五弁の秋花: みとや・お瑛仕入帖

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 136
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103368526

作品紹介・あらすじ

掘り出しもの、訳アリ品が、秘めた縁と思いをあぶり出す。何でも三十八文、江戸の「百均」繁盛記! しっかり者のお瑛と自称〝目利き〞の兄・長太郎が切り盛りする「みとや」。鍋釜から人形まで、店に並ぶものは三十八文で売っている。ある日、仕入れたはずの簪が一本足りないことに気づいたお瑛。ひょんなことから、元吉原の花魁で人気総菜屋の女主人・お花の秘密を知るのだが……。時代連作短編集、シリーズ第二弾。

感想・レビュー・書評

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  • 時代物は、現実と結び付きにくいから好きです。たまたま図書館で手に取った本でしたが、思った以上にどんどん読んでしまいました。登場人物が、押し付けがましくないキャラがあり、飽きません。

  • すごくよかった!
    お瑛の舟を漕ぐ表紙からしてわくわくするし、新キャラの船頭、猪の辰の「(一緒に)大川流そうぜ」に大笑い。ちんまりとしたお店、江戸時代の100均、兄が仕入れてくる品々の謎など、面白い!

  • シリーズ。兄妹。お店。
    『波』にて?

  • 遊び人の兄さんの面倒をみつつ、「一律三十八文」のX00円ショップのような店を営んでいるお瑛。ほろ苦い話が多いのは、時代ものだからかなあ。そういうの好きです。

  • 辛いことも多いけど、お瑛が懸命に前を向く姿が健気。
    へこたれそうになると舟を漕いで、強くあろうとしている所が好きです。
    世間の風は冷たかったりするけど、だからこそ周りの人の優しさが沁みます。

  • 一話完結だから、寝る前に少しづつ読むのにいいね

  • 表紙で手に取ったもの。
    ちょっとあっけないけど、いいかな~。

  • お店の売り物は食べ物以外、値段はすべて三十八文。江戸時代の百均・みとや。
    事故で両親を亡くし、橋を渡ることができなくなったお瑛。
    兄の長太郎と二人でみとやを切り盛りしている。
    仕入れ担当の兄は、時たまいわくつきの品を買いつけてきて…。
    お瑛ちゃんがまっすぐないい子で、読んでて元気がもらえる。

    収録作品:鼻下長物語 とんとん、かん 市松のこころ 五弁の秋花 こっぽりの鈴 足袋のこはぜ

  • 「良かったなぁ、幸せになれよ」と思った。
    辛いことも多いけれど、正直に生きていれば、前途は開ける。味方はいる。猪牙船勝負はまだだけれども、それを口実に付き合いを深めれば良い。

  • 何でも三十八文で売る《みとや》を営むお瑛・長太郎兄妹の物語第二作。
    大小様々な事件が起き、それを兄妹が周囲の人々と共に解決していくというよくある設定だが、ホノボノして心地よい。
    新たに、総菜屋を営む元花魁のお花、船頭の辰吉、幼なじみのおせんが登場。
    しかし終盤から怪しい展開。何と、お瑛の出生に秘密がありそう。その真実如何ではお瑛の恋のお相手は辰吉だけではなくなってしまう。
    さらに《みとや》は罠に掛けられて倒産危機。
    急に目が離せなくなったが、結末を見ると一旦収束として良いのかどうか。
    第三作が待たれる。

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著者プロフィール

東京生まれ。フリーランスライターの傍ら小説執筆を開始、2005年「い草の花」で九州さが大衆文学賞を受賞。08年には『一朝の夢』で松本清張賞を受賞し、単行本デビューする。以後、時代小説の旗手として多くの読者の支持を得る。15年刊行の『ヨイ豊』で直木賞候補となり注目を集める。近著に『葵の月』『五弁の秋花』『北斎まんだら』など。

「2023年 『三年長屋』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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