ようかん

  • 新潮社 (2019年10月30日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784103529514

作品紹介・あらすじ

こんなに美しく、奥深かったとは――虎屋による類書なしの決定保存版! 信長や家康がおもてなしに使い、明治以降は携帯・保存食として重宝されるなど様々に愛されてきた和菓子の雄。羊肉の汁物から現代の煉羊羹に至る変遷を、新説交えて綴る「ようかん全史」や、四季折々、多種多様さを魅せるカラー48頁、全国121の名物羊羹紹介まで。この一冊でようかんのすべて、500年の歴史を持つ虎屋がわかる。

感想・レビュー・書評

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  • 饅頭とならび和菓子の
    代表とされる羊羹。

    その歴史を紐解く本書。

    もともとは羊肉の汁物。

    それが中国に留学した
    禅僧によって伝来。

    肉食を禁じられた禅僧
    が、

    小豆や小麦などを使い
    見立て料理を作ります。

    こうして現在の羊羹に
    近いものができ、

    やがて料理の一品から
    菓子へ。

    戦時中は前線の兵食に。
    現代では宇宙食にも♪

  • コロナで気づいた和菓子の価値  未曽有の逆境で虎屋のトップが考えたこと(前編) | 朝日新聞デジタルマガジン&[and]
    https://www.asahi.com/and/article/20210520/404427859/

    虎屋文庫の書籍『ようかん』発行 | 菓子資料室 虎屋文庫 | 株式会社 虎屋
    https://www.toraya-group.co.jp/toraya/bunko/activity/media19-10-01/

    虎屋文庫 『ようかん』 | 新潮社
    https://www.shinchosha.co.jp/book/352951/

  • 「虎屋」による、ようかんのすべてと奥深さがわかる本。
    【見る】I ようかんて素敵だ!  II 菓子見本帳
       III ようかんギャラリー  IV 武井武雄の世界
        V 全国のようかん    VI ようかんを楽しむ
       VII 虎屋のようかん
    【読む】第1章 ようかん全史  第2章 ようかん好きは語る
        第3章 原材料について 第4章 虎屋のようかんの歴史
        第5章 全国のようかん
    ようかんQ&A、全国のおいしいようかん、ようかん年表。
    出典と主要参考文献有り。
    ようかんに関するあらゆること。
    中国から到来した羊肉の汁物は、姿かたちを変え、菓子に変貌。
    江戸時代には、蒸し、水、練り等、様々なようかんが現れる。
    そんな歴史と、四季折々の風情、様々な種類、日本各地の味、
    虎屋中心とはいえ材料から製法、甘味の科学まで、
    練ようかんのようにきめ細かく煉られた詳細な内容になっています。
    韓国やタイ、スペインのようかんみたいな菓子の記述もあります。
    全国のようかんはイベントの「羊羹コレクション」に出品された
    ようかんが中心。これが多種多様で、旅行したら探してみたい。
    そして、【見る】のカラー画像の美しさ、著名文筆者たちが語る
    ようかんの魅力も楽しめました。

  • そもそもようかんとは羊肉の汁物だったということは知っていたが、現代の煉羊羹に至るまでの変遷を詳しくは知らなかった。
    いろいろな書物にどう記載されているか、名称だけのこともあるが、簡単に説明書きが添えられている場合もあり、時代によってどんな形態だったのか想像がかきたてられる。
    これはようかんの成り立ちの研究書と言ってもよいと思う。
    改めて虎屋さんのようかんが食べたくなった。

  • お菓子好きには大変面白い本だった。ようかんの歴史、とらやの歴史、ようかんの素材などなど。

    まず基本的な和菓子の歴史。
    飛鳥~平安時代、遣唐使らによって中国から唐菓子がもたらされた。多くは米や麦の粉の生地をさまざまな形にして油で揚げたもので(←そういえば大河『光る君へ』でも出てきた!)、現在も神社や寺院の供物として作られている(←そうなんだ!)。

    2番目は、鎌倉~室町時代にかけて禅僧がもたらした点心。朝夕の食事の間に摂る軽食のことで、饅頭やようかんの原形が含まれていた。ようかんはここで歴史に登場する。
    3番目が、ポルトガル・スペインとの交流を通じて室町時代末期~江戸時代初期に入ってきた南蛮菓子で、カステラ、金平糖、有平糖、ボーロなどがある。
    これら3つの影響を受け「鎖国」下の江戸時代、四季の風物をうつした美しい上菓子(上生菓子)、桜餅、金つば、大福などが生まれた。

    もうこれだけでも面白い!!のだけど、肝心のようかんについては…
    そのルーツは中国にあり、羹(「あつもの」「こう」)とは汁物のことなので、「羊の羹」、羊の肉の入った汁物。この料理を鎌倉~室町時代に中国に留学した禅僧が点心(食間に摂る軽食)のひとつとして日本に伝えた。禅僧は肉食を禁じられていたので、小豆や小麦粉、砂糖を使った蒸し物で、見立て料理を作った。こうして今の蒸しようかんに近いものができ、後に寒天を使って煉り上げる煉り羊羹が考案され主流になった。
    「菓子としてのようかんの実体を迫った結果、『蒸ようかん3種、寒天の水ようかん、煉りようかん』という5種類に進化し、そのすべてが現在につながっていると考えたのである。これにより、菓子史上、画期的な発明とされてきた煉りようかんが突然生まれたのではなく、水ようかんの考案を経て誕生し、広まっていった経緯がだんだんと見えてきた。和菓子の中でもようかんの歴史は起伏に富んでおり、それを調べていくのは、おいしいものを求めてやまない日本人の探究心や好奇心を身近に感じることでもある」(p36)

    p37には「ようかんの進化」という表がある。
    1300~1400年ごろ 羊の汁物もどき
    1500年代半ば~後半 蒸しようかん 形を作るタイプ → 生菓子の「こなし」
    1500年代末か 蒸しようかん 蒸すだけタイプ → 蒸しようかん
    1700年代半ば 寒天の水ようかん → 水ようかん
    1700年代後半 煉りようかん → 煉りようかん ※現在では、ようかんといえばこれ。

    しっかし、虎屋の四季のようかんの美しいことといったら!
    パリで販売された変わり種なども美しくて楽しい。

    虎屋の歴史の古さにも驚いた。井原西鶴の『諸艶大鑑』に「虎屋のやうかん」と書かれているとか!
    室町時代後期に京都で創業し、明治時代に東京に進出とのこと。

    江戸時代以来、商品カタログのように使われていた「菓子見本帳」にはようかんの意匠も多い。
    武井武雄の『日本郷土菓子図譜』もこの本で知った。

    あと文学者によるようかんについての記述が紹介されていて、谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』だけは知っていたけど(読んだとき感激して、以来ようかんといえばこのくだりを思い出すくらい好き)、その他は知らず。
    夏目漱石の『草枕』が「ようかん文学」の白眉だと書かれていてびっくり!『草枕』読み直してみようかな。

  • 写真がすてきやった!!これからようかんを食べるのが楽しみになる本。

  • <閲覧スタッフより>

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    所在記号:588.36||ヨウ
    資料番号:10251259
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  • 虎屋の歴史だけでなく、ようかんそのものの歴史を古文書から研究しており、現在の煉り羊羹主流の流れに至った500年の経過がわかりますよ。面白かった。

  • ともかくすごい。虎屋でないと書けない話ばかり。羊羹5段進化説とか。月の満ち欠けの羊羹は一度自分で切ってみたい。作れないよねえ。これ。

  • ★おすすめコメント★
    ようかんは、実は思っている以上に奥が深いんです。種類はあずき色1色ではなく、桜色や青色などさまざま。本書はそんなようかんの種類や歴史、豆知識や文学とのつながりなど、多岐にわたった1冊。ぜひ ようかんの世界に浸ってみてください。
    武蔵野大学図書館OPACへ⇒ https://opac.musashino-u.ac.jp/detail?bbid=1000167524

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