ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1519
レビュー : 68
  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534044

感想・レビュー・書評

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  •  作者のまだ初期の頃に書かれた作品だから、「海辺のカフカ」や「1Q84」につながる手の内を見せていて、春樹作品はこの本から読み始めれば良かったと思う。
     肉体をかりそめの殻として、名前そのものにさしたる意味を与えていなかったり、闇というのが複雑な問題を含んでいる事など、次への作品へと引き継がれている。
     僕がどの世界のネジを巻くのか?妻のクミコは同じ世界に戻れるのか? まだまだ先が楽しみ。



    だから春樹小説がぐっと面白くなった。
     

  • 村上さんの長編というと、たいがい奥さんに逃げられる話ですが。

    今回も逃げられています。
    自分よりずっと若い女の子も、コンパス役で出てくる。

    でも、この物語では第二部に入って、流れが変わってきます。
    逃げられっぱなしではないらしい!

    第三部ではどうなるんだろう?

  • 『人生というものは、その渦中にある人々が考えられているよりはずっと限定されたものなのです。人生という行為の中に光が射し込んでくるのは、限られたほんの短い期間のことなのです。あるいはそれは十数秒のことかもしれません。それが過ぎ去ってしまえば、そしてもしそこに示された掲示を摑み取ることに失敗してしまったなら、そこには二度目の機会というものは存在しないのです。そして人はその後の人生を救いのない深い孤独と悔悟の世界になって、人はもう何ものをも待ち受けることはできません。彼が手にしているものは、あるべきであったものの儚い残骸に過ぎないのです。』

    この文章に心打たれました。
    寂しいけれど、どうしようもないこともあります。
    過ぎ去ってしまったチャンスはもう取り戻せないのです。

  • 理不尽さや、性、暴力に井戸の底に張り付くほど転落させられた男の、これは恢復譚なのだろうとテーマがぼんやり見えてきた。主人公のあまりにも属性や性格のとらえどころがないことに一巻目までは戸惑っていたが、性や暴力のダメージの強さを際立たせるために、このスカスカの人物設定にせざるを得なかったように思う。何か所も回りくどく、同じような思考や幻想妄想明晰夢が頻出するため読みづらいところを含めて楽しい。さて、どうにでも持っていけるお膳立ては整っての最終巻へ!

  • 2巻メモ。
    妻の失踪。加納クレタ、気になってるのか?
    綿谷ノボル、やっぱりこんな奴。
    井戸の底。
    妻クミコとの出会い。水族館のクラゲ。妊娠、堕胎。
    帰還。妻の手紙。隣に寝ていた加納クレタの話。クレタ島。
    叔父の言葉。若い男。間宮中尉への手紙と返信。
    宮脇さんの家の解体。笠原メイ。
    プールの中で。

    話の展開が凄くてどんどん読み進めた。あと1冊で解決するのか。

  • おもしろいじゃないか!ちょ〜おもしろいじゃんよ〜!
    万華鏡を覗く様に、変化していく世界に目が離せなくなる。
    私は村上春樹を『ノルウェーの森』で嫌いになり、『海辺のカフカ』で大好きになり、『ねじまき鳥クロニクル』で夢中になっている。
    好き嫌いの激しい私をとりこにするなんて。
    あっぱれ!

  • 読み易くて、気分転換に最適。

  • 再読。

    「・・・僕はつまらない人間かもしれないが、少なくともサンドバッグじゃない。生きた人間です。叩かれれば叩きかえします。そのことはちゃんと覚えておいたほうがいいですよ」p.58

    愛、性欲、そして暴力の物語。

    "1Q84"と本書の大きな違いは、
    (1)構造のわかりやすさ
    (2)狂気と激情の有無
    これら2点に尽きる。

  • 2008/3/16、 2012/1/16

  • 第一章では中途半端だった感じが、この章では一気に形を成して本の中へ引きずり込まれる感じ。

著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

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