神の子どもたちはみな踊る

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1479
レビュー : 163
  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534112

感想・レビュー・書評

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  • 蜂蜜パイがいちばんすきです。
    地震とそれぞれの短編。

  • 村上春樹の作品で一番好きみたいです。
    いつも何かを考えさせられるから好きなんですが、なんか今回は。いや今回も考えさせられましたがね。なんか晴れやかな、いつもと違う感じがしました。
    これはいい!!

  •  

  • 村上春樹と出会うまでに自分は随分と道草を食っていたように思う。そもそも流行りのものに飛びつきたくないという天邪鬼である。それは昨日今日始まったことではないし、ただ単に狭量なだけとも言えるけれど、ノルウェイの森が巷間話題になっていた頃既に自分の活字人生は、小説をほとんど読まない、技術書の時代に入っていたことも一因である。しかし今こうしてこの歳になって初めて読む村上春樹は決して遅すぎたという感がない。むしろ極めて適時だとすら思える。「意味」を求めつづけていた頃の(その形容は決して完全な過去形になってしまったわけではないけれど)性急な自分に、今、村上春樹を読んで味わえている「何か」を感じられただろうか。その疑問に対する答えが否定的であることは、余りにも確信可能である。

    求める、という言葉で、「意味はどこかにきちんと存在していて、ちゃんとした手順を踏めば目の前に現れてくるものだ」という認識のもとに取る行動を、ここでは指しているつもりなのだが、そこには、意味という存在を何か命名し得るものへ還元することのような心持も含んでいる。つまり、本を読めば文字があり、文字を辿れば論理が立ち上がり、論理の結果ないしその過程全般が「意味」ということなのだ、という認識だ。若い時、その明快な過程に投影し得ないものは理解の対象外であり、無意味であると思ってきた。

    もちろん意味は決して、記号と実体という直線的な二項間の関係の中に存在するものではない、と今は気づいている。解るということは、不意に何かの投影された像が、記号と実体の間に飛び込んでくる、ということである。それを文脈のなせる業といってしまえば言い得るのかも知れないが(そして「神の子どもたちはみな踊る」において阪神淡路地震がその文脈なのかも知れないが)、意味なんてものは頭が理解するより先に身体の中に入り込んでしまうものじゃないかと思うようになった今では、そんな還元的な言葉の外にあるものが(そしてそんな判り易すぎる隠喩じゃないものが)意味であって、若い頃の自分が無意味と投げ捨てていたものを丁寧に手にとってみようとする行為が、行為そのものが意味を成り立たせているんだろうと思うのである。還元することはどこまでも平たいけれど、行為は立体的な次元を付与する。

    そんな頭の隅の思いをちらちらと振り返りながら村上春樹の短篇を読んでいると、この中途で投げ出されたような文章たちの結末が、実にきちんと意味を持っていることに気づくのだ。それは単に文章を読むということを越えて、何か描かれている行為を追従するような心の動きによって初めて立ち上がる「意味」で、ひょっとするとそれがどういうことだか言葉には還元し得ないようなものなのかも知れないと思う。それは決して常に同じ答えに辿り着くような過程ではなくて、もっと開かれた何かを志向している文章だ。翻訳された文章のようであると評されることもある村上春樹の言葉遣いは、その記号に染み付いた「意味」様のものから自由になるために必要なことなんだろう。少なくとも自分にとってはそう作用する。

    と同時に、何故自分が柴崎友香やレイモンド・カーヴァーを気に入っているのか、その理由も教えてくれる、そんな村上春樹読みなのだった。

  • 神が人を試せるのなら、どうして人が神を試しては行けないのだろう?

  • 村上さんらしく、難解なストーリーと読みやすい文章。

    内容は「阪神大震災に影響された人たちの物語」のオムニバス形式

    おススメは表題の「神の子どもたちはみな踊る」と「かえる君東京を救う」

    特に後者に登場する人物「かえる君」の台詞回しがどれもまっすぐでカッコよく、心に響く。

    村上春樹って読んでみたいけど・・・って人には十分おススメできる。

  • 2004年4月4日読了。
    初村上春樹作品。
    意外と嫌いじゃなかった…!!というのが驚き。
    でも地元の図書館にはあんまり置いてないんだよなー。

  • ○2008/05/02 
    記念すべきカウント100は村上さんでした。
    嫌いじゃないんだけど読んでる最中から、なんか、違うなぁ、とずっと思っていた。
    連作短編だと言うんで各話すこしずつ繋がってたりするのかな、とか思ってたけど、題材が共通してる、というわけか。
    一番気に入ったのが、タイランド。たぶん加納さんの沙羅は和子の…の天使の都、だと思うんだけど、なんだか読んでるとそれが浮かんできた。シチュエーションが似てただけなのかもしれないけど、ただ心を癒して帰っていくだけではないところ、とかかな。
    わたしの好きなはずの文章の持つ雰囲気がしみこんでこなくて、素直に入り込めなかった。

  • 2008.4.24 了/純文学って感じがしました.

  • これはヤバイ。かなりイイ。図書館で借りたけど、手もとに置いて何度も何度も何度も読み返したい。

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月7日発売の『文学界』で短編小説を2作掲載。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月末に刊行予定。

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