一億円もらったら

  • 新潮社 (1998年1月1日発売)
3.22
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784103381266

感想・レビュー・書評

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  • 何が引っ掛かってブクログがこの本をおお勧めしたのか、一向にピンと来ないのだけど、「あなたへのおすすめ」に入っていた。突然「一冊もらったら」という感じで読んだ。

    〈本の概要〉
    一億円もらったら、あなたはどうしますか? 突然手渡された大金に人々は惑い、周囲を巻き込み、人生が変わっていく。――身寄りの無い大富豪・宮島勉とその秘書・田ノ倉良介はとんでもないゲームを思い付く。田ノ倉が見付けてくる赤の他人に一億円を進呈するのだ。条件は使いみちを報告することのみ。突然大金を手にした者の人生はどう変わっていくのか? 大富豪と秘書はつぶさに見つめる。欲を抑えきれず迷走する人、見事に使い切る人……。悲喜こもごも、一億円×五話の物語。

    発想自体は、ありふれてはいる。でも作者はストーリテラーの赤川次郎である。先月文庫本が出たようだけど、単行本発行は26年前。デフレのお陰で、一億円の衝撃は昔も今も変わらない。わたしならどう描くか。5話全ての物語に、ラストを先読み先読みをしながら愉しんだ。

    「むろん、人間の幸福はお金では買えない。しかしー」「お金で買えなくても、お金のせいで失うことはいくらもあります」(14p)田ノ倉秘書はそう言って、最初の利用者武井さんを納得させます。うむ、赤川次郎さん上手い。って、これってドフトエフスキー?

    1話目はサスペンス仕立て。気がつくのが遅れてラスト予想出来ず。
    2話目は、ラスト予想できた。寧ろ、予想できた事を予想されているような清々しさ。
    3話目。最もオーソドックスな展開。予想できなかったけど。
    第4話。転調の話。一億円が出てくるまでかなり長い。いい話だけど、これはダメだ。一億円を手にした人の気持ちがどう変化するか、がテーマなのだから、基本田ノ倉秘書のアイデアで使っちゃダメでしょ。
    第5話。4話と全く同じ理由でバツ。ストーリーとしては、いい話なんですよ。

    今ごろ文庫本が出てきたということは、第2部が始まってるのかな。一億円でダークのダークまで堕ちる話は赤川さんは書けない。でも一億円で、波乱万丈はかけるはず。そんな話を今度は期待したい。あ、そうすると長編になっちゃうか。折しも、株価がバブルを超えた。賃金は一向に増えないけど、きっとある所にはあるのだろう。今どきの話かもしれない。

    2024年2月25日読了

    まだ目の視力の不安定が続いていて、スマホの文字が見えにくい時があります。「いいね」返しができないことがあります。既読スルーをお願いします。

  • もしも、一億円もらっったら
    何に使いますか?

    お金持ちの暇つぶしのために
    選ばれた人々。

    わたしだったらどうするか。
    さて。

    目の前に本当にないと
    やっぱり考えられないなあ。


    妄想ふくらむ、夢の一億円。

  • え、どうした?久しぶりに赤川次郎読んだが昔からこんなもんだったっけ?だいぶつまらなかった。コンセプトは面白いのに。誰一人共感できない。アホの勢揃いとしか思えない。途中から読むのが苦痛でした。オススメしません。

  • 大富豪で身よりのない宮島とその秘書の田ノ倉は、有り余ったお金の使い道として、田ノ倉が見込んだ相手に一億円をプレゼントして、突然大金が入ると人間はどうなるか、を観察することにした。まさに悲喜こもごもな人間劇が繰り広げられ、お金は怖いと感じた。仰げば尊しとミスター・真知子の奮闘を読んで少しほっとしつつ、誰かが言った「奪い合えば足りず、分け合えば余る」という言葉を思い出した。

  • 赤川次郎氏ひさびさ読。中学くらいにはかなりハマったがなあ。三姉妹のとか。これは推理小説ではなかったけども、まあ奇想天外というか。超オカネモチでお金あまりすぎてるけど身寄りのない老人+若い秘書(♂)。一億円を突然庶民がもらったらどう反応するかを見て楽しむゲーム。この設定すごいね。それで、選ばれたひとたちの物語をそれぞれ短篇にしていて5つ。さいしょの3つは正直、昼ドラ的。赤川さんこういうのだったっけ?というかんじ。「仰げば尊し」と「ミスター・マチコの奮闘」このふたつはもっと盛り付ければ映画にしてもいいくらいいいお話だとおもう。ふたりのJKの話、1億のつかいみち。いいよね。これは若い世代にも響くとおもう。ミスターマチコもいいなあ、いい人間関係。真知子がどうして前沢と結婚したのか、あの夫婦の寝室での会話で理解するよね。働く女性にとって理想のダンナ様じゃないだろうか。これは続編書いてほしいくらい。ずるいビジネスライバルがしてやられるくだりも痛快だったし! やはりイイ女はそばにイイ男がいるものですなぁ。。。田ノ倉は私のイメージでは竹之内豊、宮島は山崎努あたりで。実写してほしいな。そしてそれ以上に、世の中にこんな話があるんなら、ぜひうちにも来てほしい。。1億使い切る自信、あります。(o´艸`)ウシシ

  • 図書館。
    天涯孤独の大富豪が、
    戯れに見知らぬ他人に一億円あげるというゲームをはじめた。
    条件は、その使い道を報告すること。

    いきなり一億円もらえるなんて羨ましい!等と真面目に思いつつ、
    登場人物のようなドラマティックな使い方はできないなぁ、と。
    読みやすさ&読後感の爽やかさは流石赤川次郎だと思いました。

  • うちに来て❤️
    安定の赤川次郎、ナツカシス。

  • 2017年3月31日

    装画・扉カット/添田あき
    装幀/新潮社装幀室

  • ドラマにしたら面白そう
    ネタ次第
    仰げば尊しよい

  • 見ず知らずの人に1億円を渡すという赤川次郎の短編集。テンポ良くよめる。

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著者プロフィール

1948年、福岡県生まれ。1976年「幽霊列車」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『東京零年』で第50回吉川英治文学賞受賞。「夫は泥棒、妻は刑事」シリーズ、「三毛猫ホームズ」シリーズなどミステリーの他、サスペンス、ホラー、恋愛小説まで幅広く活躍。

「2023年 『黒鍵は恋してる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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