わたし、定時で帰ります。

著者 :
  • 新潮社
3.52
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本棚登録 : 959
レビュー : 145
  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103516415

作品紹介・あらすじ

ねえ、いつまで残業するつもり? 新時代を告げるお仕事小説、ここに誕生! 絶対に残業しないと心に決めている会社員の結衣。時には批判されることもあるが、彼女にはどうしても残業したくない理由があった。仕事が最優先の元婚約者、風邪をひいても休まない同僚、すぐに辞めると言い出す新人。様々な社員に囲まれて働く結衣の前に、無茶な仕事を振って部下を潰すという噂のブラックな上司が現れて―― 。

感想・レビュー・書評

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  • 絶対に定時に帰る、をモットーにしている東山結衣。
    ところが残業ありきで仕事を請け負う、ブラック上司がやってきて……。

    働き方の多様性を問うお仕事小説。

    ドラマの原作だけど、小説の方が過酷に感じる。

    いきなり超ブラックな星印工場案件が始まってしまうのが、きつい。

    結衣の働き方を認めてくれる人もいないため、報われず、孤立無援なつらさがある。

    そしてドラマでも強烈だった福永さん。
    身勝手なブラック上司ぶりもすさまじく、ぞっとした。

    • やまさん
      KOROPPYさん
      こんばんは。
      やま
      KOROPPYさん
      こんばんは。
      やま
      2019/11/09
  • 定時には必ず帰る結衣。しかし、社内には絶対に休まない人、出産後すぐに復帰する人、何よりも仕事を優先する元恋人もいて。新たな上司が来たが、この上司が曲者で、部下に無理な仕事を振る人。結衣は仕事に恋にどう立ち向かうか。
    それぞれの登場人物の特徴がはっきりしていてわかりやすく面白い。いや、本当に現実の会社内を出している感じ。こういう人達いるって。結衣は仕事できるんだろうし、力あるなあともったよ。八方美人的な感じもするけれど、相手を全否定せずに相手をわかろうとし、弱いところに手を差し伸べる(わたしはできないなあ)、うまいなあ。会社にはいろいろな人がいる。仕事ができて上を目指す人がいる一方で口先だけで役職につこうとする人、仕事がで生きても上を目指さない人、苦痛だけれどなんとか会社に残れるだけはいようとか程々に仕事して遊びにくる人…。人材は宝だというけれど、上に立つ人、まとめるは大変よねえ。会社内の縮図を見たよう。働き方を考えさせるし、結衣の采配に拍手でいやいや本当に面白かったです。

  • うむ、なんだろう。
    結局定時で帰るのは難しいんだろうなという感想。
    東山さんの働き方を見て、いろんな人が変わっていくのを一章ずつ追っていってるんだけど、結局最後は死にそうになるまで働いてる。
    なんかしっくりいかないし、何を伝えたかった話なんだろう。単純に小説としては読みやすいんだけど、中身がないから読みやすいのであって、それ以外は特にない。
    うーん、読みやすいんだけどね。。。

  • 「残業=仕事が出来る」と言う考え方が嫌いだ。
    だからと言って、決まった時間をただデスクに座って、定時を待つだけの人間も嫌い。
    タイトルを見た時、この本は後者の話だと思った。決まった時間、何もしない時間を過ごし、給料だけもらっていればいい…そう考える人の気持ちが分かるかと思って、手に取った一冊。
    でも、実際に読んでみると、主人公の結衣は絶対的な信念を持って、定時で帰ると決めている。自分の中で仕事のタイムスケジュールを管理し、時間内に決められた仕事を終わらせ、定時に帰って、タイムセールで安くなったビールを飲む。私の仕事に対する考え方のまさに理想。
    そんな結衣が会社で何となく孤立し、出世したい女性の同僚に妬まれたり、指導している新人社員に「すぐ辞めたい」と言われたりするのは、読んでいて、すごく腹が立つ。
    序盤は結衣の考え方に真っ向から対決する人間との関係が描かれるが、中盤からはあるプロジェクトを巡る上司との衝突や、プロジェクトを進めるに当たり、ぶつかる壁を乗り越えていく様子が描かれる。
    最近は「働き方改革」と騒いでいるが、この本に描かれているのが、ほとんどの企業の実態ではないだろうか?
    結衣の「定時で帰る」の裏には、誰も企業の犠牲にしたくないと言う強い思いがあり、気軽に手に取ったはずなのに、つい物語に引き込まれ、一気読みしてしまった。
    タイトルや装丁はライトな感じがするが、中小企業の経営者や、中間管理職の方には一読していただきたい一冊。

  • 本当の敵は無能な上司。

    会社が変わってもぶつかること、悩むことは同じで相手が変わるだけ。今日、ちょうど言われた「残業少ないから余裕あるってことだよね、新規任せて良い?」。まさにこの本。

    読後感がいい。30代向きかな。絶妙な主人公の設定。

  • 軽め小説
    かかった時間100分くらい?

    話題のドラマ化小説。定時で帰ることを至上命題とした働く女子のストーリー。普通に面白かった。

    ただ、主人公の女性?女の子?が、それなりに能力があり、人脈もあり、それなりに人を動かせる立場にあり…というあたりが、それチートじゃないの?という気もした。
    働き方改革、とか言われていて、それは確かにそうなんだけど、現実の世界も物語世界も、けっきょく変える資格があるのは能力のある者だけで、本当に能力がなくて苦しい人の救いにはならないような気がした。その意味で、昔話とか道徳の教科書みたいな感じの作品だと思う。
    この小説から伝わるのは、「やっぱそれなりに修羅場をこなせる人(もしくはくぐり抜けてきた人)はカッコいいし、現状を変えられるのはそういった人たちなんだよ」という物悲しい現実だし、そういう生き方を経験することへの賛美だ。それはとても楽しいことだし、わたし自身はどたらかといえば、そのアドレナリン感をわかっているほうなんじゃないかと思っているけれど、世間で言っている?ように、この物語が現実の救いになることは、まあないんだろうなと思う。

    でも、一編の小説にそこまで期待してしまう、という点で、働くということは、大きな問題なんだろうなあ、いろんな意味で。

  • タイトルで絶対読まないと思っていた本。
    本気で定時帰宅を習慣化させようとしている身にとっては、気にはなっているけどあえてドラマティックにネタにしたようなものと思い避けていた。人に勧められて読んでみたが、やっぱり評価は難しいところ。
    物語としては、ドラマ化されるにはぴったりスッキリしていると思う。それほど突飛な設定でもなく、現実的なところが多かった。それなのに、最終的な「敵討ち」とゆうか「復讐」とゆうか、悪役退治みたいなところが一気に作り物っぽく子供っぽかったのが残念。星3つ。
    働き方とゆう現実問題として考えようとすると、本当に大変な問題については触れられていない。定時帰りは、なにも飲み屋でビールを飲んだり家でテレビドラマを見たいがために行なっているのではなく、家事とゆう家庭の仕事をするために【定時帰宅しなくてはならない】場合がある。大変な業務量の中止むに止まれず行なっているのではなく残業代とゆう収入を得るために【残業をやりたくてやっている】場合がある。その他様々な現実問題の多くは描かれない。「働き方」を問うた読み物としての評価は星2つ。最終的には過労で倒れるほど働いて「向こう側」なるものを知るとゆう展開も残念。普通に、当たり前に定時で帰ることを実現することはできないのか、と。
    小説にそこまでを求めてはいけないと言われればそれまで。ドラマ化した時には賛否両論噴出しそう。

  • 2019/2/25-3/1読了

    前半は主人公がどのようにチームを変えていくのかが気になる展開。後半はちょっとバタバタして終わってしまったのが残念だった。
    自分だけが定時で帰ることしか考えてなかったとあるが、それでも定時で上がるというポリシーをもって、周りの目を気にせず進む姿は、周りの人に少し影響を与えていたのではと思う。孤独で寂しいから、自分の居場所の確保のため残業するというのは新たな視点だった。
    ストーリは面白かったのだが、最後は自分が命をかけて前線に立ち、向こう側に行くという方法は、それしかなかったのだろうかと疑問が残る。

  • 雑誌の書評を読み、面白そうだったので図書館で予約してました。

    ブラック企業で働く女子のドタバタコメディのようなものを想像していたし、著者もそれを狙っていたと思われますが、登場人物が極端過ぎてリアリティがないため、全く共感出来ずげんなりしてばかりでした。
    ダメ上司やダラダラ長時間労働をするだけの後輩、異常な仕事中毒の元彼・・・
    そんな奴いるか!とツッコミどころ満載の登場人物ばかりが羅列されて疲れるし、最後のオチも安直で強引なハッピーエンドに鼻白みました。

  • 北川恵海の『ちょっと今から会社やめてくる』はブラック企業、ブラック上司を一方的に悪く仕立てあげているが、
    この本は、さまざまな働き方・価値観を持った人々のそれぞれの動機をよく描いている。

    ・早く帰ってプライベートを優先したい人。
    ・帰っても居場所がない、やることがないから残って仕事をしている人。
    ・働くことが生きがいという人。
    ・無能だと思われるのが嫌で、叱責してしまう人。
    ect...

    人には人の道理がある。それを理解することが実際に今後の会社で必要なことだろう。

    働き方の多様性を認めるという点でも現代の働き方をよく描いていると思う。 

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著者プロフィール

東京都生まれ。2009年、『マタタビ潔子の猫魂』でダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞し作家デビュー。『海に降る』『わたし、定時で帰ります。』が連続ドラマ化された。他の作品に『くらやみガールズトーク』『会社を綴る人』『対岸の家事』『賢者の石、売ります』『超聴覚者 七川小春 真実への潜入』『真壁家の相続』『駅物語』など。

「2019年 『マタタビ潔子の猫魂』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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