みんなの秘密

著者 :
  • 新潮社
2.55
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本棚登録 : 163
レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103394815

作品紹介・あらすじ

中学生なら誰だって、親にはいえないことがある。友達にも――。好きな人にも――。中学2年生、女子。部活は別々だけど仲良し三人組のはずだった。目立つグループのあの子に、声をかけられるまでは――。本当のことばかり口に出していたら、生きてなんかいけない。特にここ、学校では。そう、14歳たちの感情は静かに、爆発を準備する。淡くて、残酷で、拙くて、美しい、かけがえのないあの日々を描いた青春小説。

感想・レビュー・書評

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  • 中学時代の狭い世界の中の秘密は小さな芽のようなものだとしても人間性ってあんまり変わらない気がします。
    なんか子供だから仕方ないと思いつつ自己中心的すぎ。
    かわいい子1人もいなくて先生も最低だし先々心配になりました。

  • ほのぼのとした装丁にだまされてはいけない、といったら失礼かもしれませんが、「普通の」中学生女子の生態がかなりえぐくも描かれています。
    といっても、ひどいいじめだとかドロドロな展開があるわけでは、ありません。ただ、それぞれがちょっとした「公にはあえてする必要もない、秘密」を持っているというだけです。悪気もなく、そもそも罪の意識も持つ必要もない、という考え方には、どこか何に対しても第三者の視点でいるような責任感の希薄さを感じます。それこそが十代、というわけではありませんが、どこか生々しくも感じられるのも確かです。けれどそれって、見たくは、知りたくは、そして読みたくはないものでもあったりするわけです。
    そういう意味で、ちょっとやなもの見ちゃったな、という感覚にさせられてしまう、体温のある厭らしさを感じてしまったお話だったのでした。面白い、面白くない、ではなく…、それこそ、知り合いがこっそり恋人と抱き合っているのを見てしまったような具合の悪さがささくれのように残る、お話でした。うーん表現が難しい…、です。

  • 公立中に通う美羽は、2年生。クラスの中では特に目立つ存在ではなく紗弥と美術部に入っている。絵が得意というのではなく、美術部は何もしなくても先生に注意されないので部活必修なので席を置いている。もう一人の友人奈々は陸上部で短距離走の練習に励んでいる。
    クラスの中に存在する漠然としたヒエラルキー。女子も男子もそれぞれに微妙なバランスをとっている。時々起こる盗難。こっそり行われるイジメ。時々誘われる万引き。クラスの男子の中心にいる幼馴染の男子との自転車泥棒。
    それぞれの心境を探りながら自分らしさを考える美羽。思わぬ事件を経て学年の終わりを迎える。最高学年になる美羽たちはどうなっていくのか。

    なんだかスッキリしない。公立中の子どもが学校に日常的に財布を持って登校するのか?学校の先生って、ここまで無関心なのか?
    大人を甘く見すぎていない?と思っていたら、最後の方で親や地元の大人は気付いていたのだとわかる。が、それで何かが大きく変わるわけでもない。スッキリしない感が…。

    地元の図書館の中学生へのおすすめ本コーナーにあったので読んでみた。ここの図書館は、この本を中学生におすすめするのか。いや、中学生が読んでも良いと思うし、中学生は別の感じ方をするのかもしれないけれど、それを図書館のおすすめ本にするのには違和感が…。
    この作家さん、別の本を以前読んでいたことを思い出したけれど、それもあまり好きではなかったことも思い出した。

  • 中学生のクラス内で起こるカースト制度のお話。
    いくらなんでも中学生を頭悪く表現しすぎか・・・?
    まさか現実こんなんか・・・?
    どちらにしても気分が悪い内容。
    ストレスがたまる一冊。

  • 新しく開発された住宅街、高層マンション、古くからある商店街と山側の古アパート群、さまざまな生活格差のある町の中学校に通う中学二年生の美羽。
    普通女子として目立たず退屈な日常を送っている彼女が、クラス内のパワーバランスを伺いながら生きる日々を描いている。
    万引き、自転車窃盗、みんないろいろと秘密を抱えている。それぞれ思惑を抱えていて、なんていうか、最近の中学生ってこんなに屈折しているものかと驚いた。

    自分が中学生の頃にもクラス内ヒエラルキーや目に見えない抗争のようなものはあったけど、ここまでマウンティングはなかったような・・・。ちょっと殺伐とした学園小説だけれど、これが今のリアリティなのかも。

  • なんか、自分が悪いことをしているような気がして、読んでて背中がゾクゾクした。

  • 想像を絶する面倒くささ。
    中学時代ってこんな感じだったかしら?
    読みやすい本でした。

  • 退屈な毎日に積み重なっていく秘密。

    中学生、やる気のない美術部に所属して、退屈を持て余す美羽。

    友達の紗弥ちゃんは可愛くて育った環境が似ていて意地っ張りで
    奈々ちゃんは陸上部を頑張っていて男女の交友関係が広い。

    クラスで目立つ存在の愛菜たちと話すようになってから
    万引きをするスリルを知り、
    リーダー的存在の浜崎君とチャリパクを経験して
    いろんな人の秘密を知って、自分自身の秘密も増えていく日々。

    いじめられっ子の村瀬君。高井君が美術室の机に放った火。
    親友になれそうだと思っていた矢先に知った、財布泥棒の犯人。

    美術部の枝島さんが付き合っている人。
    顧問の辻田先生。痴漢犯人の正体。

    中学生っていうのは退屈を抱えてしまうよね。
    部活に勉強で活躍できる人はほんのわずかで
    こぼれ落ちた人たちの有り余る体力は途方もないわけで。

    村瀬君が謎めいていた。
    奈々ちゃんの安定さうらやま。
    会話とかも全体的にドライな雰囲気。

    問題起こりすぎな気もするけど、
    まあ、そうやって悪さして大人になっていくのかもと、しみじみ。)^o^(

  • 全編中二病で痛すぎて、読み進めるのが辛かったです。うちの子供達もこういう道を通ったのかなぁ。俺には全然気付けなかったけど。中二病ってただの甘えだよね?って思うのは俺がおっさんだからなのかな

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著者プロフィール

1979年東京都生まれ。2010年『国道沿いのファミレス』で第23回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。13年に『海の見える街』が、14年に『南部芸能事務所』がそれぞれ吉川英治文学新人賞候補となる。ほかの著書に『夏のバスプール』『感情8号線』『罪のあとさき』『タイムマシンでは、行けない明日』『家と庭』『消えない月』『シネマコンプレックス』『大人になったら、』などがある。

「2018年 『水槽の中』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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