ノモレ

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 113
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103519614

作品紹介・あらすじ

息子たちよ、森で別れた友(ノモレ)を探しておくれ。百年間語り継がれた“再会の約束”は、果たされるのか――。ペルー・アマゾンの村長ロメウは、文明社会と未接触の先住民イゾラドが突如現れたと知らされる。ロメウの曾祖父が言い残した、百年前に生き別れになった仲間の話。ロメウは、イゾラドが、その子孫ではないかと思い始めるが――。大宅ノンフィクション賞受賞作『ヤノマミ』から8年、NHKスペシャル「最後のイゾラド」から生まれた奇跡のノンフィクション!

感想・レビュー・書評

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  • 自分の脚の速さ以上のものにたよらず
    むろん、電気やガスや水道の恩恵も被らず
    地球の上に暮らしていた
    我々の祖先がいたことは確かである

    今も その時のままの生活を
    している人々がいる

    その人たちを
    我々は 未開の人々などと
    軽々しくは言えない
    その人たちが
    文明から取り残されているなどと
    全く 言えない

    私たち 人間は どこから来て
    私たち 人間は どこに向かおうとしているのか

    改めて
    考えさせてもらえる
    そんな一冊である

  • NHKディレクター国分拓氏のノンフィクション作品、主人公は『ヤノマミ』と同じくアマゾンのジャングルで暮らす人々。

    南米ペルー・アマゾン奥地の集落で村長を務めるロメウ氏と、ジャングルで実際に出会った未知の先住民、イゾラドたちとの交流の様子を綴っている。取材者である国分氏がロメウ氏やイゾラドの視点で物語を描いているため、まるで自分もジャングルで一緒に生活をしているような、不思議な感覚を覚えた。

    作品の中にも詳しく記されているが、未知の先住民との接触に関しては細かい制約がある。その大きな理由の一つとしては、彼ら先住民が感染症に対する抗体を持っていない(かもしれない)という事だ。数百年前に起きた大航海時代の悲劇が、現代へ続く教訓となっている。

    先住民については、保護されるべき存在である事は間違い無いと思う。しかし、彼らにも車を運転したり、SNSで世界中のフォロアーと繋がる権利はあるハズだ、とも思う。一方的な保護政策だけではなく、お互いに話し合い、彼らの権利を最大限尊重し、共存する事が必要なのではないでしょうか。

    でも、もしかしたらそんな事を考える事自体が、文明社会で暮らす自分のエゴなのかもしれない。彼らはきっと今日もジャングルのどこかで、彼らの生活を営んでいる。

  • 読売新聞2018826掲載

  • いまだ私の中に鮮烈な印象を残しているNHKスペシャル『ヤノマミ』、そのディレクターであり同名のドキュメンタリー小説の著者でもある国分拓さんが、『大アマゾン最後の秘境 イゾラド』の取材を元に書き上げたノンフィクションが本書『ノモレ』だ。

    前述の映像番組『イゾラド』では冒険心や恐怖心、好奇心を煽るような部分もテレビ番組という制約上幾らかあったが、『ノモレ』にはそれがさほどない。川を隔てて彼らと対峙するとき、彼らと私たちの違いは何か、そして私たちとは一体誰のことかという疑問が立ち現れる。

    素晴らしい作品だが、これをノンフィクションと呼んでいいのかは難しい。石牟礼の『苦海浄土』がノンフィクションと呼ばれない理由と同じ要素を、この文章はもっている。いっそ良い小説だと言ってしまった方が清々しいかもしれない。文章の質感は限りなく南米文学のそれに近い。

    ドキュメンタリーの賞にしろ小説の賞にしろ、この作品が然るべき評価をうけるべきものであることは間違いない。

  • 著者は「ヤノマミ」を記したNHKディレクター。本書の元となったNHKスペシャルは、細部は曖昧ながら視聴した記憶がある。
    文明と接したことの無いアマゾンの先住民という、ロマンを掻き立てる存在、それと対比するような冷厳な現実、恐怖感する覚える圧倒的な大自然。本書は、これらを巧みに織りこみながら、淡々と時に詩的に綴られている。
    映像を本職とされながら、素晴らしい筆力に感銘した。

  • 緊張感の連続。
    すごい本でした。

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著者プロフィール

国分拓(こくぶん ひろむ)
1965(昭和40)年宮城県生れ。1988年早稲田大学法学部卒業。NHKディレクター。著書『ヤノマミ』で2010年石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞、2011年大宅壮一ノンフィクション賞受賞。

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