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Amazon.co.jp ・本 (84ページ) / ISBN・EAN: 9784103514312
作品紹介・あらすじ
幻の名作をデジタルリマスター! “朝がこない”地球最北の村、暗闇の記録。グリーンランドのシオラパルク。冬の4ヶ月間は太陽が昇らない「極夜」が続く。マイナス40度、全てのものが凍りつく厳冬期の1ヶ月間をこの地で過ごし、闇の中で生きる村人たちの営み、悲喜こもごもを記録した写真――40年間眠っていたネガを完全復元。折々のエピソードを添えて綴る、貴重な写真のタイムカプセル。
みんなの感想まとめ
極夜の世界を生きる人々の営みを、モノクロの写真を通じて鮮やかに描写した作品は、厳しい自然環境の中でも温かさを感じさせます。グリーンランドの極寒の村で過ごした日々を記録したこの写真絵本は、過酷な状況にあ...
感想・レビュー・書評
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1977年、写真家の中村征夫氏が報知新聞からの依頼を受けて冬のシオラパルクの写真を撮った。40年の時を経てデジタル技術で再現した写真集。18×19cmのやや小型本のなかに、77年当時のシオラパルクのしかも「極夜」の生活が浮かび上がる。とても貴重な写真だ。表紙と屋外の写真は黒地に写真を配す。「極夜」にストロボを使い雪や犬や人物や橇は浮かび上がっているが、回りが真っ暗なのがよくわかる。ここがこの写真集のすごいところ。
大島育雄氏や植村直己氏の本で文章では、極夜の時期の狩りの様子などが綴られるが、忘れたころに、あたりは真っ暗なのだ、などとあるので、ああ、そうか、といまいち極夜の様子が想像できなかった。
カナックに飛行機で着くと、迎えの犬橇で記者の鈴木氏と二人、6時間、やっとシオラパルクに着く。と「お疲れでしょ」と日本語で迎えられる。大島氏だった。大島氏の家族写真もあった。77年なのでまだ子供は2人。若々しい大島氏とまだ歩いていない状態の長男ヒロシさんが映っている。壁際のテーブルにはランプやカップ、鍋など雑貨がけっこう写っている。
村には20戸ほどの木造の家々が点在。まだ電気は通っておらず、ランプでの生活(1990年に小さな発電所が完成し電気が通った)。暖房は軽油ストーブ。外気温はマイナス40度に達しても、室温は15度ほどで比較的薄着で過ごせる。部屋は2つで一つは寝室、どの家もドアは二重になっていて寒気をふせいでいる、とある。
表紙は村のマッタちゃん6才とトクミンゴちゃん4才の姉妹。父親が狩をし、その毛皮を母親がせっせと編んだり口でなめしたりして、丹念に作り上げたもの。
中村氏たち二人は空き家を使わせてもらい、1か月滞在した。だが部屋にストーブは無かったので、アノラックを着たまま寝袋にくるまって眠ったとある。が、「プラット」という互いの家を訪ね会う習慣で、中村氏たちの家には子供たちがよくザクザクと氷を踏みしめやってきたとある。大人も子供も入れ替わり立ち代わりほぼ毎日きたとある。
村の学校の様子も映っている。写っているのは低学年クラスの12人ほど。壁に手を書いた絵があり、あとで大島氏に聞いたところ、自分の手をなぞるように描いて色を塗り、指輪や装飾品を付けたし、それをクリスマスプレゼントにするのが習わしだという。低学年、高学年に分かれ、8年間シオラパルクで義務教育を受け、そのあと寄宿住まいでカナックの高校へ進む。
中村氏が行ったのは、10月23日から4か月間は太陽が出ない、とあるのでその間の時期。
*写真展の企画に合わせて本も出版されたようだ
〇中村 征夫 写真展『極夜』 (日本写真文化協会ポートレートギャラリー 会期2018.1.6~1.17)
戻って現像すると状態がよくなく、お蔵入りになってしまったが、デジタル技術のおかげで再現され本も出版し、写真展も行われた、とあった。
https://kyoto-muse.jp/news/105578
中村征夫氏のHP 水中写真が主なようだ。
https://squall.co.jp/
2017.12.25発行 図書館詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
モノクロの写真から、溢れるように感じられる、人々の営み。
極寒の地での暮らしは、過酷だろうとしか思えないのですが、とても自然体で生き生きと暮らすエスキモーの村の人々。
どの写真からも、暖かさを感じました。
こんな拙い感想で申し訳なく思いますが、とても語り尽くせない素敵な写真絵本です。 -
グリーンランドは213万平方km世界最大の島でデンマークの主権下にあるが1979年エスキモー語を公用語とする自治政府が設置された/本書は1977年取材。巨大な冬の4ヶ月は全く太陽が見られない生活/銀塩写真機しかない時代、外でうっかりカメラのファインダーに目蓋が触れるとたちまち凍りついた。外気に触れるとフィルムはカミソリよりも鋭い刃物となる。化繊もプラスチックも凍って用をなさない。毛皮だけが/犬橇(現在、スノーモビルに替わったが)、は燃料いらず(獲った獲物の一部を与える)、水に落ちても這い上がれる(スノーモビルは2トン以上の重さ、引き揚げられない)セイウチの皮で作った鞭で指図する、的確にサボっている犬を打たないと舐められる。
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写真
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ユーコンに行く前に中村さんの話を聞きに行った。
でも、話に聞くのと体験するのとでは大違いだった。 -
・鞭でひどく打たれた仲間の犬に前足をあて、慰撫するボス犬
・可愛い姉妹
・写真を撮られ気絶する娘
等の話が印象に残った。 -
中村征夫さんは海の写真家だと思っていたが、グリーンランドの極夜も撮影していたのですね。表紙のふたりの少女の表情がとにかく愛くるしくて見とれてしまいます。この子たちも今頃はお母さんになっているのだろうか。エスキモーの人々も毛皮よりも高機能の化学繊維を着るようになっているのだろうな。
角幡唯介の『極夜行』の助走として手に取った写真集だが、マッタちゃんとトクミンゴちゃんの勝利!
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