ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

  • 新潮社
4.36
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本棚登録 : 9659
レビュー : 1016
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103526810

作品紹介・あらすじ

大人の凝り固まった常識を、子どもたちは軽々と飛び越えていく。優等生の「ぼく」が通う元・底辺中学は、毎日が事件の連続。人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧。時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子とパンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていく。落涙必至の等身大ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • ブク友さん方のレビューを拝見し、とても興味を持ったノンフィクションです。
    うん、読んでよかったです。この本を知ることが出来てブク友さんありがとうです。

    『世界の縮図のような』とは言い得て妙です。ここでは、英国にある「元・底辺中学校」での日常がそのような場となっていますが、日本でも多文化共生、多様性などの言葉が目につき、耳に入るようになってきた昨今、遠い国の話ではなくなってきてると改めて思いました。
    そして、実際に見て聞いて体験し、他者と話し合うことの大切さを、今更ながらひしひしと感じました。子どもに対して、つい大人は先回りして、まだ難しいからとか、こんなこと知れば傷つくだろうからとか、酷い事実を隠したいと思ってしまいます。でも、子どもってちゃんと考え理解しようとする力を持っているんだと思います。逆に、大人が「ねえ、どうして?」と聞かれると、答えに窮してしまったり、後ろめたい気持ちや、邪魔くさい気持ちになって、子どもたちを問題から遠ざけようと無意識のうちにしているのではないのだろうかと思ってしまいした。
    著者の書かれるとおり、幼児たちの世界では、「こうでなくちゃいけない」の鋳型がありません。「この形がふつう」「こうでなくちゃいけない」の概念さえありません。それは、自分の子どもたちのことを振り返ってみても、その通りだと思いました。じゃあ、なぜ、子どもたちが成長するに従って、彼らの世界にいろいろな鋳型が現れ、自由で朗らかな存在でいられなくなるのでしょうか。偏見や差別、いじめがなぜ子どもたちの世界で生まれてくるのだろうか。考えてみれば簡単なことで、子どもたちに影響を与えてしまうのは、周りに存在する大人なんですよね。
    この優等生の「ぼく」は、そんな問題にぶち当たったとき、一緒に考えてくれる「母ちゃん」がいました。二人が考える物事は難しいように思えるけれど、「ぼく」のように、何が大切なことなのかをちゃんと考える力は、世界中の子どもたちが本来ちゃんと持っている力だと私は信じてます。ひとりで分からなかったら、ふたりで考えましょう。そうすれば、きっと何かが見えてくるはず。
    そんな大人の存在が増えてほしいし、私もそうでありたいです。

    • 5552さん
      地球っこさん、こんにちは♪
      この本、わたしも読みました。
      これからの日本に必要な良い本ですよね。
      いろいろ学ばさせてもらいました。
      ...
      地球っこさん、こんにちは♪
      この本、わたしも読みました。
      これからの日本に必要な良い本ですよね。
      いろいろ学ばさせてもらいました。

      2019/10/04
    • 地球っこさん
      5552さん、こんにちは。
      コメントありがとうございます!
      5552さんのおっしゃる通り、
      いろんなことを考えるきっかけを
      与えてく...
      5552さん、こんにちは。
      コメントありがとうございます!
      5552さんのおっしゃる通り、
      いろんなことを考えるきっかけを
      与えてくれる、素晴らしい本でした♪
      2019/10/04
  • 「ベストセラーは買って読め」という読書術の本のいわんとするところがわかった本です。

    今の時代は社会とかかわらないでいると何もわからなくなってしまうのだなと痛切に思いました。
    社会は生きている。
    この本にでてくる英国の元底辺中学校といわれるところに通う子供たちは国際感覚しかり、それ以外にもずいぶん多くの学習と呼ばれるもの以外のことを学んでいると思いました。

    P76より
    「EU離脱派と残留派、移民と英国人、様々なレイヤーの移民どうし、階級の上下、貧富の差、高齢者と若年層などのありとあらゆる分断と対立が深刻化している英国で、11歳の子どもたちがエンパシーについて学んでいるというのは特筆に値する」
    私は、恥ずかしながらエンパシーということばを、今まで耳にしたことがなかった気がします。共感・感情移入・自己移入の意味だそうです。
    学校の試験問題に「エンパシーとは何か」が出て、著者の息子さんは「自分で誰かの靴を履いてみること」と答えたそうです。
    「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」は息子さんのノートの隅の落書きだそうです。
    「ブルー」という単語は「悲しみ」または「気持ちがふさぎ込んでいる」という意味だそうです。
    いろいろな境遇の子どもたちが登場しますが、著者の息子さんの感性の伸びやかさ、鋭さには他にもかなりどきっとしてしまう描写がたくさんありました。

    日本の学校のいじめやスクールカーストなどの問題はゆがんだ社会において起きる問題にみえてしまうほどの本でした。
    自分のアイディンティティや人種、文化の問題は日本の片田舎ではなかなか意識できないです。
    ちなみにうちの隣は夏の間だけフランス人のご家庭が住んでいらっしゃるのですが、まだそこまで奥の深い話をしたことはありません。

    • 2020/03/03
    • soutaさん
      ぼくも日本にずっと住んでるのでアイデンティティや人種などの問題を意識することがほぼなかったです!この本を読んだからこそ多様性の複数の面を考え...
      ぼくも日本にずっと住んでるのでアイデンティティや人種などの問題を意識することがほぼなかったです!この本を読んだからこそ多様性の複数の面を考えられるんだと思います!
      2020/05/09
  • イギリスでの子育てをしながら、子どもの成長と社会の問題を取り上げている道徳的教科書的作品。

    「老人はすべてを信じる。中年はすべてを疑う。若者はすべてを知っている。」
    「子どもはすべてにぶち当たる。」

    「頭が悪いってことと無知ってことは違うから。知らないことは、知るときが来れば、その人は無知でなくなる。」

    「エンパシーとはなにか?」
    「自分で誰かの靴を履いてみること。」

    「僕は、人間は人をいじめるのが好きなんじゃないと思う。罰するのが好きなんだ。」

    とても素敵な家族だと思います。
    すごく読み易いので、子どもから大人までみんなにおすすめの一冊でした。

  • ブクログ大賞で評価もよかったので読んだのだけど、とてもよかった。時々泣きそうになった。

    カトリックの落ち着いた小学校から一転、"元底辺中学生"に入学した息子の姿を母の視点で綴る。とても優等生でしっかりした息子くん。アイルランド人の父と、日本人の母の間に生まれ、人種差別や経済格差の壁にぶつかり、自分のアイデンティティに悩む。

    中学生の世界は大人の世界を反映している。格差の拡大、貧困率の上昇は、ダイレクトに子どもの貧困につながり、スポーツも勉強も、そもそもスタート地点に立てない子もある。差別的な物言いをする子どもの周りには、必ずそのようなことを言う大人がいる。表面的な言葉を刈り取っても、根本的なところはそのままで、むしろ潜在化して深化していくから、むしろ両者の心の距離は離れるばかり、分断はますます進んでいるようにも思う。

    でも子供たちの世界は体当たり。
    私は心配性なので、つい色々と口出ししてしまいそうだけど、子供の感じる力、考える力、乗り越える力を信じないとね。大人が思ってるよりもずっとわかってるし伝わってるし感じている。
    むしろ「当たり前」に拘泥せず、大人のように面倒くさがって避けようとしない分、子供の方が鋭くて柔軟。そして問題に悩み、受け止め、時にひょいと飛び越える。

    "散々手垢のついた言葉かもしれないが、未来は彼らの手の中にある。世の中が退行しているとか、世界がひどい方向に向かっているとかいうのは、たぶん彼らを見くびりすぎている。"

    思春期の息子と、学校のこと友達のことのみならず、社会のこと自分のアイデンティティのことを腹割って話せるのはいいなぁ。
    イギリスの教育現場のことを知ることができたのもよかった。日本では、なんとなくふわっと、みんなおんなじ人間で、みんなちがってみんないい⭐︎的に、問題を直視してこなかったのではないかな。知ること、考えることから逃げてはいけない。

    ★4.5

  •             オーセンティック
    「クール。うちの家庭も 本物 だなと思っちゃった」
    「え?」
    「いろいろあるのが当たり前だから」

    英国南端ブライトンという町に暮らして20年以上になる著者が、名門カトリック小学校を経て公立「元」底辺中学校に通う息子について綴ったエッセイ集。

    「緑に囲まれたピーター・ラビットが出てきそうな牧歌的なミドルクラスの学校」から、「殺伐とした英国社会を反映するリアルな学校」へ。
    多様化と貧富格差と各種差別とのごった煮でマルチカルチュラルなイギリス社会でいろんなものを見て育つ息子氏の、中学生活はじめの1年半分の記録。

    これは、話題になるだけのことはある、良い本でした。

    まず文章が上手い。先日読んだ川上和人先生のエッセイ集も読みやすかったがあれは文章が上手いんじゃなくてしゃべりが上手い人の本だった。こちらはとにかく読ませる文で、気持ちが良い。

    それと、問題提起したいような出来事ばっかりの中で、「こうでなければならない」と訴えかけるような論調にはしないところが好ましい。
    もちろん、ポリティカルにコレクトネスな態度が当然であるという姿勢はある。でもそれは当然のことであって問題提起ではない。
    (ところで、ポリコレというのは日本の一部ではどうにも揶揄するような単語になってしまっているが、あれは本当にアンクールだと思う。「正しすぎて嫌だ」みたいなのも。そういうのはさぁ、自分が弱い側にいないから言えるんじゃないの?)

    息子氏が体験する様々な出来事それ自体も面白いし、かの国で行われている教育施策なども、へーと思いながら楽しく読んだ。
    日本にもあればいいのにと思うことも結構あって、例えば「コミュニケーション&ランゲージ」という項目で「言葉を使って役柄や経験を再現できるようになる」という目標があって演劇なんかを頻繁にやる。うちの子も自己表現がとにかく下手なので(親も下手だからでもある)良さそうだなと思う。
    他には「シティズンシップエデュケーション」と称して政治や法について学ぶが、これは日本の「公民」の授業より一歩進んで社会の成員として成熟するための第一歩であるように読める。内田樹が「私たちは学校教育を通じて、私たちの共同体の未来を担うことのできる次世代の成員たちを育て」るのだと繰り返し唱えている、まさにその現場なのではないか。

    イギリス教育万歳!という話ではなくて、むしろ日本の教育の方がトータルではぜんぜん良い、としか思えないが、どこだって教育現場というのは頑張っているなというお話。


    タイトルについて。
    息子氏のノートの端の走り書きを採用した(著作権を主張されている)このタイトルは面白い。
    イエローでホワイトはアジア人と白人という二つのルーツのことで、ブルーは感情表現のブルー。こういう文を書きたくなるようなことが中学生の身に何かしら起こったのだ。
    そこから、1年半後の彼は「いまはどっちかっていうと、グリーン」と発言する。

    >まったく子どもというやつは止まらない。ずんずん進んで変わり続ける

    変わることこそ子供の本質。忘れずにいなければ。

  • 息子との日常から様々なことを感じ、考えコトバにする著者に脱帽。

    多様性を描く作品ではあるんだけど、親目線というか子育てや子供との接し方についてでも参考になる箇所が多い。物(出来事)の捉え方についても考えさせられる点が多かった。

    肝心の多様性については、日本の島国根性を大いに考えさせられる内容。特殊な国であることは認めざるを得ないし、イギリスや他国では日常から多様性について肌で感じ、衝突し、考えさせられる場面が多いからこそ、進んでいるのかと実感。
    特に"ハーフ"とか"クウォーター"とか"ダブル"についての議論がなされてた場面は考えさせられた。自分も使ってしまっていたし。日本は圧倒的に純ジャパが多いし、アイデンティティについて考える場面は少ないけど、世界的に見たらそういうの考えるの当たり前なんだよな。

    『"心配"と"偏見"は紙一重』
    『どの差別がいけないっていう前に人を傷つけることはどんなことでも良くない』

  • かなり良かった。
    EU離脱で揺れるイギリス。日本人の母とアイルランド人の父を持つ11歳の少年が、中学生になって成長していくエッセイ。

    イギリスは貧富の差が激しい階級社会。
    また、様々な人種が住んでおり 両親の生まれた国が違ったり、LGBTの人たちが住んでいたりとまさに多様性の大渋滞だ。

    そういった友達の中で息子さんは色々な事を体験していくが、何と優しく聡明な子か!と感心しきりなのである。
    自身がアジア系の顔立ちなので、上級生や見知らぬ大人に差別用語を言われたりする。日本に帰っても英語しか話せないのでガイジン、と言われる。そういった経験からか、友達同士のナイーブな問題に直面した時 真剣に考え行動することができている。また、母親も子供扱いせずに投げかけられた疑問に対して真剣に向き合っている。
    そんな親子の会話がすごく興味深い。

    固定観念があったり、差別するのは大概が大人。
    少年たちはまっさらな瞳で未来を見つめているだけなのに。
    日本も他人事ではない、もっと複雑で多様化する世界。でも彼らが台頭する新時代はきっと明るい。

    「多様性はうんざりするほど大変だし、めんどくさいけど、無知を減らすからいいことなんだと母ちゃんは思う」

  • 著者(ブレイディみかこ)を何で知ったのかはすっかり忘れてしまったけど、
    初めに読んだのは『ザ・レフト──UK左翼セレブ列伝』
    内容も同じく、すっかり忘れてしまったけど、初めはケっ左翼かよ、
    と小馬鹿にしながら読んでいた。英国の左翼ってどうなの?という興味だったのだろうか?
    読んでて、そりゃあ英国下層階級の生きる厳しさだったら左翼もアリだよなあと納得した。
    日本の場合、左翼=反日だけど英国では生き方とか貧者を救うとか、それがより身近で起きている。

    この「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」に出てくる「元・底辺中学校」の日常や、
    名物校長や教師たちやボランティア達の熱心さはイデオロギーとかじゃなく、人として何とかしたいという気持ちでやっている。
    それに共感して積極的に関わろうとする著者の熱さを眩しく思う。

    ブレイディみかこの作品には、日本の反政府、反日のツールとしての左翼イデオロギーとは異なる光景が垣間見られる。
    欧州での人種や移民等の諸問題(問題なんて言うとPCに引っかかるのかな)
    ボーダーレスという身近にボーダーがある軋轢を人類は克服できるのだろうか?
    いつかまた「問題の最終的解決」とか言うチョビ髭が出て来てくる燃料になっているんじゃないの?とも感じてしまう。
    学校内でのPCを巡るいじめ問題や、それに直面して悩むイエローでホワイトな息子は、どんな青年になるんだろう?
    まとまらないレビューだけど、読み終えるのが惜しい読書だった。


    内容(「BOOK」データベースより)
    大人の凝り固まった常識を、子どもたちは軽く飛び越えていく。世界の縮図のような「元・底辺中学校」での日常を描く、落涙必至のノンフィクション。

    著者について:ブレイディみかこ
    保育士・ライター・コラムニスト。1965年福岡市生まれ。県立修猷館高校卒。
    音楽好きが高じてアルバイトと渡英を繰り返し、1996年から英国ブライトン在住。
    ロンドンの日系企業で数年間勤務したのち英国で保育士資格を取得、「最底辺保育所」で
    働きながらライター活動を開始。
    2017年に新潮ドキュメント賞を受賞し、大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞
    候補となった『子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から』
    (みすず書房)をはじめ、著書多数。

  • 「マルチカルチュラル(多文化主義)な社会で生きることは、ときとしてクラゲがぷかぷか浮いている海を泳ぐことに似ている」
    様々な人種・文化がごちゃ混ぜになっている社会に生きるイギリス在住のブレイディみかこさんが、中一の息子くんの学校生活を生き生きと描いたエッセイ。
    息子くんは日本人(母)とアイルランド人(父)のDNAをあわせ持つ(ハーフと言われることは嫌らしい)素直な男の子。
    息子くんが通う中学校は、生徒の肌の色も様々で、宗教も概念も親の性別も何もかもが多様化している。
    それ故思いがけない地雷を踏んでしまうことも。
    差別されたかと思えば、逆に差別してしまったこともある。

    そんな中で冷静かつ客観的に自分の意見を言える息子くんは素敵な人だと思った。
    学校でエンパシー(共感、感情移入のこと)とは何か、と問われ「自分で誰かの靴を履いてみること」と答える息子くん。
    他者の立場に立って考えられる息子くんは素晴らしい。
    He is too cool!
    こんなクールな少年はちょっといない。

    ずっと親戚のおばちゃん気分で読んでいた。
    息子くんはこんなコテコテのイエローのおばちゃんなんて迷惑だろうけれど。

    「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(不安)」と中学へ入学したばかりの頃ノートに落書きした息子くん。
    一年半経った今、どちらかというとグリーン(未熟)に変わったらしい。
    次に逢ったとき息子くんが何色に変化しているのか知るのがとても楽しみだ。
    明るく楽しい色になっていることを願って。
    このまま止まらず、突っ走れ!
    息子くんの後日談がいつか読みたい。

    読んでいる途中での決定。
    2019本屋大賞「第2回ノンフィクション本」大賞受賞!
    ブレイディみかこさん、おめでとうございます!
    納得の受賞です。

    • やまさん
      mofuさん
      こんばんは。
      やま
      mofuさん
      こんばんは。
      やま
      2019/11/09
    • mofuさん
      やまさん、こんばんは。
      いいねをありがとうございます。
      この作品良かったですよ(*^^*)
      やまさん、こんばんは。
      いいねをありがとうございます。
      この作品良かったですよ(*^^*)
      2019/11/09
  • 「老人はすべてを信じる
    中年はすべてを疑う
    若者はすべてを知っている
    子どもはすべてにぶち当たる」

    ブレイディみかこさんが、中学生の息子の日常を書き綴ったエッセイ。タイトルが秀逸。
    息子は、名門のカトリックの小学校を卒業して、なぜか地元の元・底辺中学校に進学する。からだが小さく東洋人のなりをした「ぼく」は、英国の人種差別や格差で複雑な人間関係の中、たくましく育っていく。周囲の衝突や喧嘩に巻き込まれながら、真っ直ぐな感性と大人顔負けの賢さで乗り越えていく、そんな「ぼく」の姿が眩しい。「大人も負けるなよ!」と肩をたたかれているようだ。

    本屋大賞2019 ノンフィクション本大賞受賞。
    子育て世代は必読。

    「エンパシー」
    この本で繰り返し出てくる重要なキーワード。
    シンパシーに似ているけど、シンパシーは自分の気持ちが主体の感情。対して、エンパシーは誰かに自分を重ねあわせ、相手のシチュエーションを理解すること。エンパシーは相手の気持ちが主体の感情。
    人種、宗教、そして性のアイデンティティが多様化した社会が幸せになるためにとても重要な感情だな、と思った。

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著者プロフィール

ライター・コラムニスト。1965年福岡市生まれ。福岡県立修猷館高校卒。音楽好きが高じてアルバイトと渡英を繰り返し、1996年から英国ブライトン在住。ロンドンの日系企業で数年間勤務したのち英国で保育士資格を取得、「最底辺保育所」で働きながらライター活動を開始。2017年、『子どもたちの階級闘争ーーブロークン・ブリテンの無料託児所から』(みすず書房)で第16回新潮ドキュメント賞受賞。2018年、同作で第2回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞候補。2019年、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)で第73回毎日出版文化賞特別賞受賞、第2回Yahoo! ニュース|本屋大賞ノンフィクション本大賞受賞、第7回ブクログ大賞(エッセイ・ノンフィクション部門)受賞。著書は他に、『ヨーロッパ・コーリング――地べたからのポリティカル・レポート』(岩波書店)、『ワイルドサイドをほっつき歩け――ハマータウンのおっさんたち』(筑摩書房)など多数。

「2020年 『ブロークン・ブリテンに聞け Listen to Broken Britain 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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