北朝鮮 核の資金源:「国連捜査」秘録

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 182
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103514114

作品紹介・あらすじ

度重なる制裁は抜け穴だらけだった――北の非合法組織の全貌に迫る衝撃の告発。厳しい国際包囲網の中、なぜ彼らは核兵器や米国にまで届くミサイルを開発できるのか。国連安保理の最前線で捜査にあたった著者が直面したのは、世界中に巣食う犯罪ネットワーク、それを駆使しての数々の非合法ビジネス、そして組織の中核で暗躍する日本人の存在だった――北朝鮮の急所を抉り出すスクープノンフィクション!

感想・レビュー・書評

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  • 【現実に国際社会は,「スマート制裁」を履行できるほどスマートではなかったわけだ】(文中より引用)

    強力な制裁を課されながらも,なぜ北朝鮮が外貨を得るための抜け道はなくならないのか。国連において制裁の不履行を取り締まった人物が自らの経験をまとめるとともに,制裁逃れの実情を克明に記したノンフィクション。著者は,国連安保理の北朝鮮制裁委員会専門家パネルで元委員を務めた古川勝久。

    読後数ページで「あ,これはとんでもない読書になる」とピンときたのですが,その直感を最後まで裏切らなかった一冊。派手に紙面を飾る制裁という文字の裏で,いかにそれを逃れようとする者と取り締まろうとする者が対峙しているかが非常によくわかりました。

    国際社会の現場を知れるという意味でも☆5つ

  • ふむ

  • 東2法経図・6F開架:319.2A/F93k//K

  • 国連にはこういう仕事をしている人がいるんだなあ、スパイみたいだなあ、という間の抜けた感想以外に特に書くべきことは思いつかず。よく売れたみたいだけどどこらへんがおもしろいんだろう。

  • だいぶ前に買っだけど置きっ放しになっていた。このままでは賞味期限が切れそうだったので急いで読んだ。
    国連安保理の北朝鮮制裁委員会専門家パネルの元委員という古川氏による制裁違反の捜査についての記録である。
    北朝鮮の制裁逃れに使われる船舶やフロント企業を摘発しても摘発してもあの手この手ですり抜けられ、まさにイタチごっこ状態。しかも、制裁逃れに関係する加盟国は捜査に協力もしないどころか北朝鮮を庇って専門家パネルの捜査を足止めする始末。しかも日本の省庁までもがというからどうしようもない。世界は思ったより北朝鮮制裁には無関心なんだなあということがわかる。
    ちなみにタイトルに「核」って書いてあるが核の話はあんまり出てこない。

  • 三浦 瑠麗(国際政治学者・東京大講師)の2018年の3冊。

  • 国連による制裁が事実上無効であることがよくわかった。国連が大きな役所であり、表面を取り繕う体質を強く持つこと、体裁を取り繕うのに終始する常任理事国、北朝鮮を実質的に支援する国々。日本くらいは制裁に積極的かと思えば、国内法が整備されておらずに差し押さえるべき船をそのまま解放してしまう。
    北朝鮮の隠蔽工作は入念で緻密だが、それ以前に制裁側が真剣にやっているとはとても思えなかった。

  • これ、NHKが連続ドラマ化すべきだよね。国民に現状の問題点を知らしめるためにはさ。
    周知徹底が大変なレベルの問題だらけやねん。国連だけじゃ無く、他国だけじゃ無く、日本も。
    確かに、日本が北朝鮮相手に制裁を科すようになったのは極々最近で、ちょっと前までは、北朝鮮にフリーハンドを与えちゃう場所だったからな。(今でも、在日朝鮮人による活動には、何ら制限無いしね。本国で地位がある立場を隠さずとも、制裁の対象にならない)
    そして、中ロによる、露骨な制裁逃れへの協力。まあ、わかっちゃ居たけど、当事者の筆でそれが明瞭に描かれている。
    そうだよなあ。北京とモスクワが平壌のケツ持ちしているのはコレまでの公開情報だけでも全然隠してないからな。
    まあ、他国のことは直接同行できないけれど、日本の法整備がザル過ぎて北朝鮮への安保理決議の厳正な執行もできないで居ることについては、なんとかできるはずだし、主権者として当事者だしね。

  • なぜ北朝鮮は、最強な制裁を何度も受けながら、強力な核兵器や米国にまで届く弾道ミサイルを開発できたのか。この疑問が全てで、制裁が見せかけってのが結論。これでは到底無理だなと感じた。
    もちろん、一部かもしれないけど頑張っている人はたくさんいるし、著者の取り組みも素晴らしいと思う。しかし、これでは力ある国が単独で、強引に進めるやり方になってしまうのでは…と。でも、それは何の包囲にもなってない。
    難しいのはわかるけど、日本だけでも、日本が世界をリードしていて欲しかったですね。例えば、モリカケ問題とかの対応に追われることで他に手が回らず…てことがないよう、今後の活動や体制強化にさらに期待したい。
    内容はとても濃いのだけど、もう少し整理されていれば、なお良かったかなー。項目ごとに様々な事例があるけど、時系列がどうなっているのか、(巻末に年表が掲載されているけど)その時何が起こっていたのかなども反映しながら、もう少し簡略化しても良いように感じた。A社、B社と読みづらい社名や人名を追いかけることが、(個人的には)ややしんどくもあったので。

  • 国連の北朝鮮への制裁がかくも穴だらけだとは全く知らなかった。中国、ロシアについてはまともにやっていないだろうとは思っていたが、アジア、アフリカ、そして日本までも穴があるとは驚きだ。
    国連の組織の問題点も初めて聞くことが多く、日本人は国連好きが多いが、このような実態を知れば考えが変わるひとも出てくるものと思う。
    科学者がつい最近まで先進国を含めて自由に出入りして、大学等の研究機関で研究していたなんて信じられない。
    まずは日本の抜け穴を徹底的に塞ぐべきである。

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著者プロフィール

古川勝久(ふるかわ かつひさ)
1966年、シンガポール生まれ。初めての単著『北朝鮮 核の資金源―「国連捜査」秘録―』で第17回新潮ドキュメント賞を受賞。
国連安全保障理事会・北朝鮮制裁委員会(1718委員会)専門家パネル元委員(2011.10-2016.4)。1990年慶應義塾大学経済学部卒業。日本鋼管株式会社勤務後、1993年より平成維新の会事務局スタッフとして勤務。1998年米国ハーバード大学ケネデイ政治行政大学院(国際関係論・安全保障政策)にて修士号取得、1998-1999年米国アメリカンエンタープライズ研究所アジア研究部勤務。1999年読売論壇新人賞優秀賞受賞。2000年より米国外交問題評議会アジア安全保障部研究員、2001年よりモントレー国際問題研究所研究員を経て2004年から2011年まで科学技術振興機構社会技術研究開発センター主任研究員。

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