アメリカ最後の実験

著者 : 宮内悠介
  • 新潮社 (2016年1月29日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103398110

作品紹介

ここではないどこか、誰も書いたことがない世界を書きたい――気鋭の作家の新感覚小説! 失踪した音楽家の父を捜すため、西海岸の難関音楽学校を受験する脩。そこで遭遇する連鎖殺人――「アメリカ最初の実験」とは? ピアニストの脩が体感する〈音楽の神秘〉。才能に、理想に、家族に、愛に――傷ついた者たちが荒野の果てで摑むものは――西海岸の風をまとって、音楽が響き渡る……著者新境地のサスペンス長編。

アメリカ最後の実験の感想・レビュー・書評

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  • きれいにスッキリとタイトル回収で気持ちがよかった。宮内さんの作品好きだな。


    失音楽症、局所性ジストニアとか知らなかったことがいっぱいあって、検索しながら読んだ。あと歴史的な人物や宗教に関係する人物も実在していたりして、ここも検索した。


    欲を言うと、ヨハンによる“胎児が夢を見ない”実験内容をもっと知りたかったし、<グレッグ音楽院>の内部も知りたい。『エクソダス~』も、そうだったけど物足りないところがあった。深く掘り下げてほしかった。


    第1章「雨水のようなアメリカの水道水」は、曲を聞いてるみたいな雰囲気になりました。一番好きな章は…
    第4章「ソドムの真ん中の清教徒(ピューリタン)」。脩とリロイのセッションがすごかった。(ごめん。BLかーって思った)。あとアルノがカッコイイ。マフィアの用心棒だけど素敵な脇役でした。


    音楽はゲーム、建築物、風船、麻薬、性とか、それぞれ持論があるけれど、音楽はコミュニケーションが心に響いた。同時にアメリカのかかえる問題⇒暴力や性、麻薬、抗鬱剤の蔓延、銃、宗教、同性愛、人種問題などが絡み合い、最後の最後まで気になり、ぐいぐい引っ張られてしまいました。


    “(音楽とは、暴力に抗うためにこそ生まれてきたのかもしれないな)”=239ページ=
    最後の事件でリューイが歌い出し群衆もみなつられて歌うシーンは鳥肌が立った。



    参考文献がすごい量で驚き。それにしても毎回読むたびに思うけど、宮内さんは父と息子の確執みたいなものを作品に描いているような気もする。あと村上龍が好きなのかな~…とか思ってしまう。



    予約者ありなので早く返さないと。ジャンルはSFじゃないしミステリでもないし…サスペンスと帯にあるけど、そうなのかな…。
    『ヨハネスブルグの天使たち』も読みたい。

  • 失踪したピアニストの父を探すため、父が通っていたアメリカの音楽院に、情報を集めるべく入学試験を受けに渡米した脩。父の残したシンセサイザーの秘密や試験中に起こった殺人事件をからめながら展開される。作品を通して音楽がテーマとなっていて、音楽によって次第に精神を蝕まれる描写が、退廃的でリアルに感じた。脩とリロイの演奏シーンは圧巻だった。

  • 音楽に呪われた人々の再生の物語。途中まではハーモニー meets 奇書みたいな感じかと思いきや、軟着陸。あるもう少し風呂敷を大きく広げて欲しかったと思いつつ、音楽に打ち込む人々の描写がとても良かったです。

  • 宮内悠介の描写する、砂漠や岩山の風景が好き。盤上の夜にもあったよね。
    ひび割れるくらい乾燥しきった叙情。

  • ピアノとジャズを主体に音楽を大きな背景にもつ小説。

    「蜜蜂と遠雷」と共通する部分を感じつつ(こっちの方が先に刊行された小説なんだが)、こっちの方がとんがっていてニヒルでクールな味わい。そこはやっぱジャズとクラシックというジャンルわけなんだろう。

    伏線回収が少々荒っぽいのが残念。ほったらかしにはしていないんだけど、もっと掘り下げても良かったんじゃないだろうか?あっさりも味わいのうちなんだろうが、まだまだしゃぶれそうな素材なのに、なんだか勿体ない気がする。
    つまり、続編というかこの世界観の小説をもっと読みたいぞっ、てことだ!

    ドのシャープとレのフラットが区別できるような聴覚と感性、それを演じ分けられるような技量。そういう天性と努力をもって磨き上げられた奏者…カッチョ良いよなぁ。
    怠け者で凡人の俺には、まったくもって届かない世界ではあるが。

  • 音楽がテーマのミステリ/SF。演奏シーンの描写もよかった。

  • 嫌いじゃないけど、好みじゃない。
    出会いの妙で「盤上の夜」「アメリカ最後の実験」という順で読んでいたら宮内悠介はマストバイリストに入らなかったな。

  • イベントでサインしてもらいました!
    カッコよかったな〜

    アメリカの音楽学校に入学したピアニストの少年がライバルの同級生と出会い切磋琢磨していくお話。そのうちに事件が起こったり失踪した父との確執も現れて話が壮大になっていく。
    なんか青春小説ってかんじでめちゃくちゃ読みやすかったです。これまでの著者のペダンチックな作品より全然。

    日系人と日本人の微妙な違いとかお互いにコンプレックスに思っている部分とか、細かいディティールはすごいわかるな。

  • 宮内氏の小説を何作か読み、どれも面白かったため、新たに手に取るも、今までの作品ほどは心に響かず。そもそも音楽的知識、素養がないため、氏の多くの例えがよく理解できなかった事も一因か。

  • 自分と母を置いて音楽の道を選んだ父の後を追って、渡米し難関音楽専門学校を受験する主人公が、受験仲間やネイティブ・アメリカンの女性らと父の足跡を追っていく話。
    音楽SF? 読んでいる最中、凄い話を読んでいる実感はあるんだけれど、音楽に造形が深かったり自分も演奏をする人間だったらきっともっと来るものがあったんじゃないかと思えた。

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