苺畑よ永遠に

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103452058

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  • 北大が舞台と知り手にとってから何度読んだかな。ひさびさの再読。結局異国にわたったKのもとへいかない理由は、抽象的すぎてわからない。最初は山に、次に苺畑に、自分の新生をかけて果たせなかった佐智。同じく演劇の脚本に、演劇論執筆に賭けていた都筑が新生を果たせなかったのに呼応するように。佐智に反して、Kの物語になるよりは現実のKに飛び込む方がよっぽど、と思うのは読み手のあさはかさか。◆つまり自然が創造したものを、人間は模倣するってこと。p.223◆北国に来て四年目の苺畑で、佐智は自分のために物語を書いたのだ。名前もわからない誰かさんのために、石を積んだわけではなかったのだ。p.265◆

  • 1994年読了 (記録あり)

  • <あらすじ>
     周囲の反対を押しきって佐智は東京からサッポロの大学へやってきた。授業は思ったより退屈だし、数少ない女子学生として孤立したりもするが、初めての下宿住まいや北海道の自然には思いもよらない発見がいっぱいある。佐智は新しい自分を模索し始める。

    <ひとことコメント>
    『夢の壁』、『時の筏』に続き、大学生になった藤本佐智が描かれています。

  • 20080815

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著者プロフィール

1936年札幌生まれ。41年両親とともに北京に渡り、47年引揚船に乗り帰国。北海道大学農学部卒業。農林省農業技術研究所に勤める傍ら、「三田文学」に作品を発表。72~89年自然観察会代表。82年「野餓鬼のいた村」で第14回新潮新人賞、83年「夢の壁」で第88回芥川賞、91年『尾崎翠の感覚世界』で芸術選奨文部大臣賞、2002年『長江』で毎日芸術賞を受賞。08年から財団法人北海道文学館顧問。日本野鳥の会会員。

「2015年 『尾崎翠の感覚世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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