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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784103380115
作品紹介・あらすじ
女の妖怪が呼び起こす80年前の猟奇密室殺人。平成ひきこもり系女子にその謎が解けるか!? 帯留めを探して欲しい――小説家の祖父が遺した手紙に従って遠野を訪れた私は、旧家の屋敷で起きた難事件の解決に乗り出す。旧字体を駆使した昭和怪奇譚的テイストとラノベ的文体を併せもった新鮮な表現力に、選考委員の伊坂幸太郎、貴志祐介、道尾秀介も脱帽。第一回新潮ミステリー大賞を受賞した、25歳の新鋭登場!
感想・レビュー・書評
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遠野のある祠から帯留めを回収してほしい……亡くなった祖父から託された依頼を果たそうと、紅は遠野へ向かう。そこで出会った少女・東条泪子の家は、祖父と奇縁で結ばれていた。
80年前に東条家で起きた密室殺人事件の真相は、そして作家であった祖父の著作「サナキの森」に隠された真実とは?(ついでに紅の恋の行方は……?)
図書館本、再読。
帯の惹句にポカーン。『昭和怪奇譚テイスト×ラノベ的文体』だって。これ褒めてんの?
新感覚ホラーミステリーとも書かれているが、別に……。70~80年代のコバルト文庫とか佐々木丸美の作品にちょっと近い感じで、新感覚という程ではない。
初めのうちは面白く読めるのだが、次第に主人公・紅の「陣野せんせーLOVEなんだけど変なこと言っちゃったかな嫌われたくないしどーしよどーしよ」が増えてきてウザい。
しかも紅の一人称で語られるため、愚痴っぽかったり、言い訳がましかったり。人によってはかなりイラつくこと請け合い。
推理の方はオマケよりはマシな程度で、あまり期待しない方が。
作中作の雰囲気や泪子の美少女ぶりからすると、推理要素抜きの耽美系で勝負した方が良いのではないだろうか。
作中作『サナキの森』だけならまあ、そう悪くない。乱歩風味のベタなエログロ怪異譚ではあるが、「陣野せんせ~(はあと)」を読まされるよりは余程面白い。
以前読んだ時よりは、嫌悪感を持たずに楽しめた。やはり読書への精神状態の影響は大きいね……。再読してみるもんですなあ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第一回新潮 “ミステリー” 大賞受賞作。
“ミステリー” です。
それならば、この作品は、☆ゼロ個。類稀な駄作と言わざるを得ません。
ミステリーを期待している私としては、主人公の恋愛事情や、自虐の弁など、これっぽっちも興味ありません。それも、事件と何らかの融合があるのならば、それは伏線のひとつとなるので、話は別ですが、今作に関してはまったく関係ない。
または、駄弁も許せるくらい、ビックリするようなトリック、結末が用意されているのであれば、物語のサイドストーリー、主人公の人となりを描写するものとして、いいなぁ、と思えるのでしょうけれど、そうでもない。
それどころか、メインのトリックが、他のミステリーではおそらく、ミスリードか、ワトスン役が陥る愚かな仮説のレベルのものが採用されています。
ミステリー好きとしては、
「いやいや、真相はそんなもんじゃないでしょう。まだメインディッシュが出てくるよね!」
と、更なるどんでん返しを期待する、前菜のようなネタ。それを本作は、
「いえ、お料理は、これで全てですが?」
と、メインに持って来ているのです。
続く料理を待っていたこちら側の満腹感は、、、言うまでもないでしょう(^_^;)
「この店にはもう二度と来ない!」と怒って帰る人は、私だけではない筈です。
しかし、作中作『サナキの森』は、一転して最高傑作だと思います。
ただしそれは、ミステリーではなく、ホラー小説としてです。
この部分だけを抽出して、ホラー短編としたならば、類稀な名作かもしれません。
雰囲気もありますし、「冥婚」というアイデアから広がる、様々な状況が、不気味で、怖くて、(いい意味で)気持ち悪い。
だから……総じて、とてももったいない作品だなぁ、と思いました。
この作者の次回作が、ミステリーなのであれば、きっと読まない。けれどホラーだったら、必ず読みます^_^ -
それなりには面白く読めたけれど、伝奇的な物語とラノベ的な現代描写の落差が大きすぎてのめり込めない。密室殺人の謎解きかというとそういうわけでもなく、昔日の恋物語と現代のラブコメがシンクロするわけでもなく、どこまでいっても2つの物語を交互に読んでる感じがぬぐえなかった。せっかくのサナキの伝説を生かしきれていないのがもったいない。
あと、あまりにもラノベすぎた。
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もどかしい
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第一回新潮ミステリー大賞受賞作。
ミステリーホラー。
亡き祖父の遺品を整理していた荊庭紅・二十七歳・元教師は、一冊の本から紅に託されたメッセージを見つける。
その本のタイトルは「サナキの森」。
その本の舞台となった村へ遺言の帯留めを探しに行くと、遠き昔の殺人事件の関係者の孫・東条泪子と出会う。
その村に昔から伝わる死者へ嫁ぐ冥婚の風習の最後の一人となっ泪子の曾祖母・龍子と、東条家の不可解な殺人事件にリンクした紅の祖父の遺作の謎を追い始める。
そして八十年前の事件が詳らかになる。
紅が思いを寄せる陣野せんせーの件はいるのかなぁと思ってしまうのは、古い人間だからでしょうか?
謎解きもまとまりよく、次作に期待します。 -
内容はともかく、読みづらい。ところどころあまり見かけない漢字が出てくるのは、常用漢字ではない漢字なのかな。
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いや。。。微妙なありえないエンディング。。。
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作中作も含めなかなかに完成度が高く面白い。ドラマのトリックみたいな感じ。オチが少し弱いかな。
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文体がずいぶん違う。
冒頭では戸惑いました。
→http://ameblo.jp/sunnyday-tomorrow/entry-12016222087.html -
祖父の残した小説と
実際に起きた事件を追うことになる主人公。
読むのに時間がかかってしまったけれど、
大変面白かった。
怖いわぁと言いながらしっかり読んでしまった
亡くなった人と結婚する冥婚。
冥婚した女性は外に出られない、とか。
絡む現代の密室の殺人。
昔の言い伝えとか冥婚とか、怖いけど、魅かれる材料。
不気味で快活な不思議な展開だった。なるほどねぇ。
でも、謎を明かせば、結構単純な話なような気が
しないでもない。
主人公の紅ちゃんに好感をもった。
引きこもりの元先生。
子どもなんて大嫌いとか、妄想してニヤニヤするから
人前がイヤとか。。。。
あ、ちょっと似てるかも、私に。 -
荊庭紅(いばらばこう)が祖父 存庭冷奴(あらばれいど)のペンネームで書いた小説を発見し、その内容を確かめるため遠野市に出かけて、東条家の秘密を解明する話だが、死んだ弟に「瞑婚」という形で嫁を迎えるという風習が出てくる.嫁となった龍子は姑の勢と仲違いし、勢が密室で殺される.死体は頭と左腕部分とそれ以外に切断されており、住人たちはサナキと称する.龍子の孫娘 るい子と紅が真相を、陣野先生のサジェッションで解明するが、紅と陣野の関係が微妙で、オドロオドロしいストーリーの中でほっとする感じだった.
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おじいちゃんが遺した手紙に導かれたヒッキーの孫娘が密室殺人の謎に挑むってなストーリーなんですけど、本編に挿入される小説内小説が旧仮名遣いなのにルビがなくって読み難いことこの上ない。第1回新潮ミステリー大賞受賞作だそうですけど、次はどうするかなぁ。
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私には合わなかった・・・。ただそれだけだと思う。
期待して読み始めたけど、なんか思っていたのとは違った。
もっと、妖艶な感じでゾクゾクしたかったなぁ。 -
構成が素晴らしい。
小説家だった祖父の作品を読み進めながら、教師を辞めた孫がその謎と真相に迫る。
旧字が混じった祖父の小説は読むのに時間がかかる。一方で現代の孫の部分はとても軽い文章(いわゆる砕けた表現)で書かれており、ドンドン読み進められる。
話が並行に進む構成は数あれど、読ませ方や読むスピードが異なるもので構成したあたりは、とても素晴らしい。
ストーリー自体の土台もしっかりしており、読み応えはある。 -
最初は主人公の一人称語りに何じゃこりゃと思ったんだけど、中盤くらいから面白くも感じるレベルに。
祖父や祖母の世代を語るにしてはライトすぎるなあと思うんだけど、泪子のラストの勘違いが象徴的なのかも。
たとえどんな物事であれ、他者の目から見ればライトで安易な決着に見えるものなのかもしれない。 -
作中作がすんごく良かった。
実際にあった猟奇密室殺人事件をなぞった怪奇小説とそれを書いた作家のひきこもり孫による謎解き、とみせかけて実は孫の長い長い片思いからの脱却成長小説。
「怪奇小説」にそそられ惹かれ面白く読んでしまったけど、ちょっとそれはどうよ、ってところも無きにしも非ず、かな。
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