か「」く「」し「」ご「」と「

著者 :
  • 新潮社
3.48
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本棚登録 : 3233
レビュー : 272
  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103508311

作品紹介・あらすじ

きっと誰もが持っている、自分だけの「かくしごと」。みんなには隠している、ちょっとだけ特別なちから。別になんの役にも立たないけれど、そのせいで最近、君のことが気になって仕方ないんだ――。クラスメイト5人の「かくしごと」が照らし出す、お互いへのもどかしい想い。ベストセラー『君の膵臓をたべたい』の著者が贈る、眩しくて時に切ない、共感度 1の青春小説!

感想・レビュー・書評

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  • 京、ミッキー、パラ、ヅカ、エル。
    それぞれが特殊な超能力を持つ、5人の高校生の物語。

    SF小説が好きで、眉村卓さんや筒井康隆さんを夢中になって読んだあの頃。
    特に『七瀬ふたたび』は何度も繰り返し読んだっけ。

    修学旅行、文化祭、笑いさざめく声と、時々起こるわだかまり、
    自意識のかたまりで、コンプレックスにあえいで、
    かと思えば、何でもないことが妙におかしくて笑い転げたりして…。

    彼らのぴゅあな心に触れて、人の感情が読めてしまうことって、
    すごく特殊なチカラでもないのかもしれないと思った。
    好きな人が誰を好きなのか、不思議とよくわかってしまうように、
    あの頃の自分にも、そのチカラが少しはあったのかも。

    あぁ、こんな子いたな。自分はこの子に似てるかな。
    と、思い巡らしながら、
    5人がずっと、ず~っとこのまま仲良くいられるようにと願いながら本を閉じた。

    裏表紙のQRコードからのスピンオフのようなお話も
    良かった。
    懐かしくて、甘酸っぱい素敵な物語でした。


    余談ですが、住野よるさんが男性だったこと、ごく最近知って驚きました!

  • 住野よるはヒトそのものではなく、ヒトとヒトの間にある目には見えないなにか、を描こうとしているのだろう。
    5人の高校生たちの、それぞれが持っているとある才能、というか特殊技術。それによってヒトとの距離の取り方を一生懸命工夫してもがいているいる彼らが愛おしい。
    高校生。10年後のことなんて想像もできない彼らの「今このとき」は、誰かに嫌われないこと、誰かを傷付けないこと、みんなと「仲良く」していくこと、が全て。
    大人になれば、そんなことそんなに気にしなくても、って思えるのだけど、渦中の彼らにとってはそれこそが一大事。
    5人がもっている「かくしごと」は違っているようで、実は同じ。もしかすると、それは「かくしごと」なんてもんじゃなくて、みんな誰でも普通にやっていることなのかもしれない。そんな風に思うのは、普通の大人になってしまったからなのかもしれないけど。

  • 時代、場所関係なく、どこにでもいるような高校生5人グループの数ヶ月間の日常を抜き出したストーリー。大きな事件が起こるわけでもなくあくまで淡々と普通の毎日を描いていきます。

    この作品では、5人の登場人物の心の内に順番に光を当てていきます。ぼく、わたしとバトンを渡すようにストーリーを繋いでいきます。そんな中で面白いと思ったのはバトンを渡す前に見えていた彼、彼女、近づきがたい存在にも見えていた彼、彼女の側に立つと不思議なくらいに彼、彼女に感情移入できてしまうところでしょうか。人には色々な感情の表し方、受け取り方がある。見る方の感じ方、見られる方の感じ方、そして人と人の組み合わせの数だけ感じ方って違いがあるんだなと。また、人によって同じような情景を見ていても見える世界がこんなにも違うんだということ、人によって時間の流れ方がこんなにも違うんだということ、日常を淡々と描いた作品だからこそ、色々な発見がありました。これは素直に面白かったです。

    どんな結末になるのだろうとページ数が少なくなるに連れて予想しましたが、書名の終わり方そのものでした。でもどこかしらそれを期待していた自分がいました。それもあって、もの凄い余韻感がしばらく尾をひきました。

    もしかしたらリアルタイムでこの作品のような世界を過ごしている高校生の方には今は楽しめない作品かもしれません。でもいつか、この作品面白いね。似たような奴いたいた、でもね、もっとね、と楽しく語れる日がきっと来ると思います。

  • 「君の膵臓をたべたい」が良かったので、住野よるさん2冊目読んでみた。
    すごく複雑で予想できない展開だった。それぞれ別の形で相手の心が見えてしまう不思議な能力を持つ高校生5人組のお話。
    人はそれぞれ別の能力を持っていて、自信がない自分を変えなくても、周りにしてあげられる何かがある。それによって支え・支えられしていくことが、生きていくということなんだということを読み取れた。
    裏表紙のQRコードを読み込んでクイズに正解すると、スピンオフが読める。本編では匂わせ程度だったギターのことなどが書かれていて楽しめた。

  • 高校生の青春を描いたストーリーに、人の感情が矢印やハート、スペードといったマークで見えるという不思議な設定に引き込まれた。恋という感情に振り回されながら、かけがえのない5人の友情にドキドキしながら読み終えた。爽やかな風がサッと吹き抜けていくような軽やかな文体に、心を掴まれてしまった。

  • これぞ青春!
    みんなそれぞれ特殊能力があって人の心が少なからず読めるはずなのに、それでもうまくいかないんだよな。
    登場人物がみんな魅力的。特にパラが好きでした。


    「人生なんてさ、やりたいことだけやっててもきっと時間足りないんだ、やりたくないことやってる時間なんてないさ」
    1番好きな言葉。このセリフをかっこよく言えるパラを尊敬します。

  • 5章で構成されていて、各章ごとに視点が切り替わります。
    なので、1章は京くんの気持ちしかわかりません。
    でも最後まで読むと、全員の気持ちがわかります。

    その上でもう一度読み直すと更に面白いです。

  • タイトルが特殊だぁ。
    予約の時、司書さんとも笑った。

    「」にはその子それぞれの何かが入る。
    高校生の男女のお話。
    みんな友達のことが気になる、気にして生きてる。
    各々が様々な記号が
    (!だったり矢印だったりバーだったりトランプのマークだったり)
    友達の姿に吹き出しみたいに見えて
    いろいろ推測しながら過ごす。

    でも、誰もきっちり正解ってわけじゃないんだよねぇ。
    心の奥底はとっても単純だけど表しかたは複雑。

    一部が見えるくらいで理解できるほど
    人の気持ちは簡単ではないってことなのかもしれないね。

    そして見られてるほうも、
    段々と隠すのがうまくなって
    大人になるとなんにも見えなくなるのかも。

    たくさん迷って、
    たくさん笑って、
    アイスいっぱい食べて大人になってほしいなぁ。

    高校生ってこんなにアイス食べるのか、ってくらい食べてた。

  • 「もしも人の気持ちが見えたら…」なんてよくあるフィクションのテーマで、そういう物語では大抵「見える人」は世渡り上手というか、どこか冷めた性格で描かれていることが多いけど、この本に出てくる高校生たちは、みんな不器用。そこがリアルで面白い。
    結局、人の気持ちが見えても、見えなくても、悩みは変わらない。
    自分って何なのか、人からどう思われているのか、人のために何ができるのか。
    みんな、考えることは同じなんだなぁ。
    そして、解決するには、勇気を出して歩み寄るしかないんだ。

  • ちょっと難しい、ん?あれ?これはつまりどういう事なんだ?こいつは誰が好きなんだ?ってなる
    伏線が回収されていく感じはおもしろい

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著者プロフィール

高校時代より執筆活動を開始。デビュー作『君の膵臓をたべたい』がベストセラーとなり、2016年の本屋大賞第2位にランクイン。他の著書に『また、同じ夢を見ていた』『よるのばけもの』『か「」く「」し「」ご「」と「』。

「2020年 『青くて痛くて脆い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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