ヒトでなし 金剛界の章

著者 :
  • 新潮社
3.78
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本棚登録 : 349
レビュー : 50
  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103396116

作品紹介・あらすじ

理屈も倫理も因果も呑み込む。この書は、「ヒトでなし」の「ヒトでなし」による「ヒトでなし」のための経典である――。娘を亡くし、職も失い、妻にも捨てられた。俺は、ヒトでなしなんだそうだ――。そう呟く男のもとに、一人また一人と破綻者たちが吸い寄せられる。金も、暴力も、死も、罪も――。犯罪小説であり思弁小説であり宗教小説であり諧謔小説であり、そしてなにより前代未聞のエンターテインメント小説!

感想・レビュー・書評

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  • この人の本は厚さが半端ないので読もうとする時いつも一瞬躊躇するのだけれど、読み始めてしまうとその厚さを感じさせないくらいどんどん読み進んであっという間に読み終わってしまうんですよね。
    人には人は救えないという考え。ひとでなしは人ではないから救えるっていうすごい発想の転換というか……。
    新シリーズとあったから、続くんでしょうかね。読んで私も救われたいものですが。

  • 芯が疲れた。小説を通じて人生論や哲学を読まされるとは。600ページ弱を使って、シリーズの長大なプロローグを読まされた感じ。このメンバーでシリーズが続くのか?誰一人好感も共感も持てない、地味な奴らばかりだけど。

  • 娘を亡くしてそれがきっかけとなり職をなくし妻にも去られた男のお話。ダメ人間っぷりだとかやさぐれた日常だとか復讐譚とかそういうのではなく、なんかそういうのを超越した宗教観みたいなものを感じなくもない不思議な話。タイトルである「ヒトでなし」を従来のマイナスのイメージではなく「人を超越した」みたいな意味合いにでもなっているのだろうか。
    面白いかどうかはかなり人を選びそうな。ヒトであることを捨てきれない自分は「娘を殺しておいて自己を正当化しつつぬくぬくと生きている犯人」を見てもなにもしないというのはなんとももやもやしてしまいますわ・・・

  • 京極夏彦の新シリーズ。
    途中まで、この路線で続編とかあるの? 単発じゃないの? ……と思っていたら、しっかり『続き』があるというラストを迎えた。
    微妙に気になるところで終わってるので、早く続きが出て欲しいのだが……。この点に関しては期待しないでおこうw

  • 理屈も倫理も因果も呑み込む。この書は、「ヒトでなし」の「ヒトでなし」による「ヒトでなし」のための経典である――。娘を亡くし、職も失い、妻にも捨てられた。俺は、ヒトでなしなんだそうだ――。そう呟く男のもとに、一人また一人と破綻者たちが吸い寄せられる。金も、暴力も、死も、罪も――。犯罪小説であり思弁小説であり宗教小説であり諧謔小説

  • 娘を亡くし、妻も、家も、仕事も失った「俺」。人でなし――「ヒトでなし」と呼ばれた男が、すべて捨てて得たものは…。

    京極夏彦さんの小説はとても好きなのだけど、これは合わなかった。初っ端の「ヒトでなし」論が長すぎて、物語に集中できず。全体を覆うダークな空気感と主人公の論理的な思惟が、私の中で噛み合わなかった。

  • 今まで思っていた人でなしという言葉とは違う、人でないもの→ヒトでなし。
    湿っぽくて理屈っぽい。でも面白い。京極夏彦ぽいと思った。けど、殺された子を諦められるかな。

  • 娘を喪い、家族も仕事も財産も全てを失い、ヒトでなしとなった尾田。そのヒトでなしの言葉がヒトの在り方を打ち砕く。
    いつもの京極節ではあるのだが、これはちょっと合わなかった。尾田の言うことが詭弁にしか聞こえなくて。どうでもいい、死にたいなら死ね、社会を捨てた(若しくは捨てられた)といいながら、呼ばれれば動く、口出す、話聞く。相手が口答えすれば論破する。そのあり方は結局ヒトじゃないかと。ただ、一部のルールを棄てただけで、ただのヒトじゃないかと。周囲が感情論でしか話さないからヒトでなしに見えるだけ。感情の欠如がヒトでなしではなかろうに。

  • 子供をなくし、妻に離婚された男が、
    世の中に絶望してヒトでなしになっていく話。
    仏教の「無の境地」「こだわりを捨てる」を
    小説の中で考えさせられる。

    自分の中では久しぶりのヒットだった。
    他の京極夏彦の妖怪系小説とは違った異色の小説。

  • H29/11/29

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著者プロフィール

京極 夏彦(きょうごく なつひこ)
1963年、北海道小樽市生まれ。小説家としてだけでなく、世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員(肝煎)など妖怪研究家であり、他にも装幀家、アートディレクター、俳優など様々な顔を持つ。
広告代理店を経てデザイン会社を設立。1994年、そこで暇つぶしに書いた『姑獲鳥の夏』を講談社に送ったところ極めて評価を受け、同年、即出版・デビューに至る。瞬く間に執筆依頼が殺到する人気作家に上り詰めた。
1996年に『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、1997年『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、2002年『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、2004年『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、2011年『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞など、数多くの受賞歴がある。
代表作に「百鬼夜行シリーズ」「巷説百物語シリーズ」「豆腐小僧シリーズ」など。

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