- Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103526919
作品紹介・あらすじ
第161回芥川賞候補作!
この小説は、決定的に新しい。「令和」時代の文学の扉を開く、渾身の長編小説。「格差ってのは上と下にだけあるんじゃない。同じ高さにもあるんだ」。僕は今日も、高層ビルの窓をかっぱいでいる。頭の中に響く声を聞きながら。そんな時、ふとガラスの向こうの老婆と目が合い……。現代の境界を越えた出逢いは何をもたらすのか。無機質な都市に光を灯す「生」の姿を切々と描ききった、比類なき現代小説。
感想・レビュー・書評
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作者がどんなものを書いているのか、単なる好奇心で読んだ。理窟だらけだったり、
文体が合わなかったら
無理せずやめようと思ったが
完読した。
本を読むとき、白紙で読むーそれでも100%白紙は難しいけど。
前評判とか、レビューとか知らずにー
タワービルの清掃をしている主人公とひょんなことからのその住人との出会い
設定は面白い、
面白かった、文体にも抵抗無く
裏の参考文献を読むとさすが勉強されてる。
確かに現代を映し出している
格差、劣等感
幅広く言えば生きるということ
題名の意味も理解できたし、
「独断と偏見だけど」
終わりに希望はあった。
何度か、芥川賞「?」直木賞「?」候補だよね。
取れたらいいね。精進を祈ります。
着眼点は面白い。
これを機会に他の作品「古市憲寿氏の」もよんでみたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ビルやマンションの窓拭をふく(かっぱぐ)清掃員。勤務中、窓の中にいる老婆と目が合うことで、その後、老婆を訪ねる。そこで、老婆より部屋の写真を撮って欲しいと頼まれる。
不思議なおばあさん。おばあさんの言動は興味深かった、しかし、あまり心の響くものはなかったな。格差社会とか人との繋がりとか今を切り取ったものがあるんでしょうが。おかしなものもなく深いものもなく。私には合わなかっただけかな。 -
主人公が就活を失敗した青年という設定に強く惹かれ、人に教えてもらってすぐに購入し、その日のうちに読み終えました。
まず読み終えて思ったことは、本筋と逸れた感想にはなりますが、「共感」というものはとても大きなエネルギーを生み出すんだなぁということです。というのも、私は普段あまり本を読まないのですが、そんな私が一気読みしてしまうくらいの(それも純文学を)エネルギーを共感は生み出してしまいました。主人公の生活状況や、物語の時代背景、就活時の心境などが、丁寧に描写されていることによって、それを可能にしたんだと思います。現代の若者について研究をしてらっしゃる方の小説は一味違うなと思いました。
最後に、内容の方の感想ですが、「過ぎていったはずの一瞬を記録し、後で振り返ることは大切なのかもしれない」と最後の方に主人公は気付きますが、もしそうだとしたら、あまり記録をしたりする人生を歩んできてこなかったので損をしてるのかもなと思いました。ので、ブクログをインストールして読書記録を残すことに決めました。読書体験も一瞬のものに近いと思います。読み終えた今の感情をここに残し、あとで振り返る時に、その重要性に気づければと思います。 -
表紙の画も古市さんが描いたんだと知って、へ~となる。
前作より好きかも。
高層ビルの窓の清掃員と、あるマンションの住民の老婆との交流。
と書けば何の事はないが、
老婆から、ある事をお願いされての交流。
突然その交流は終わってしまうけど、主人公には何か希望が残ったように感じる。 -
もう少し盛り上がりがほしかったけど、淡々とした感じが古市さんっぽいなあと。
前作同様、固有名詞の使い方もグッとくるところが多くてさすがです。デサントの水沢ダウンとか。
主人公と同年代として共感できる部分も多かった。 -
全体的に内容が薄いように感じた。
展開があまりなく、画竜点睛も粗雑である。
しかし、自分の心の中で聞こえる声とを折り重ねながら書いていたのは新鮮であった。 -
要領が良い、そんなヤツの孤独、現実感のない老婆の孤独、そして一歩踏み出した感じ?