- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103452065
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
◆きっかけ
ブクログ。2016/9/25 -
この本は2年ほど前に読んだ傑作!なのだが、
レビューしてなかったので改めて。
この作品は鳥の視点から描いたきわめて稀な物語。
著者は完璧に鳥と化し、
「ジーン=遺伝子」に導かれる不安に震えながらも
果敢に運命に身を委ねていく。
理由はわからない、ただジーンの声に従い、
命がけで海を渡る渡り鳥たちの逞しさ。
38度線を越えて飛ぶ鶴たちの姿に、
地や空にまで境界線をひく人間の愚かさを知る。
しかしこの本、絶版である。
古本を探すか、図書館で借りるしかないのが残念。
復刊ドットコムに復刊リクエストしたので
ぜひ投票して下さい!!
http://www.fukkan.com/fk/VoteDetail?no=55053 -
<あらすじ>
「主人公のいない場所」(1988~1989)ショートショート24編。
「渡鶴詩」(1997)鶴の“ぼく”の視点から見た旅の話。
「雀遺文」(1995)年老いた雀の“わたし”が来し方を振り返る。
「アズマヤの情事」(1999)穏やかな“ボク”は繁殖期になると積極的な“おれ”になり、東屋を作り始める。
「ジーンとともに」(1994)卵から生まれ出た“私”は姿の見えない相棒“ジーン”の助言を得ながら、たった一羽で〈島〉へ向けて旅立つ。
<ひとことコメント>
「アズマヤの情事」の鳥はアオアズマヤドリらしいです。Googleでイメージ検索したら、アオアズマヤドリの鮮やかな“庭”がたくさん出てきました。 -
(2007.11.30読了)(1999.03.27購入)
(「MARC」データベースより)amazon
ジーンが私を衝き動かす。さあ飛べ、海を渡れ、危険から逃れろ、産み出せ、そして休めと。遺伝子の記憶に導かれた鳥の一生を、鳥の視点で、感動的な迫力で描く。生き物への澄んだ眼差しが透徹する短編集。
文庫が出ています。
「心ヲナクセ体ヲ残セ」角川文庫、(2008/9/25) -
鳥の視点で世界をみたら、こんなふうなのかな。
虹色の鳥と一緒に、海を渡ったような気分になれました。
過度の思い入れを感じさせない淡々とした文章が魅力的。
前半の短編も面白いです。 -
鳥が主人公のお話で、まるで人間みたいに書かれている話。