カンパニー

著者 : 伊吹有喜
  • 新潮社 (2017年5月22日発売)
3.88
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  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103509714

作品紹介

「君、バレエ団に出向しない?」人生の第二幕は、戦力外通告とともに始まった。妻子に逃げられた47歳総務課長。選手に電撃引退された女性トレーナー。製薬会社のリストラ候補二人に課された使命は、世界的プリンシパルの高野が踊る冠公演「白鳥の湖」を成功させること。しかし、高野の故障、配役変更、チケットの売れ行き不振と続々問題が。本当に幕は開くのか!? 仕事と人生に情熱を取り戻す傑作長編。

カンパニーの感想・レビュー・書評

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  • 主人公・青柳、47歳。
    長年勤めて来た会社の合併により、バレエ団に出向させられることになった。
    その上、妻や娘にも家出され…
    でも、バレエ公演を成功させれば、また本社にもどれるかもしれない───

    本書のタイトルは『カンパニー』それは”仲間”。
    40代後半で、会社にも妻子にも見捨てられ、
    一度は人生を投げ出しそうになった青柳が、
    バレエという初めての世界で、高野たちと出会い、仲間とともに同じ夢を追った。

    見た目の華やかさからは想像もつかないくらい、
    ハードでストイックなバレエの世界。
    そこの頂点に君臨する高野は、
    本番で、自分があがってると気付くと緊張が消えると言う。
    ”気付く”ということは、自分が今どういう状態にいるのかを、
    外側から見ているということだから大丈夫。
    そうは言われても、自分だったら、ますます緊張してしまいそう…
    「なぜ踊るのか?」との問いに、
    「なぜ生きると聞かれたらどうこたえるの?」と答えるくらいの高野。
    う~ん、やはり天才は違う。

    「心も体も、まだまだ変われるんだ。」
    そう自信をもって言えるようになった青柳。
    この後、彼はどちらの道を選ぶのか…
    会社に残り、新しいプロジェクトで力を発揮するのか、
    それとも…
    私は後者であってほしいと思う。

    すごく良かったです。
    元気がもらえました。
    バレエ好きということもあるかもしれないけれど、
    ”ど”が付くほどの凡人の私にも、今後の人生まだなにかしら新しい道があるのではと、錯覚しそうになる。
    読み終えるのが惜しくて、
    ずっとこの仲間たちと、舞台の興奮の中にいたいと思った。

    ”努力・情熱・仲間”これさえあれば人生は無敵だ!

  • 合併・社名変更・グローバル化。
    老舗製薬会社の改革路線から取り残された47歳の総務課長・青柳。
    「君、バレエ団に出向しない?」人生の第二幕は、戦力外通告とともに始まった。
    時を同じくして突然妻子に逃げたられた青柳。
    選手に電撃引退されたトレーナー由依。
    製薬会社のリストラ候補二人に課された使命は、世界的プリンシパルの
    高野が踊る冠公演「白鳥の湖」を成功させる事。
    成功させなければ、二人の戻る場所はない…。
    しかし、高野の故障・配役変更・チケットの売れ行き不振と続々問題が。
    本当に幕は開くのか…?

    リストラ候補・家庭崩壊と人生のどん底の青柳がバレエ団に出向。
    バレエ団の公演を成功させるという畑違いの仕事を任せられても、
    実直に癌がる姿に心が動かされました。
    真面目で不器用な青柳さん好きだなぁ(〃ω〃)
    そこで巡り合った世界的有名なダンサー高野との関係や
    カンパニー(バレエ団)の人々との関係でバレエに少しずつ魅了されていく。
    そして、様々なトラブルを解決していくうちに新たな自分を発見したり、再生する。

    人の弱さや優しさや狡さや強かさといった、細やかな心理描写が素晴らしかった。
    読みながらドキドキしたりウルッとしたりしてたけど、なんだかずっと幸せで、
    読み終えた時、幸福感に包まれていました。
    努力・情熱・仲間…いい言葉だなぁ。
    人生を取り戻す、情熱と再生の物語でした。
    バレエがとっても身近になった様な錯覚?にとらわれました。
    バレエ観たくなりました(*´ー`*)♡

  • 主人公の青柳がいい。涙が出る話じゃないと思ったのに、最後のほうでじーんときて泣いた。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    合併、社名変更、グローバル化。老舗製薬会社の改革路線から取り残された47歳の総務課長・青柳と、選手に電撃引退された若手トレーナーの由衣。二人に下された業務命令は、世界的プリンシパル・高野が踊る冠公演「白鳥の湖」を成功させること。主役交代、高野の叛乱、売れ残ったチケット。数々の困難を乗り越えて、本当に幕は開くのか―?人生を取り戻す情熱と再生の物語。

    最初は色々な人の我がままに振り回されるお仕事小説かと思ったのですがとんでもなかったです。
    そつなくなんでもこなすが、いまいちとびぬけた所が無い為にリストラのレールに乗せられてしまった誠一。夫婦間の擦れ違いによって妻から別居から離婚を迫られ、何のために生きているのか分からなくなった彼は、バレエに関わる人々のサポートをする事によって自分の居場所と自信を手に入れていくのでありました。
    バレエという誰でもしていながら敷居の高い世界を舞台に、サラリーマンの成長物語を持ってきたあたり非常に斬新で楽しかったです。色々な職種が関わって、各々の思惑で動きながらも、最終的にはみんないいものを作り上げたいという気持ちが描かれていて気持ちよく読めます。
    努力・情熱・仲間これが揃っていれば最強なんだというが絵空事であるという所から始まって、最後にはこれが無い仕事なんてつまらないと思わせてくれました。

  • 著者初読み。
    他の本の巻末で紹介されていたのをきっかけに読んでみた作品。
    冒頭、48歳の主人公・青柳が妻と子供に逃げられ、肩たたきにあい、会社のお荷物としか思われないバレエ団へ出向するところから始まる。
    企業合併によるリストラ。「何でもそつなくこなすけど、それ以上ではない」と言う理由でリストラ候補にあげられた青柳。そして、マンツーマンで付いていたマラソン選手の引退により、職を失ったトレーナーの由衣もまた青柳と同じ部署に移り、バレエ団の公演を支えることに。
    リストラと言う重い問題がテーマながら、実際は再生の物語。度々ぶつかるバレエ団の中の問題に一生懸命取り組む青柳や由衣の姿は決して仕事が出来ない人ではない。
    そして、自分が正しいと思ったことをきちんと出来る人には、きちんとした結果が待っている。そういう勇気がもらえた作品。

  • 伊吹有喜さんらしい、読後感の良い小説。青柳さんのような控えめな人が幸せになりそうな予感なのはとても嬉しい。どの登場人物も愛おしく思える素敵な作品

  • 流石人生再生モノが強い伊吹先生だなぁ
    前には踏切版を軽やかに踏み切って、今回は豪快にオセロで黒を白にひっくり返した。終盤は引き込まれて一気にラストまで読んでしまいました。
    カバー画も面白いよね。スーツで軽やかにバレエのステップを踏む。。。青柳さん?
    私もいつか、会心の白を打ち込みたい。

  • いきなりの公私を伴う挫折を味わう二人。ハラハラ・ドキドキの困難と苦渋のドラマ観の中、"努力・情熱・そして仲間たち"の繋がりは、可もなく不可もない存在からの脱皮と再生へ、、。育って行く個々のキャラ立ち、絶妙のペアリングも申し分無しの面白さ

  • 人生終わったと思ったところから何を始められるか。

    頭で考え過ぎるよりも動き出さなきゃいけない
    動き出したくなるようなことって何だろう。

    『努力 情熱 仲間』すべてを揃えて無敵になる為に

    人にどう言われたって青臭くても
    とにかくやってみなければならないんだなぁ。

  • 宝塚歌劇団月組公演の原作ということで。
    洋物のミュージカルの焼き直しかと思ってたら、去年の伊吹有喜の新刊小説のミュージカル化。和物の現代小説。しかも主人公アラフィフのオッサンやし。
    ミュージカルプレイにする面白味や見せ場もあって、切りとり方でかなりおもしろいミュージカルになるかも・・・。観てみたいかも。
    しかし、ストーリー展開から言うと、日曜日の10時からTBS系ドラマで観たいかなあ・・・?
    キャストをだれに充てるか創造しながら読むのも楽しいかも。

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