- 新潮社 (2019年3月22日発売)
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感想 : 7件
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Amazon.co.jp ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784103523918
作品紹介・あらすじ
私たち、スマホかセックスでしかつながれないの? 全「県民」の心に刺さる、残念で愛おしい物語。滋賀の片田舎に住む私たちは、「JKでヤってない」ってだけでかなり取りこぼしてる。だから廃れたSNSで、ちょうどいい男を探すことに……。都民でも府民でも道民でもない、「県民」の心の底にある揺らぎを掬い取った「R-18文学賞」友近賞受賞作をはじめ、切実すぎるのになんだか残念、でも胸が熱くなる、デビュー短編集。
みんなの感想まとめ
現代の若者の苦悩と希望を描いた短編集で、地方都市に生きる人々のリアルな心情が鮮やかに表現されています。特に、SNSを通じて自己表現を試みる若者たちの姿は、彼らが抱える孤独や不安を映し出し、共感を呼び起...
感想・レビュー・書評
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上手いなぁ…!上手い!
収録作、どれも良かった。
他者に消費されること、他者を消費すること。
特に『シー・イズ・メイ』が胸に残った。
未成年と肉体関係を持つ大人は、多かれ少なかれこういうのあるんじゃないかと思う。
相手の若さ(この作品では他のものも含まれるけど)を自分の特別さにすり替えてる卑しさ。
と、このところのニュースなども併せて思っている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自分に価値があるって思いたくて、人からも特別な人だって認められたくて、足掻き苦しむ10代20代。Pixiv、Twitter、乙ゲーに出会い系サイト。自分の欲求を満たしてくれそうなツールはたくさんあるように見える。でも、どれだけそういうものにのめり込んでも、現実の世界から逃げることはできない。リアルの世界で自分のダメさを認めて、それを変えていくことってそうとうキツイから。無自覚に誰かを傷つけるくせに、自分が消費される痛みには敏感で。どこか脆くて危うい、今を生きる若者の空気感や閉そく感を見事に切り取っている。
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「県民には買うものがある」「ポニー、虹をごらん」「シー・イズ・メイ」「CV:ユキハライッサ」「続きはオフラインで」
R-18文学賞、友近賞受賞作を含んだ5話収録。
表題作は滋賀の片田舎に住む、いわゆる「県民」の女子高生が主人公。
地方都市で生活する者の絶望と、SNSを介しての希望がリアルな心情と共に描かれている。
他、現実の世界で不器用にしか生きられない人達がSNSの仮想空間の中で自己表現をし、なりたい自分になり、悩みながら必死に生きている姿に共感する。
イタくてバカでどうしようもないけど、リアルな人達がそこにいた。 -
わたしも「県民」だからわからなくもないけど、ここまでコンプレックス強くはないから、ちょっと冷ややかな目線で読んでしまうのよね。
R18のサイトで読んだ時と結局読んだ印象は変わらなかった。
なんかこう若い子たちの脆さと愚かさを、いい力加減で書いているなぁとは思った。
ご本人がお若いからこその作品が並んでいて、笹井さんの10年後はどんな作品になるのか楽しみだなーと思った。
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県民には〜と、ポニーがとても好きだな、と思った。
他の作品も、登場人物の世界と、それが最後に壊れたり壊したり踏み出したりと、読後感がなんとなく好きな雰囲気だった。
でも私が歳をとったからなのか、県民ではないからなのか、趣味の問題なのか、少し淡々と読んでしまった。かな。
ただポニーはとにかく好き……!
あと所々なんかこの感じわかる!ていう表現がとても好きだなー。
