海辺のカフカ〈上〉

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534136

作品紹介・あらすじ

15歳になった僕は二度と戻らない旅に出た。彼は長身で、寡黙だった。金属を混ぜ込んだような強い筋肉を持ち、世界でいちばんタフな15歳の少年になりたいと思っていた。東京都中野区にもしある日、空から突然2000匹の生きた魚が路上に落ちてきたら、人々は驚かないわけにはいかないだろう。多くのネコたちは名前を持たない。多くのネコたちは言葉をもたない。しかしそこには言葉を持たず、名前を持たない悪夢がある。

感想・レビュー・書評

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  • 騎士団長殺しの一部、二部に続き三冊目の村上春樹です。すごく面白いです。読むと他のお話を読んでいるときとは少し違うような独特な世界観です。好きな人は好きだと思います。下巻に詳しい感想を載せようと思います。

  • 独特の雰囲気と世界観はやはり村上春樹という感じでした。
    でてくる音楽家の知識とレコードへのこだわりは、歴代シリーズを通して変わってないなぁと実感。

    ナカタさんと猫との会話はほっこりしました。
    そのギャップもあってか、ジョニー・ウォーカーの殺戮シーンは残虐極まりなくて読むのが辛かったです。

  • 村上作品は10年以上読んでいませんでした。
    読もうかな?でも難しいし面倒だな。
    と、なんとなく遠ざかっていましたが、この本、読み始めたら、面白い!
    二つの場面が交互に進められていく。
    そしてやはり、文章が美しい。
    すぐに下巻へ。

  • 2002年10月5日 4刷 再読

  • 好き嫌いがはっきりしていて且つ難解と言われているのでずっと読まずにいた村上春樹作品。やっと読んだけどなんと面白いじゃないか!今まで読まずにいて随分損した気分。やはりワールドワイドに評価されるだけの作家だと認識しました。

  • あるカフェにこの本が置いてあって、これを読み進めるためにカフェに通うようになった。しばらくストーリーのどことどこが繋がるのか分からなかった。最後の100ページほどでガツン、ガツンと数回の衝撃波を突如くらわされたかのような展開に瞳孔が開いた。この展開の先に、どんな話が待ってるのか。間髪を入れずに下巻を読もうと思った。

  • 結構好きだった。
    田村カフカとナカタさん、この二人にどういう繋がりがあるのかめちゃくちゃ気になる

  • 15歳の誕生日に少年は中野区野方の家を出ていく。彼は夜行バスで出会った女性によくしてもらい、彼女は自分の姉ではないかと考える。また彼は高松市の甲村記念図書館の館長にもただならぬ想いを抱き、彼女は自分の母ではないかと仮定する。

    猫と会話できるナカタさんは字が読めない。彼はジョニー・ウォーカーと名乗る猫殺しを殺し、何かに導かれるように西へと向かう(猫殺しの男は15歳の少年の父親だった)。親切な人たちの好意によって、一円も使わずに彼は西へと向かう。

    二人は自分で決めているようで、既に起こると誰かに前もって決められていたことをそのままなぞっているだけなのかもしれない。いわば宿命。

    少年と老人の接点もわからないまま、下巻へと続く。

    ---------------------------------------

    13年ぶりくらいに読んだ。話の内容もわりと覚えていて、以前どこで読んだのかも思い出すことができた。当時はよく電車のなかで本を読んだ。
    田村カフカくんのようにパリッとしたラルフローレンのポロシャツではなく、古着のラルフローレンを好んで来ていた頃だ。

    田村カフカくんも、ナカタさんもずいぶん都合よく前へと進んでいけるなあ、と当時感じた事も覚えている。
    しかし今回は、誰かにすべてを決められていて、自分はそれをなぞっているだけのような、全部を誰かに見られているような感覚に共感した。もしかしたら現在の自分が疲れているだけなのかもしれないけど、こういう感覚ってあるよな、と何度も思った。

    13年くらい前も、今回も同じように思ったことは、「田村カフカ」って偽名は「江戸川コナン」と似ているな、ということ。

  • 2回目もしくは3回目

  • “海辺のカフカ”を舞台で見ることにし、その前に読み直してみようと十数年ぶりに手に取りました。読み進むうちに思い出す部分もあれば、全く新鮮な感じで読む部分もあり、さらには、最近読んだ“騎士団長殺し”のシーンを彷彿とさせる部分もあり、初回とはまた違う感じであっという間に読了。

  • 下巻でまとめて書きます。

  • たぶん10何年ぶりに読んだ。覚えているところも、そうでないところもあるが、村上春樹らしい話だな、と思いながら読み終わった。

  • かつて文庫を読み今回ハードカバーを再読する。
    改めて村上春樹の物語の展開の巧みさを感ずる。父の呪縛から逃れ、四国に渡ったカフカ少年ともう一人の主人公ナカタ老人、二人の物語はパラレルに進む。今後二人の交点はどこに…?下巻の展開が愉しみだ。
    再読して感じたことは、本作品は文章に正統な純文学の香りがあると同時に作中人物が個性的で実に魅力的ということだ。今後の展開が如何にと思わせる推理小説の要素も持っている。やはり、村上作品の中で最も好きな作品だ。


  • 大きく分けて2人の物語りが章ごとに交互に語られる。
    ・生きていける必要最低限の持ち物で、もう2度と戻れない旅に出たタフな15歳の少年。

    ・猫と話が出来て、殺人を犯し、空からイワシやアジが降ることを的中させたナカタさん。

    常識を取っ払った読書でしか味わえないカオス感。
    何が現実なのか最早、夢なのかさえ分からない。

    先の展開が全く読めないからずっとワクワクしている。
    すべての物語が重なるところはどこになるのだろう。
    下巻も楽しみ。

  • 村上春樹の著書は、「ねじまき鳥クロニカル」を読み始めて挫折した経験があるけど、海外でもものすごい人気だと知り、「カフカ」にチャレンジしてみた。

    魔術的リアリズムって苦手なんだけど、上巻を読み終えた現段階では、面白いし、話に興味をそそられる。それぞれのキャラクターも、一癖ふた癖あって、味がある。

    それぞれの道がどう絡み合い、繋がっていくのか、下巻が楽しみ。

    でも、やっぱり魔術的リアリズムは苦手だなぁ…(^^;

  • 再読。

  • 蜷川幸雄の舞台を見に行くために再読。
    ありとあらゆるものの境界線が入り混じって混線する話。

  • 感想は下巻に記載。

  •  時間と空間が、あちこちに行き来する、不思議な展開です。これがどう繋がっていくのかなと思いながら読み進めました。そうしたら、上巻の最後でそれらが繋がり始めました。そして、さらに難解な話になりました。

  • 怖いシーンがあってビックリした
    けど続きが気になる。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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