僕の人生には事件が起きない

著者 : 岩井勇気

• 新潮社 (2019年9月26日発売)

感想・レビュー・書評

[夜さんの感想 · 2020年5月1日]

この本、どの本屋さんに行っても長らくランキングに入っていたので、ずっと気になっていて遂に購入。
ハライチはとくに大好きというわけではなかったけれど、ゴッドタンのマジ歌選手権に出てくる岩井氏のやさぐれまくった感じとかは結構好きでした。笑
このエッセイはシンプルに読みやすく、面白かった。文章をまともに書くのは初めてだったそうだけど、ネタを書いてきたという下地もあっただろうし、初めて書いたようには思えなかった。
ゴッドタン的やさぐれ感も折々に感じたけれど、斜めから物事を見ている感じが妙に面白く、そして芯を突いていたりする。

本人曰く、岩井氏の人生には谷という谷はほとんど無く、とても順調に恵まれた歩みをされてきたそう。
取り立てて苦労したこともなく、楽しく平和な学生時代を経て、芸人としても順調に売れっ子への階段を上ってゆき、女性にもそこそこもてて、派手な生活はしていないものの友人と呼べる人間も少なからずいる。
そんな彼が長年暮らした実家を出て、一人暮らしを始めたところからエッセイはスタートする。
生活は変化したものの、だからと言って何かにひどく苦労するわけではなく、淡々と日々は進んでゆく。
本当に「事件が起きない」。
その、一見平穏に見える日々から、ちょっと面白いことやちょっとイラッとしたことやちょっと気になったことなどを切り取って綴っている。
エッセイのために書いている文章なので、人の日記を覗き見する感覚とは違うものの、私はこういうまったりしたエッセイや人の日記が好きなのだと思う。基本的に穏やかで静かな中に、ぴりっとした鋭い毒が含まれているような。

岩井氏のネタ（澤部氏とやるハライチもだけど、ドリームマッチで渡辺直美と一緒にやっていたネタも見た）は、組む相手を最大限に引き出すような作りというか、そういうネタを作るのが得意なのかな？と感じる。
それはやはり普段から人をじっくり見ているからなのか。ということを、このエッセイから感じた。

[オパールさんの感想 · 2020年1月13日]

ハライチを最初にテレビで見た時、面白いコンビが出た！と感じた。

テレビでは澤部さんばかり目立っているけど、
ネタを作る岩井さんにはちょっと興味があった。
そしてエッセイ。すっごく文章が面白いじゃないですか。
いやいやネタ書いてる人だから当たり前か。
又吉さんより好きかもしれない（笑）

字も丁寧だし、絵も上手いし、なんでもこなせる人なんだな～
いずれまた書いてください。お願いします。

[キャラメルさんの感想 · 2019年11月16日]

クスッと笑えて面白かった。
また岩井さんの本が読みたいです。

[みたらしだんごさんの感想 · 2023年12月13日]

何か好きだなぁ

[ぴーさんの感想 · 2023年6月11日]

短編集のようですらすらと読めた。
事件が起きていないようで起きている。
一般人でも親戚付き合いはめんどくさいのに芸能人となるともっともっとめんどくさいよなとおもったけど、いちばん近い親がそれを理解してるところがすごくよかった。

[ゆいさんの感想 · 2023年4月29日]

めっちゃ面白かった〜！たしかにタイトルの通り事件は起きないのだけど、岩井さんの切り取る日常には面白さが溢れてる。カフェで読むのに笑いを堪えるのが大変でした。事件は起きなくても決して楽しめない訳ではない、どんな日常でも楽しめる角度が確実にあるんじゃないかと思う、という言葉が好き。あとは、岩井さんは生活力が高いな〜と思った。

[いちやなぎさんの感想 · 2023年1月29日]

【読むとやらしい人になる本】

実家で、母がドラマを視聴している正面で
これを読んでいた。

ショッピングモールでの営業の合間の休憩時間、
岩井さんは期間限定的なイベントで催されていた
脱出ゲームに挑戦したんだという。
ほー、この人有名人なのに意外と休憩時間に
あちこち行くんだなー。
くらいの軽い感心の気持ちで読んでいた。
いざ脱出ゲームのくだりになると…

フッ。
ふへへ。
(こらえろ私)
(そんないうほどおもろいか？)
…
ぶっ！
…ぶははは
と漫画のように吹き出し
世にも気持ち悪い笑いを披露してしまったのである。

するとおもむろに顔を上げてこちらをみた母が
「なにィあんた。やぁらしいねえ」
というのである。

言っておくが
この「やらしい」というのは
エッチという意味ではない。
みっともないだとか恥ずかしいだとか
そんなようなニュアンスである。

その後、あまりにもやらしい私は
この本は一人で読むことにした。

帯では吉岡里帆さんが
「ニヨニヨしてしまうので、家で一人で読む事をおすすめします。」
とおっしゃっている。
まさしくこれですな。
電車なんかで読んではたまったもんじゃない。

絶対自分じゃチョイスしなかったけど
知人に薦められて貸してもらい、その意味がわかった。
そして岩井さんが好きになった。
ななめから切り込む。
下から覗き込む。
遠目から俯瞰してみる。
そんなふうに世界を見ることができる岩井さんすてき。

あー家で読んでよかった

[Dandelion-o_o-YOさんの感想 · 2023年1月3日]

たいしたことのない日常も、
ちょっと立ち止まって、
ちょっと見方を変えて、
ちょっと想像力を膨らますだけで、
面白い日常になる。

すぐ読めた。

[oitomaさんの感想 · 2022年12月3日]

声出して笑っちゃたな〜面白かった！

[loserさんの感想 · 2022年11月8日]

ハライチのターンの切り抜きをYouTubeで視聴する中で岩井さんの面白さに気付きその流れで読了。
　何気ない日常を面白く捉えて文章にするのが上手で、読みながらニヤけてしまう。一つ一つの章が「すべらない話」のようなまとまりのある話でこれといったオチがない話にも岩井さん独特の面白い締め方で読みやすかった
　

著者プロフィール

岩井勇気（いわい ゆうき）
1986年、埼玉県生まれ。幼稚園からの幼馴染だった澤部佑と2005年に「ハライチ」結成。結成後すぐに注目を浴びる。ボケ担当でネタも作っている。アニメと猫が大好き（写真は飼い猫のモネ）。特技はピアノ。2019年9月26日、初の著作となる日常系エッセイ『僕の人生には事件が起きない』を刊行。