アグニオン

著者 :
  • 新潮社
3.52
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本棚登録 : 113
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103501718

作品紹介・あらすじ

この感情は、誰にも奪わせない――全てが管理された世界に抗う最後の少年の物語。人類から悪意を分離すれば、善き人の世界が訪れるはず――。全てを有機神経知能に管理された未来社会で、恐るべき最終計画が始動した。人々の欲望を削ぎ、嫉妬も争いも根絶せんとする監理者に、少年たちはどう立ち向かうのか? 秀逸なツイートで世を沸かせ、マルチな才能で大注目の元NHKPR1号、圧巻のデビュー長篇!

感想・レビュー・書評

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  • 場面の切り替わりをもうすこしうまく書けば分かりやすくなるように思う。

  • 2020.8  SF作家って小説書いているとき楽しいんだろうなぁと思わせる本でした。まぁよくあるパターンでした。

  • いままでSFを食わず嫌いしていてごめんなさい。面白かった!
    『反穀物の人類史』とオーバーラップする。

  • 18:鴨さんの初小説本ということで期待値も高かったのだけど、期待通りの面白さ。作者と作品を同一視するのはあまりよくないと思うけど、タニュアの擬体のこととか、ヌーの決意やユジーンの反骨精神は鴨さんらしいな、と感じました。
    点を辛くするなら、小説としてのこなれてなさ、みたいなのは感じるのだけど、これからの世の中に対する希望とと信頼を感じました。未知の世界へ力強く漕ぎ出すような作品。

  • いやーSFでした。
    二人の話がどうつながってくるのかなーと思いながら読んだのですが、なかなか繋がらず、話の先が見えず、ちょっとイライラしてしまった。

    最初は面白かったけれど、最後まで読むのはつらかったな。

  • 悪意を消し去ろうとする世界と、それに伴うゆがみ。示唆は大きいが、後半わかりにくかったかも。

  • 『機構』によって、平和は保たれているが欲望を持つことが厳しく取り締まられている世界。だがそこから見捨てられたような最貧困地域で『モグラ』と呼ばれる坑夫をしている『ユージン』は、高い能力と強い望みで『特別候補生』となることを許される。だが『機構』の目的は、全人類を『善き人』にするために負の感情を消す『分離化』の実験に、特異体質を持つユージンを利用する事にあった。

    『AI』と『管理者』によって統治された未来感漂う世界で反抗する青年と同時に、さらにその先で文明を失っているような世界で特別な能力を持つ少年が交互に出てきます。
    まあありがちな設定だけれども好きなジャンルではあるのですが、文章がつまらなく、先が予測できるせいかダラダラとした印象が残りました。

  • 全ての人類が、若く美しく聡明で正しいことしか行わず、私利私欲を持たない世界が、果たして理想なのか?
    設定が架空の未来世界であるため、状況をうまく想像できずストレスになる。

  • 2017.2.16読了

  • SF。
    中央に管理された世界と、牧歌的な中世的な世界、二つの世界に存在する、よく似た外見ながら全く別の2人を交互に見ていた。
    未来でもあり過去でもあり。
    電子のデータに時間はなく。
    クローンに人権はあるのか。
    善き人《アグニオン》は幸せなのか。

    不幸を知らねば幸福なのかと言われればそうではないだろう。
    不幸を感じるのが感情であり、それを感じなく慣れば当然幸福を感じる機能も閉ざされる。
    失うのは一瞬で作り出すのは永遠に近い時間がかかる。

    ところでなんか脳内で「パラノイア」って聞こえたんですけど気のせいかな。ZAPZAP

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著者プロフィール

作家、広告プランナー。1971年、神戸市生まれ。たいていのことは苦手。ゲーム、レコード、デザイン、広告、演劇、イベント、放送などさまざまな業界・職種を経た後、現在は執筆活動を中心に、広告やテレビ番組の企画・制作・演出などを手掛けている。主な著書に『伴走者』、『どこでもない場所』、『ぼくらは嘘でつながっている。』『すべては一度きり』『たった二分の楽園』など。近年、同人活動もはじめ『異人と同人』『雨は五分後にやんで』などを展開中。座右の銘は「棚からぼた餅」。

「2023年 『浅生鴨短篇小説集 三万年後に朝食を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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