ねじまき鳥クロニクル 第2部 予言する鳥編

著者 :
  • 新潮社
3.73
  • (140)
  • (185)
  • (237)
  • (22)
  • (6)
本棚登録 : 1760
感想 : 77
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534044

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 主人公にふりかかる様々な出来事を巡り、たどり着いたのは不思議な井戸の底。
    そこで「僕」が見出したものは、ねじまき鳥の正体とは。
    難解な不思議な世界「ねじまき鳥クロニクル」第二部!

    ↓利用状況はこちらから↓
    https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/NP09409401

  • 再読。8年振りくらい。

  • 2巻途中で、私自身は作品に対する熱が少し冷めた感はあるものの、読ませてくれました。止められない感じでしたね。3巻想像もつかない。とにかく暴力描写が凄い・・・あらゆる暴力の。

  • 3部作のうちの第2部。
    第2部で、様々なものを失っていきます。
    妻のクミコの失踪をはじめ、周りとの世界から隔絶されていきます。
    しかし、主人公は気づきます。
    「少なくとも僕には待つべきものがあり、探し求めるべきものがある。」主人公はじっと耳をすます。なぜなら、「良いニュースは小さな声で語られる。」のだから・・・

    加納クレタの自身で語る再生の物語も興味深いですが、今までの村上作品では、「失って、悲しい→終わり」といった話が、今回は終わりません。

    失ったものをどう取り戻していくのか、周りの世界とどうかかわっていくのか、僕は自らの意志を持って進みだそうとします。

    河合隼雄さんとの対談で強調される「デタッチメントからコミットメント」という言葉のとおり、物語の中で様々なものと積極的にかかわりを持とうという、作者の思いが伝わります。

    また、硬直化した現実には暴力という、論理を超えた方法が必要であるというちょっと危険な思想もテーマの中に盛り込まれ、僕は2つの両極端なテーマの中で揺れ動きます。

    次はいよいよ最終章へと読み進んでいきます。

  • 「起承転結」

    で表すならば、
    〈第1部〉は起と承。

    〈第1部〉では色々な人が
    次々と現れて、何故だか
    それぞれの不可解な人生に
    ついてえんえんと語る。

    そして、
    主人公がひたすら耳を傾ける。
    というのがひとつの主な流れで、
    それはまるで短編集を
    読んでいるような感覚でした。

    それともうひとつ、
    1部のレビューで書き忘れてたので
    こっちで書きますけど、トニー滝谷の
    家も近所だとは驚きでした。笑

    以前読んだ時はまだトニー滝谷という
    短編の存在を知らなかったもので。

    そういった点でも読み返すと新しい
    喜びがあっていいですね。


    そして〈第2部〉は承と転。

    とことん落ちる所まで
    落ちて、そこから少しずつ
    今までの自分の在り方を振り返り、
    これからを新しく見つめ少しずつ
    立ち直っていく。というのが
    ひとつの流れ。


    特にぼくは井戸におりるシーンが
    好きで、何度読んでも深い落ち着きが
    あってどこか惹かれるところが
    あるから不思議です。


    〈第1部〉が短編集のような風貌だった
    のに対して、〈第2部〉では一つの
    物語として流れが成熟していく
    印象を強くうけました。


    そして最後のプールのシーンが
    最も美しく、力強く感動的で
    今までの停滞していたものを
    吹き飛ばす風のように気持ち良く
    〈第2部〉を締めくくっています。

    この次へ繋げる締めくくりが
    実に見事なのです。

    そして物語はいよいよ最終楽章へと
    進んでいきます。


    読むのにかかった時間:3時間

    こんな方にオススメ:モヤモヤの中にいる方

    *これから「1Q84」を読もうとしている方は、
    先にこちらを読んでおくと通常より
    大さじ1杯分くらい楽しめることでしょう(*´∀`*)ノ

  • さあ、もう一息です。

  • 1に引き続き一気に読んだ。
    引き込まれる。

  • 2008/3/16、 2012/1/16

  • 第一章では中途半端だった感じが、この章では一気に形を成して本の中へ引きずり込まれる感じ。

  • 高校時代、この2巻の最後あたりから訳わからんとキレてしまった。

    改めて読むと…

    確かに相変わらずよく分からないんだけど、「面白い!」と思った。

    世界の表と裏のような話が頻繁に出てくる。それはカフカにつながる部分もあると思うんだけど、この話の方がジワジワ書かれているイメージ。

    2巻では主人公がその世界の表・裏的なことに気づき始めて終わる。

    1巻はパズルのピースに過ぎなかったのだと僕は気づく。

    3巻は主人公が旅に出るのかな、「世界を巡る旅」みたいな。

    この話を面白く読めるようになるなんて、やれやれ僕も大人になったようだ。

全77件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

村上春樹の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×