十三匹の犬

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 35
感想 : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103452102

作品紹介・あらすじ

札幌から北京、そして戦後の東京へ。十三匹の犬たちが語る家族との出会いと別れと一家の歴史。物語の語り手は、一家で飼われてきた歴代十三匹の犬たち。戦前の明るい空気の札幌、戦争中から敗戦後の混乱の中での北京、引揚げ後の米軍の占領に始まる戦後から平成までの東京を舞台に、愛らしい犬だけでなく、臆病な犬、凶暴な犬、殺された犬、様々な犬たちが紡ぎ出す、その犬の一生と家族の歴史。十三章からなる長編小説。

感想・レビュー・書評

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  • ある一家の戦前からの歴代の犬たちと家族、そして社会状況の変化も反映された物語。
    一頭ずつ犬の目線からのストーリーがあり、続いてその犬と過ごした人間目線の振り返りがあり「あーなるほど、そういうことだったの」と読み進められます。
    人間から見ると困った犬もその犬にとっては理由があり、人間と暮らすのに向き不向きがあっただけだったり。逆に人に依存するカワイイ犬の気持ちもリアルで面白い。ありがちな犬と人との感動ストーリーのように美化されることなく、それでもお互いを大切に思う気持ちも描かれているのが良かった。

  • タイトル通り、ある一家に飼われた13匹の犬の物語。幸せな犬もいれば、そうでない犬もいて。犬好きにはオススメの一冊です。

  • 各章の主人公は歴代の犬たち(主犬公?)。帯に「札幌から北京 そして東京へ――」とあるように、これも“佐智シリーズ”の一つとして読んでいいのではないでしょうか。あのとき傍らにはこんな犬がいたんだなぁ、犬から見るとこんな感じだったのかなぁ、と想像しつつ読みました。『夢の壁』から読むと長い長い「佐智の半生」(この本では“ゆうこ”さんですが)を、犬目線で1冊にまとめた不思議な物語です。時間ができたら、佐智シリーズとこの本を比べながら同時に読んでみたいものです。

    今回、「なんで“ゆうこ”さん? “佐智”じゃないの?」と最初思ったのですが、「ゆきこ」→「ゆうこ」ということでしょうか。「佐智」はきっと、「幸子」を何度も「さちこ」と読まれたことから命名されたのかな~と勝手に推察しています。

  • 著者の飼い犬たちをもとに、戦前からの娘の一生と犬たちとの生活
    時代のせいもあると思うが、犬たちは常に飼い主や人間をみてるのに、人間は自分勝手な都合でふりまわし冷たすぎやしないか。 読んでくとなんだ嫌な気持ちになってきて苦しかった。

  • 半分読んだけど
    犬の語りがしっくりこないので
    止めました

  • 13匹の犬の目線で書かれた物語。

    犬たちとかかわっている家族は、両親と娘。
    その娘が赤ちゃんの時代から老年の域に達するころまで、近くに居た犬たち。

    犬にも個性があって感情があって、犬生があるんだね、、、という1冊です。

  • 13匹の犬たちが語る人間との関係。
    13話の短編集。

    戦中戦後と、わりと最近の犬たち。
    それぞれの犬の個性と思考が違っていて楽しめた。
    犬の気持ちで書かれた本。
    犬ゆえに残酷な運命に絡めとられることもあるのだと、あらためて思い知った。

  • 自身が飼っていた犬たちをモデルにした犬目線のストーリー。
    戦時中、犬好きの父親が飼っていて交通事故で死んでしまった「赤」の剥製の頭部に始まり、13匹の犬たちの独白と飼い主たちの曰く。
    ユーコが赤ちゃんのころから、成人して結婚し、離婚し、小説家になり、子どもたちが独立した現在まで。

    ペキニーズやヨークシャーテリアといった愛玩犬から、ボーダーコリー・柴犬など中・大型犬、雑種…。犬種は様々。性格も運命も様々。
    戦中を中国で過ごし、引揚げから日本での生活と、激変する日本で人間の生活も刻々と変わり、連れ添うペットたちの運命も様々に変化していったのがよくわかる。
    自身はそれほど犬好きではないように書かれているが、やはり犬が心の支えだったのではと思う。

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著者プロフィール

1936年札幌生まれ。41年両親とともに北京に渡り、47年引揚船に乗り帰国。北海道大学農学部卒業。農林省農業技術研究所に勤める傍ら、「三田文学」に作品を発表。72~89年自然観察会代表。82年「野餓鬼のいた村」で第14回新潮新人賞、83年「夢の壁」で第88回芥川賞、91年『尾崎翠の感覚世界』で芸術選奨文部大臣賞、2002年『長江』で毎日芸術賞を受賞。08年から財団法人北海道文学館顧問。日本野鳥の会会員。

「2015年 『尾崎翠の感覚世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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