ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

  • 新潮社
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本棚登録 : 725
レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103526810

作品紹介・あらすじ

大人の凝り固まった常識を、子どもたちは軽々と飛び越えていく。優等生の「ぼく」が通う元・底辺中学は、毎日が事件の連続。人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧。時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子とパンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていく。落涙必至の等身大ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • どうしよう、だれかれかまわずおすすめしたい……
    平常、お薦めの本は?と聞かれたときは、相手の好みや求めているものをまずよく聞いて、それならこんなのどうかしら、と対応します。自分の好みを全面に出すことはできるだけせずに、相手の”今”にほどよくハマるものを手渡したいなぁと思っています。
    それなのにどうしよう、この本を誰彼かまわずおすすめしたい。傍若無人自己満足強烈押売をしたい。
    でもそれはやっぱりしたくないなぁ……なので、相手の話をよく聞いて、髪の毛一本分でも、この本に結び付きそうなものがあったら、こんなのどうかしらと手渡す本の中に、この本を必ず入れよう、と思います。

  • 今まで「差別問題とかには割と問題意識をもってきたし、自分自身差別的なことを言ったりしたりなんかしていないもんね」と思っていた私は、このエッセイを読んで、思いっきり往復ビンタされ、みぞおちに膝蹴りを食らったほど打ちのめされた。
    ものすごく、衝撃だった。この世界にはこんなにも多くの「差別」レイヤーが存在し、多くの人が差別を受け、そして差別しているのだということが、そしてそれをほとんど知らずに平気で生きてきた自分の浅はかさが恥ずかしくてうずくまっている。
    ほんの12歳の少年が、これほど多くの差別に直面し、それを自分の頭で考え、そのときそのときで最善と思える行動をとっていることも、ある意味衝撃だった。自分が12歳の時はどうだっただろうか。自分の子どもたちが12歳のときは…答えは明らかだ。「何も知らず、何も考えす、何も行動していなかった」。
    知らないということの罪深さ。「差別なんてしていない」と言い切っていた自分は、今までに多分たくさん差別的な視線で人を見てきたのだろう、気づかないままに。そしてきっと相手が「差別だ」と思うような発言をしてきたのだろう。いったい何人の人を傷つけてしまったのだろう。
    人種、職種、生活レベル、宗教、セクシャリティ…今の日本にも存在するたくさんのレイヤー。その一つ一つに「差別」が存在している。私たちは、「単一民族」だの「総中流」だのという幻想から早く脱するべきなんだ。まずは知ること。自分とは違う隣の誰かを、違うままに受け入れること。そこから始めなきゃ。
    カッコいい母ちゃんと、クールでクレバーでだけどホットな息子の毎日は、サイコーの教科書だ。
    この世界のどこでどんな風に生きていくとしても、人として必要な、とてもとても大切なことがこの一冊の中にある。いろんな人と一緒に暮らすことの困難さと大切さ、その大きさの意味を私たちは知らなければならない。

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    『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ 特設サイト | 新潮社
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    未掲載
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  • ある意味堂々と差別(区別?)が行われる社会で、どうふるまうのがいいのか、中学生の子どもが考え対処していく様子を、親である著者の方が少しはなれた距離感で見守りながら書いている。

    シンパシーとエンパシーはどう違うのかという話で触れられていた、自分とは異なる要素を持つ他人のことを理解するには努力が必要という話が印象的だった。

    女というのはそれだけでマイノリティだと思うけど(子どもを持って働くまであまり実感することはなかったが)、日本で普通に暮らしているとマイノリティになったことがない人もそれなりにいるんだろうと思う。
    そんな中で、自分とは違う意見や性質を持つ他人を認める、という土壌を育てるのはなかなか難しいのかな。。

    そもそも英国の教育がいろいろ日本と違う点があり(シチズンシップ・エデュケーション、演劇による表現力の教育、フリー・ミール制度、子どもが休んだら親に罰金等。。)興味深かったが、加えて息子さんの通う学校の教育は、バンド活動等子供がやりたいことをやらせた上で大人がそれを見守るという構図で成績も上がってきたということで、現場の大変さはもちろんあるんだろうけど希望を感じるやり方だと思った。

  • 今のイギリスは、Brexitで国が二分され、貧富の格差は日本以上に広がり、移民が多く、アジア人は時に差別される。
    イギリスに住む日本人とアイルランド人のハーフの中学生から見た、イギリスの社会問題は実に面白い。
    大人からみたら当たり前のことでも、純粋な子供の目から見るとそれがいかに歪なものかを気づかせてくれる
    主人公の子供がいい子すぎて心が温まるエッセイです

  • 知らないこと、知らなかったこと、知ろうとしてなかったこと。が多くて。
    考えてなかったなぁ。に気づかされて。
    あぁ、でも、ぜんっぜん重くなく読ませてもらえるんです。
    自分の中学生の頃のことを、思い出したりもして。
    なかなかに生きづらかったのは事実だけど、こんな風に考えてたかなぁ。とか。

    中学生のみなさんにも読んでもらいたいなぁ。と思いました。

  • 特別なこととしてではなく多様性を受け入れ、自分がすこやかでいるための工夫が日常にある。日本よりさらに格差あるだろう社会に生きる小さな彼のたくましさに励まされる。家族との距離もいいなぁ。
    ふたりの男の子を育てる妹にソッコーでおすすめした。

  • 面白かった。
    純粋に読み物として面白く、それでありながら内容は深い。
    というか、この日本で暮らしている自分の生活では見えない事が沢山あった。歳を重ねて目の前の事ばかりに必死になり、世界が狭くなっていたなと考えさせられた。
    親として、みかこさんのように示唆に富んだコミュニケーションが取れるのだろうか。
    メモしておきたい言葉に溢れている。
    息子さん自身もしなやかで眩しい。
    多様性って何だろうか。アイデンティティって何だろうか。
    そんな難しい事を読みやすく語ってくれて、何より読書としても面白い。
    子どもが大きくなったら読ませたい本の1つになった。

  • そりゃあヘタレになる訳だと
    中学生から社会や政治、世界情勢まで、学校で考える授業があるなんて
    知ろうとしない、考えようとしない
    考え方が分からない
    ダメだね

  • 冒頭からおもしろさが爆発している。
    エンパシーという言葉を胸に刻みたい。

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著者プロフィール

1965年、福岡県生まれ。保育士、ライター。

「2019年 『街場の平成論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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