帰る方向を示してくれる方位磁針を心の中に持っているらしいよ。(「アルノーと檸檬」)
     あと二編。精緻で深淵な科学の世界のことを知ると、ふと自分のことを「私なんかどうせダメだ。」と思うことがどれだけ傲慢なことかと思えてくる。神様は私たちの体の中にも頭の中にもそして私たちを囲む環境の中にも素晴らしいものを限りなく用意してくれている。そのことに思い当ってホロリとする小説たちだった。

  • 科学の揺るぎない真実が、人知れず傷ついた心に希望の灯りをともす全5篇……帯より

    どの話も理科で止まってるわたしの頭でもわかりやすい(●︎´艸`)
    「八月の銀の雪」
    コンビニでバイトしている外国人女性と就活がうまく行かない大学生がある事をきっかけに話すようになり………地球の中身って凄い!

    「海へ還る日」
    鯨偶蹄目?カバとクジラが進化の過程で枝分かれ⁈

    「アルノーと檸檬」
    婆さんにアパートからの立ち退きを迫るがベランダに住み着いた鳩が可愛いから嫌だという笑

    「玻璃を拾う」
    珪藻の写真が原因で知り合った男女…喧嘩から始まる恋

    「十万年の西風」
    海岸で凧上げをする老人と原発に関わる中年男性との短い出会い。風船爆弾の悲しい現実




    読んでいる最中に理系の娘に何度も質問しました笑
    珪藻見た事ある?プレパラートって何だっけ?
    画像みたりして感動しました♡



    アルノーの伝書鳩の話は子供の頃の鳩事件を思い出したわ…鳩小屋にたくさんいた鳩を捨てようと(ゴメンなさい)父が20キロくらい?先にある神社に離してきたら…仲間増やして夕方に帰って来た笑笑
    確かに脚になんか輪っかはめてたわね…
    恐るべし伝書鳩( ̄▽ ̄)



    • どんぐりさん
      プレパラート!!

      なんて懐かしい響き!!笑
      プレパラート!!

      なんて懐かしい響き!!笑
      2025/11/15
    • みんみんさん
      耳くそとか顕微鏡で見たよね(°▽°)
      耳くそとか顕微鏡で見たよね(°▽°)
      2025/11/15
    • ultraman719さん
      駅前の駐車場に、丸一日停めたら、いくらかかるのかの方が気になりました〜!
      駅前の駐車場に、丸一日停めたら、いくらかかるのかの方が気になりました〜!
      2025/11/15
  • 伊与原 新さんの5つの短編集
    『八月の銀の雪』

    収録作品は以下の通り
    「八月の銀の雪」
    「海へ還る日」
    「アルノーと檸檬」
    「玻璃を拾う」
    「十万年の西風」

    連作短波集ではないので、空いた時間にサクッと読めるのも良いところ。短編でもしっかりと科学の浪漫に魅せられた伊与原さんらしさを感じられる。

    私は特に「八月の銀の雪」「玻璃を拾う」「十万年の西風」が好みだった。
    いやいや、3つも挙げすぎだろ笑
    って、どの短編本当に全部良かったというのが本音。

    各話毎に全くテーマが異なる。
    地学や海洋学、地形の進化論や気象学などなど、様々な学問の分野を小説と融合させることで、壮大な世界に誘ってくれる。
    理系に疎い方でも読みやすくてサクッと読める。
    この伊与原さんの独特で神秘的で真っ直ぐな世界観が心地良くて、いつまでもその余韻に浸りたくなる。

    そして伊与原さんの作品を読むといつも感じる。
    この世に人間に生まれて来られて心から良かった。
    束の間のこの現世を思いっきり謳歌しよう!と。
    何だか小っ恥ずかしく壮大なことを言ってしまうが、平気でこんなことが言える位に、伊与原さんの作品はスケールが大きいのだ。

    余韻を美しく残す作風も思いっきり好み♪
    短編なので詳しい内容は割愛するとして、
    未読の方は、ラストにも注目して読んでみて欲しい。


  • オビには「科学の揺るぎない真実が、人知れず傷ついた心に希望の灯りをともす全5篇」とある。
    「科学」が揺るぎない真実に辿り着くのはおそらくものすごく遠い未来だろうけど、現時点での最新の「真実らしきもの」に希望の灯りを感じる短編集。科学の力が主人公の内面に変化をもたらしていく。理系のようで文学的。

    伊予原新さんの作品は初めて読んだけどメチャクチャ面白い。他の作品も読んでみたい。

    2021年本屋大賞 第6位。


    八月の銀の雪 評価4
    地球の中心にあるもう一つの星に降る雪。

    就活連敗中の大学生と地球の内核を研究するベトナム人留学生の出会いの物語。


    海へ還る日 評価5
    クジラの考えごとは一体なんだろう?
    あるクジラには人間の倍以上のニューロンがある。
    そして、宇宙まで届く声で歌う。
    地上の我々は五感で世界を捉えるが、クジラたちは音で構築した豊かな精神世界を発達させている。


    アルノーと檸檬 評価3
    ハトや渡り鳥は磁場を視覚的に見ているのだそうだ。


    玻璃を拾う 評価4
    美しいガラス細工のような生物に魅了された偏屈なオタク男とサバサバ系女子の出会い。


    十万年の西風 評価5
    タイトルの「十万年」は発電後の放射性廃棄物の地層処分にかかる年月。ウラン鉱石と同程度に放射能レベルが下がるまでの時間。馬鹿馬鹿しく感じるが、原発の話をする時、決して避けてはとおれない事実だ。

    自然の成り立ちを垣間見ると利用したくなってしまうのが人間。時に、非常に危険をともなう使い方や、邪悪な使い方をしてしまう。
    迷うのはいつも、後世の人間。

    考えさせられる。

  • 表紙がとても美しい。伊与原新4冊目は、装丁に惹かれてこの本を選んだ。3話目と4話目が好き。

    八月の銀の雪
    この雪は地上の空に降る雪ではない。地球のコアにある仮説の森に降る仮説の雪だ。その説明をするベトナムの留学生グエンがとても良い。

    海へ還る日
    国立科学博物館の世界の鯨のポスターを検索。とても素敵で、私も欲しいと思った。鯨は音の世界で深く考えごとをしている。

    アルノーと檸檬
    不動産会社が取り壊しを進めようとするこのアパートで、契約社員が迷い鳩の世話を押し付けられる。鳩舎がなくなっても帰ってくる伝書鳩(レース鳩)アルノー19号。鳩には磁気が見えているらしい。抱いたり撫でたりさせてくれるのがとても愛らしい。
    シートン動物記は子供の頃夢中になって読んでいたのだが、アルノーの話は(多分他の話も)全く覚えていない。

    玻璃を拾う
    文字通り玻璃を一つずつ拾う話。珪藻アートのイメージがうまくできなくて検索した。一つ一つが少しずつ形も大きさも異なるので、機械的ではなく温かい印象のアートだった。
    この短編集の中で唯一の恋愛もの。透明でキラキラした色彩の玻璃のイメージが、恋の始まりを美しく彩る。

    十万年の西風
    戦前まで、大気の情報を得るため、凧が使用されていた。大正時代に上空1万メートルで秒速72メートルの強い西風が吹いていることを日本人が発表した。その発見が風船爆弾に繋がった。
    原子力発電の使用済み核燃料の放射線レベルが原料ウランのレベルに下がるまで10万年。
    原発の設備の異常を隠蔽する指示を受け入れられず退職した、元保守点検作業の会社員。


  • 科学を語る登場人物の一途な思いか、そこに思い入れのある科学者によって伝えられる自然や生物の力か。この作家の描く物語には不思議なパワーが宿っていると思わせられる。5つの短編は科学の魅力に引き込まれた登場人物とそれによって引き寄せられたかのような登場人物たちの物語。銀の雪と表現するところに科学への愛があるし、風の時間を十万年と数えるところに科学への尊い気持ちが見える。
    とは言えこの短編小説たちはそんな題材だけが面白さを作っているのではない。心の中の優しさ、儚さ、嬉しさなどなどをちょっと見つけさせてくれるいい話ばかり。読み終えたところで空を見上げたくなる、海に見つめたくなる。

  • 人間って、大きな生命体の一部なんだ。
    と、しみじみ感じさせてくれる作品。
    伊予原氏は、地球惑星科学を専攻されていたとか。
    作者の背景を読んで納得です。

    五つの短編に登場する五人の語り手は
    全員、何かしら屈折した思いを抱えている。
    そして、それぞれ、自然の摂理に気づくにつれて
    近視眼的に見ていた周りの世界から解き放たれる。

    最初の短編『八月の銀の雪』に心をつかまれた。

    「地球の内核は、銀色に輝く星になっていて
    液体の外核に囲まれて浮かんでいる。
    内核は樹枝状に伸びた鉄の結晶で覆われている。
    それはまるで森のようで、鉄の結晶のかけらが
    ゆっくり、静かに、雪みたいに降っている」

    科学的な根拠に基づいていると思われる
    美しく 幻想的な描写にうっとり。

    ふと、ある画像を鮮明に思い出した。
    月の地平線から、宝石のように輝く地球が
    漆黒の宇宙を静かに昇っていくもの。
    JAXAが公開した「かぐや」から撮影されたものだった。

    当時、抱えきれないほどのものを背負っていたのだけど
    その息を呑むような美しさに心がふっと救われた。
    さぁ~っと別世界に連れていかれた気がして。

    ちょっと話がそれるかもしれないけれど、
    この作品にテーマソングをつけるとしたら
    松田聖子さんの『瑠璃色の地球』かな?

    • ☆ベルガモット☆さん
      yyさん、こんにちは!
      理系が得意でなくても読めそうですか?
      yyさん、こんにちは!
      理系が得意でなくても読めそうですか?
      2024/04/16
    • yyさん
      ベルガモットさん、コメントありがとうございます。
      私、理系は全然ダメです。

      静かな短編5作だったように思います。
      でも、読んでいる...
      ベルガモットさん、コメントありがとうございます。
      私、理系は全然ダメです。

      静かな短編5作だったように思います。
      でも、読んでいると宇宙や自然を感じるような。
      読んでからずいぶん経つので、はっきり覚えていなくて…。
      すみません。
      2024/04/16
  • 伊与原さんの紡ぐ、科学と人間を絡ませた物語にはいつも癒やされる。
    母なる大地・地球。
    5つの短編を読みながら自然に浮かんでくるこの言葉の意味を、読了した今、しみじみ噛みしめる。
    そして地球上に棲む全ての生き物を愛しく思えた。
    地球上の自然を全身で感じ取り、自然と対峙することは本当に素晴らしい。

    数多いる地球上の生き物の中で、何故人間だけが些細なことに惑わされるのか。
    何故もっとおおらかにシンプルに生きられないのか。
    ちっぽけなことに悩む人間たちをそっと優しく包み込んでくれる母なる大地。
    私も静かに耳を澄ませ、大地の声を聴いてみたくなった。

  • ふいに涙がこぼれる一冊。

    自然科学の浪漫溢れる言葉が心にスッと入り込んでくる。全部理解できなくても感覚でわかる心地良さ。

    そして幾重にも重なるような幾人もの現在進行形の人生と科学、人との出会いにふいに涙がこぼれる、この瞬間を何度も味わった。

    今ある悲しみもつまずきも壮大な自然に重ね合わせたらなんてちっぽけな一つだろう。
    でもそのちっぽけなありのままの自分を見つめ慈しむことが次へのステップへ繋がるんだろうな。

    「玻璃を拾う」の繊細な時間、距離感、いざなう自然界の浪漫に伊与原さんらしさが一番溢れていてキュッ。

    • くるたんさん
      地球っこさん、コメントありがとうございます♪

      そうなんです〜、なんか理系の人って意外な視点からものごとを見るのか…それがロマンティックに繋...
      地球っこさん、コメントありがとうございます♪

      そうなんです〜、なんか理系の人って意外な視点からものごとを見るのか…それがロマンティックに繋がるんですかね(≧︎ω≦︎*)
      この作品も良かったし、月まで三キロも良かったです♬
      私は池澤夏樹さん、恥ずかしながら未読です〜!確かめてみなければ!(≧︎ω≦︎*)

      あ、准教授5巻出ましたね〜!
      そちらにもドキドキしてます(*≧︎∇︎≦︎)
      2020/12/12
    • 地球っこさん
      くるたんさん、「月まで三キロ」も気になってます♪
      お正月休みはこの2冊読んでみようかしら。
      物理とか、天文とか、全くわからないのにロマン...
      くるたんさん、「月まで三キロ」も気になってます♪
      お正月休みはこの2冊読んでみようかしら。
      物理とか、天文とか、全くわからないのにロマンティックさを感じるのですよね~
      理系の人の視点!なるほどですね!

      そうそう、准教授!
      あー、もう読まなくては年を越せない本がたくさんありすぎ〰️笑
      2020/12/12
    • くるたんさん
      地球っこさん♪
      ぜひぜひ〜、ロマンティックと温かさを静かに味わえる作品ですよ。

      ほんと、読むペースが追いつかない!
      これも幸せなことなんで...
      地球っこさん♪
      ぜひぜひ〜、ロマンティックと温かさを静かに味わえる作品ですよ。

      ほんと、読むペースが追いつかない!
      これも幸せなことなんでしょうね(≧︎ω≦︎*)
      2020/12/12
  • 【ネタバレ】6人の読友さんが読む人気本、さらにスゴイ評価が高い。久しぶりにハートをキックする箇所がほぼなかった。あったとしたら表題作の「八月の銀の雪」。コンビニの店員・グエンが妹を想うがために身分を偽って働く大学院生の逞しさ、同じ研究者として伝わった。それ以外は、クジラ、鳩と檸檬、珪藻、原発と凧が出てくるが、科学と人間の葛藤のようなものが共感できなかった。直木賞の選評で桐野夏生、「一般の人々が知らないことを書こうとする小説は、どうしてもレクチャーじみてしまう。そして、それはパターン化しやすい。」これだ!②

    https://prizesworld.com/naoki/senpyo/senpyo164.htm  西條奈加 『心淋し川』圧勝!!

  • 伊与原さんの『月まで三キロ』を読み、自然科学に興味を持ちました。今作は余韻の残る五つの短編が収められています。

    表題作「八月の銀の雪」
    地球の内核に落ちていく鉄の雪。銀の森に降る銀の雪のように、人の内面にも静かに降り積もっていく大切なものがある。美しい映像が見えてくるようでした。

    感動させられたのは「海に還る日」
    果穂が生まれて、見知らぬ誰かのあからさまな悪意を感じることが増えた。
    シングルマザーは、娘と訪れた博物館でシロナガスクジラの絵に出会う。クジラの絵を描いた非常勤職員の宮下和恵や網野先生の話に次第に引き込まれていき…
    私は深海のクジラに食べられてしまう小さなプランクトン。クジラのことも、生命について、神について、宇宙について・・何も知らない!
    クジラと並んで泳ぎその歌声を聴いてみたい。逃げずに私にとっての何かを見つけ、いつか何かを実らせてみたい!

    イルカもシャチも分類学的にはすべて「クジラ」だそうで、小型のハクジラのことを"イルカ"と呼んでいると知りました。クジラとカバの祖先が近縁だったことも! 著者は国立科学博物館の標本作製師、渡辺芳美さんの仕事に感銘を受けてこの話を書かれたそうです。「世界の鯨」の絵を見てみたいと思いました。

    宮下さんのこの言葉が心に残りました。
    「大事なのは、何かしてあげることじゃない。この子には何かが実るって、信じてあげることだと思う。子どもの名前に願いを込めたりするのは人間だけだから!」

    「珪藻美術館 ちいさな・ちいさな・ガラスの世界 」を読んでいて良かったと思ったのは、四作目の「玻璃を拾う」
    京都が舞台。結婚相手の裏切りで傷ついた瞳子は、珪藻アートを作る野中と出会い、美しいミクロの世界に魅了される。
    珪藻を採集し、薬品で洗ってガラスの殻だけにする。顕微鏡を覗きながら、まつ毛を先につけた道具で拾い上げプレパラートに並べていく。
    瞳の奥に記憶された輝きがよみがえる読書でした。

    • 傍らに珈琲を。さん
      ナオさん、こんばんは。
      『月まで三キロ』で伊与原さんを知りました。
      いつもあのような作風なら、他の作品も読んでみたいな~と思っていたところで...
      ナオさん、こんばんは。
      『月まで三キロ』で伊与原さんを知りました。
      いつもあのような作風なら、他の作品も読んでみたいな~と思っていたところでした。
      ナオさんのレビューを拝読して、本作も読んでみたくなりました♪
      2025/05/08
    • ナオさん
      傍らに珈琲を。さん こんばんは
      伊与原新さんの作品良いですよね!
      知らない世界がどんどん広がっていきます。
      レビュー楽しみにお待ちしています...
      傍らに珈琲を。さん こんばんは
      伊与原新さんの作品良いですよね!
      知らない世界がどんどん広がっていきます。
      レビュー楽しみにお待ちしています♪♪
      2025/05/08
    • 傍らに珈琲を。さん
      ナオさ~ん!読みましたよ~!
      読んで良かったです、有難う御座いました。
      表題作とアルノーと檸檬が好きでした。
      ナオさ~ん!読みましたよ~!
      読んで良かったです、有難う御座いました。
      表題作とアルノーと檸檬が好きでした。
      2025/05/24

  • "年度末"…職場がトルネードみたいになる時期。
    この時期を乗り越える為に癒しと笑いの本を一冊ずつ用意した。

    そのうちの一冊が、『八月の銀の雪』。
    ブク友のLeoさんの『自然の美しさが文章から溢れ出てるなぁ…』という感想にひかれたのと、
    コメントのやり取りの中で『疲れた体に沁みて癒されました』との言葉に、これだ!と思った。

    全5話からなり、それぞれの主人公の立場や状況や悩みの種類は違うけれど、みんな心に不安や葛藤を持ち行き詰まっている。

    本の解説に『科学の揺るぎない真実が、傷ついた心に希望の灯りをともす。』とあり、どうやって励ますのかな?と思いながら読み進めた。

    全然科学じゃない感想だけど…汗

    『八月の銀の雪』では、地球の中にあるもう一つの星に降る銀色の雪景色の美しさが文章から伝わり癒される。

    『海へ還る』では、聞いた事のないくじらの歌声を聞きながら一緒に泳ぐ場面を想像しながら楽しくなる。

    アルノーと檸檬では、伝書バトの愛らしさとその優秀さに癒され、

    玻璃を拾うでは、珪藻アートの美しさに感動。
    (写真も一緒にアップしたーい!)

    十万年の西風では、
    自分の知らなかった戦時中の事実に驚き、
    気象者の十万年単位で地球や様々な事象をとらえるスケールの大きさにじーんとする。

    各話、主人公の状況が劇的に変わるわけでも、誰かが力強く助けてくれたり助言をしてくれるわけでもない。
    自然や科学や歴史の真実に触れて、主人公の心のベクトルが静かに変わっていく。心が軽くなり、今の状況と向き合える主人公に変わっていく。
    その様子と文章の美しさに、Leoちゃんが言ってた『疲れた体に沁みて癒される。』の言葉を思い出す。この事だったのね、Leoちゃん!(^^)
    素敵な癒しタイムをありがとう!

    • ミョさん
      松子さんこんにちは!
      読んでみたんですね!!
      職場での疲れが少しでも癒されたなら良かったです〜!☻
      松子さんこんにちは!
      読んでみたんですね!!
      職場での疲れが少しでも癒されたなら良かったです〜!☻
      2022/04/02
    • 松子さん
      Leoちゃん、ありがとう!
      素敵なお話と文章が、じゅわっと沁みて
      心が癒されました!(^^) 優しい世界だったぁ
      素敵な時間をありがとう!
      Leoちゃん、ありがとう!
      素敵なお話と文章が、じゅわっと沁みて
      心が癒されました!(^^) 優しい世界だったぁ
      素敵な時間をありがとう!
      2022/04/02
  • 「月まで三キロ」を読んでから一年半になりますが、伊与原新さんの暖かく優しい作品に再度接することができてとても満足です。

    小説という形式をとってはいますが、自然科学の話題はノンフィクションなので、ついストーリーを度外視してのめり込んでしまいます。

    「海へ還る日」に登場する国立自然史博物館で83種のクジラのポスターを描いた宮下さん。
    これは国立科学博物館の渡辺芳美さんのことだと認識し読み終えると、あとがきにちゃんと書いてありました。
    「宮下和恵」の経歴やプロフィールは「渡辺芳美」氏とはいっさい関係ないという断り書きが必要だと思ったのでしょう。

    「アルノーと檸檬」に出てくる伝書バト『毎日353号』もしかり、「十万年の西風」に出てくる風船爆弾の放球基地の場所も全て事実です。

    伊与原新さんは地磁気の研究をしていたので、地球の内部構造に詳しいのは当然で本書のタイトルにもなっている「八月の銀の雪」で地球の殻がテーマになっているのは不思議ではありません。
    そして伝書バトやクジラがテーマになったのも、地磁気を利用している生物である渡り鳥やクジラに興味があったからなんですね。

    自然科学に関係する話は分かり易くて、文系・理系の区別なしに面白いのではないかと思います。
    伊与原新さんの小説は、実話のように思えてしまいます。
    「八月の銀の雪」のグエンさんも、実在する誰かがモデルになっているのかも知れません。

  • 本屋大賞ノミネート作品ということで積読していた作品。初めましての作家さんで、期待も込めつつ読み進めたところ、自分好みの作風で、読了後から早速、伊与原さんの他の作品も読んでみたいと思った。

    本作は全5章から成る短編集。
    5つ全て違う分野で、短編とは言え、それぞれの分野について作者が丁寧に下調べしたことが伺えた。
    以下、各章簡単なあらすじとレビュー。

    ◾️八月の銀の雪
    日本で地震について学ぶ為、ベトナムから留学にきたグエンと、就活がうまくいかない男子大学生の主人公。コンビニでまごつくグエンの姿にイライラしていたけれど、次第に彼女の知性と直向きさに気付かされていく。
    自分も留学経験があるが、バイトはしたことがない。母国語以外の言語で文化も生活様式も異なる国で働くって冷静に考えて本当にすごいことだ。しかも、東南アジアやアフリカ等新興国から勉強の為に日本に来ている学生は、その国のトップレベルの学生であることも多い。
    話が脱線したが、グエンの研究に対する実直さと知的好奇心は純粋に美しい。また、彼女との対話を通して、堀川の就活に対する考えが変化していく様子も読んでいて温かい気持ちになった。

    ◾️海へ還る日
    シングルマザーの母娘と上野の博物館で働く女性の交流を描いた作品。クジラの脳の話は知らないことも多かったので勉強にもなった。
    博物館非常勤職員の宮下さんのことばがどれもすごく温かいので、特に素敵だなと思った部分を引用します。
    「大事なのは、何かしてあげることじゃない。
    この子には何かが実るって、信じてあげることだと思うのよ」

    ◾️アルノーと檸檬
    俳優を目指して上京したがうだつが上がらず夢破れたサラリーマンが、集合住宅に迷い込んだ鳩との出逢いを通じて、鳩の飼い主や伝書鳩の歴史を遡るお話。園田の俳優業への思いと挫折、父との関係、亡くなった祖父への感謝と申し訳なさ…。きっと誰も悪くないのに、家族とはどうしてこうもギクシャクしてしまうものなのだろう。いつか園田が自然と実家に帰れる日が来たらいいなと思う。

    ◾️玻璃を拾う
    主人公の女性が、微生物の珪藻を使ったアートに打ち込む男性と出逢うお話。
    女性と男性のヒストグラムの話はなるほどな〜笑と思った。
    また、珪藻アートはこれまで聞いたことがなく、気になってYouTubeで観てみたが、宝石のように美しかった。このようなミクロアートの存在と、そこに情熱を傾けている人がいるということを知れたのも良かった。

    ◾️十万年の西風
    福島の原発で働いていた男性が、茨城の海岸で凧揚げをしている男性と出逢い対話する中で、戦争(風船爆弾)と原発という、科学の負の側面に触れるお話。人々の暮らしの発展の為に研究開発されてきた科学技術が、戦争という人殺しの道具の為に用いられるとう皮肉は、歴史の授業でも学んできたテーマだが、東日本大地震を機に、原発についてもその賛否が問われるようになった。核兵器は完全悪だが、原発については津波による事故さえなければ、ここまで大々的に俎上に載ることは無かっただろう。正解がないから難しい問題だ。

    地震波、鯨、伝書鳩、微生物(珪藻)、原発…
    身近なようで奥が深く、思わず誰かに話したくなるような科学の知識に触れることができ、かつ登場人物たちの出逢いや心の動きなど、物語そのものも楽しむことができる、読みごたえのある作品だった。
    科学の好き嫌いは関係なく、老若男女問わず誰でも楽しめる作品だと思う。おすすめです。

  • 皆さまのレビューで興味を持ち読むことに…
    〜科学の揺るぎない事実が、傷ついた心に希望の灯りをともす〜
    とあり、科学と小説をどう絡めるのか…という視点で読んでみた

    相変わらず冷血な自分はどうしても科学的な内容ばかりに感嘆してしまうため、みなさまのようなレビューは書けないのでそこはお許しを…

    敢えて書くまでもないかもだが、著者は地球物理学を専門とし、東京大学大学院で博士課程修了の経歴をお持ちである

    「八月の銀の雪」
    ベトナム人留学生のコンビニアルバイト店員
    普段の仕事ぶりは、要領が悪くお客にストレスを与えてしまうできない店員なのだが…
    彼女真の姿は地震研究所に所属するベトナム人留学生
    彼女の研究への真摯な姿勢、熱い気持ちがカッコ良い
    地球の中心のコアである「内核」は固体(まさに地球の芯である)
    そして「外核」は液体
    これは地震波のP波とS波の伝わり方の違いによりわかったのだ
    そう彼女の強い熱い思いこそが「内核」にぎっしり詰まっているのを感じた

    「海へ還る日」
    〜鯨は歌う〜
    ぜひぜひ聞いてみたい
    広い広い海の中で聴いたら…
    きっと大きな温かい壮大な何かに包まれる気がするだろう
    想像するだけ何とも居心地が良い
    お母さんのお腹にいる赤ちゃんもこんな感じなのだろうか…
    ~情報処理に特化し伝播能力に優れている脳内細胞からなる「ニューロン」
    実は人よりクジラのが多い
    人間は五感を駆使してインプットした情報を発達した脳で統合してアウトプットする 外向きの知性
    クジラ 音で世界を構築し、理解しているのでは?
    そして言語を持たない彼らは外に向かって生み出すことはない
    内向きの知性や精神世界を発達させているのかも~…とある
    クジラは深く広い海でひっそり何を考えているのだろう
    神秘だ
    俗っぽい子は「あそこの海洋に出るとエサがたくさんある!」って感じかな?
    思慮深い子は最近海の汚染を嘆いたりや温暖化で将来が不安なのかもしれない…
    きっと人と同じで個体差があるのだろうなぁ…

    「アルノーと檸檬(レモン)」
    伝承鳩が出てくる
    鳩かぁ
    鳥は大好きなのだが、鳩だけがどうも…
    が、実に見る目が変わった!
    何百キロも飛行できることは知っていた
    初めての土地に放たれても帰巣本能で戻れる…これも知っていた
    ~太陽や天体の位置と体内時計を使って方位を導き出す
    そして地磁気を見ている
    網膜に光と磁場を受けて電子レベルで反応を起こすタンパク質があるらしい
    空間情報の記憶力
    一度飛べばそのルートの陸標を記憶する
    地形、川、湖、木や岩、建物まで
    さらに匂いや音まで~
    す、すごい!
    帰巣本能って凄いなぁ
    私も若い頃はどれだけ酔っぱらって記憶を無くしてもきちんと家に帰れたものである(笑)
    しかし帰る家があるって当り前じゃない!そんなことをしみじみ感じた
    当たり前なことに感謝して幸せを実感していかなくては

    「玻璃(はり)を拾う」
    珪藻(ケイソウ)
    水の中にいる植物プランクトン
    0.1ミリもないものがほとんど
    単細胞生物
    (実は中学校で習っているっぽい…)
    珪藻の「珪」は「ケイ素」である
    ケイ酸塩はガラスの主成分
    つまりこの生物はガラスの殻をまとっている
    ちなみに珪藻土は珪藻の殻が堆積してできたもの…
    珪藻土はちまたで問題となったアレだが、珪藻土が悪いわけではなくアスベスト(石綿)が混入していたことが問題なので、イメージが悪くなってしまったケイソウがちょっと気の毒である
    そうこんな単細胞微生物が美しいガラス細工のような模様を持ち、私たちを楽しませてくれる
    そして珪藻土でもコースターやバスマットなどお世話になっている…
    ちなみにこのストーリーでは「おはぎ」の下りがとても好きだ
    ふっくら煮た大豆の優しい甘さが伝わってくる
    作った人の人柄がしっかり伝わってとても切なくなる部分だ


    「十万年の西風」
    〜科学者の自然の摂理を明らかにしたいという好奇心
    残念ながら人はそれが何に利用できるか考え始め、思いついた以上、実現したいという好奇心を止めることは困難
    それが核兵器や、原子力発電へとつながってしまう…
    例えば、使用済み核燃料の放射レベルが、原料となったウラン鉱石と同程度に下がるまで、十万年かかる〜
    そこまで誰が深く考え責任を持つのだろう…
    難しい問題である
    ここで初めて知ったのが以下(備忘録として)
    ~日本独自の爆弾開発
    対アメリカ向け
    風船爆弾(気球兵器)
    和紙をこんにゃく糊で貼り合わせた生地
    重さ、耐圧性、水素透過性が優れていた
    偏西風に乗せてアメリカへ~



    科学との出会い
    個人的に好奇心が満たされてうれしい
    いや、これを読んだ思った
    人ってやはり好奇心さえ失わなければ結構前向きに生きていけるものじゃないのか
    悶々とするより好奇心に従ってみるのも新しい何かが開花する気がする

    それと…環境や過去のせいにしたところで結局自分で自分を縛ることになってがんじがらめだ
    そんなことにとらわれてはいけない
    そして人との関りを大切に積み重ねていけば自ずと未来が開ける
    そんな人の底力を感じ、悪いことばかりじゃないぞ!と明るい未来とポジティブで健全な心を取り戻せそうなそんなストーリーであった

    あとぜんぜん別のことも…
    この世で人間の欲ほど環境に悪いものはないんじゃないか
    そんな残念なことも頭をよぎる
    傲慢になってはいけない
    改めて…

  • 伊与原さんらしい一冊でした。
    宇宙も地球も生物も人間も、伊与原さんにかかると優しい物語に染まるんです。

    〜月まで三キロ〜より、より深い自然科学感を織り交ぜながら、こんなに切なく優しい物語を書けることに感動します。
    物語内容は勿論ですが、参考文献の多さもさすがです。気になる文献は探して読むことができる!
    とても有り難く、学びにつながります。

    私が一番好きだった物語は、
    〜アルノーと檸檬〜です。
    レースバトと伝書バトの違い、
    ハトや渡り鳥の習性、
    天体と体内時計とコンパスと地磁気。。。
    きちんと戻ってこられるハトの数を考えると、
    とても悲しい気持ちになりますが、
    現代のような通信機関がなかった時代を想像すると人間とハトの関係は深い繋がりだったんだなぁと
    感動しました。

    私たちの日常におこる様々な悩みや苦しみや
    やるせなさ。
    そして、私たちが大切に考えなければいけない自然について。
    伊与原さんの本を通じて、たくさんの方が関心を持ってくれるといいなと思います。
    私は、早速伝書バトの本を図書館で予約!
    こうした出合いの本も大切にしたいです。

    • 傍らに珈琲を。さん
      nyaさん、こんばんはー。

      好きだったお話が「アルノーと檸檬」とのこと、一緒だ~♪と嬉しくなりました。

      伊与原さんの世界観は独特の爽やか...
      nyaさん、こんばんはー。

      好きだったお話が「アルノーと檸檬」とのこと、一緒だ~♪と嬉しくなりました。

      伊与原さんの世界観は独特の爽やかさ、儚さ、切なさ、優しさに包まれています。
      仰る通り、伊与原さんが織りまぜてくれる自然科学は物語を優しく染めてくれますね。
      もう、nyaさんのレビューに共感でいっぱいでした!

      伝書鳩の本を予約されたんですね。
      nyaさん、すごい!
      2025/06/06
    • nyaさん
      傍らに珈琲を。さん!

      コメントありがとうございます♪
      アルノーと檸檬。とてもよかったですよね!
      人間と生物の密な関係性の本は以前から好きで...
      傍らに珈琲を。さん!

      コメントありがとうございます♪
      アルノーと檸檬。とてもよかったですよね!
      人間と生物の密な関係性の本は以前から好きで、
      作中にも出てきたシートン動物記は、
      息子が小さい頃にほぼ読み聞かせしました。

      傍らに珈琲を。さんと同じ物語が好き!って嬉しいです。これからもたくさん共有しましょう♪
      2025/06/07
  • 『月まで三キロ』と同じく、自然科学の知識を絡めた小説5編

    自然科学といえばどことなく冷たい感じがするがそんなことは全然なかった
    人智を遥かに超えたとてつもなく大きな自然の力を教えてもらった
    人間は全てを牛耳ろうとせずに、自然に身を委ねたらいいのではないかとさえ思えてくる

    表題にもなっている『八月の銀の雪』より 

    (地球の)内核は、地球の中にある、もう一つの星です。大きさ、月の三分のニぐらい。熱放射の光をもし取り除けたら、銀色に輝いて見える星。それが液体の外核に囲まれて、浮かんでる。この星の表面、びっしりぜんぶ銀色の森です。高さ百メートルもある鉄の木の森。正体は、樹枝状に伸びた鉄の結晶。
    そして、その森には、銀色の雪が降っているかもしれない
    これも、鉄の結晶の小さなかけらです。外核の底で液体の鉄が凍って生まれる。それが内核の表面に落ちていきます
    ゆっくり、静かに、雪みたいに」

    地球の中心に積もる鉄の雪ーー

    なんと幻想的な風景だろう。地球の内部でそんなことが起こっているとは!
    そして、少しずつ内核が大きくなっているというのだ
    想像するだけで、ワクワクする

    そして、話は

    僕も、耳を澄ませよう。うまくしゃべれなくても、耳は澄ませていよう。その人の奥深いところで、何かが静かに降り積もる音が聴き取れるぐらいに。

    と結ばれる
    知的好奇心をくすぐられると同時に、美しい文章と心に沁み入る話の内容に感動した

    地球の内部で、深海で、空高く更にその上で、目にも見えない微生物の世界の中で・・・いろんなことが起きているその一端を垣間見、想像できたことが嬉しい

    ちっぽけではあるが地球上に生を受けたことが嬉しいと思える本だった

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著者プロフィール

1972年、大阪府生まれ。神戸大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科で地球惑星科学を専攻し、博士課程修了。2010年、『お台場アイランドベイビー』で第30回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、デビュー。19年、『月まで三キロ』で第38回新田次郎文学賞を受賞。20年刊の『八月の銀の雪』が第164回直木三十五賞候補、第34回山本周五郎賞候補となり、2021年本屋大賞で6位に入賞する。近著に『オオルリ流星群』がある。

「2023年 『東大に名探偵はいない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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