世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

著者 :
  • 新潮社
4.07
  • (338)
  • (145)
  • (244)
  • (16)
  • (3)
本棚登録 : 1657
レビュー : 248
  • Amazon.co.jp ・本 (618ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534174

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 2回目
    良かったです。
    初回は自分にかなりの抵抗があり
    入り込むまで時間がかかった。
    今度はすんなり「あーこういう世界観なんだよなぁ」と素直に受け入れて始めたので楽しめた。
    もう一度時間を置いて読み直したいなぁ

  • 読み始めてすぐに感じた印象は「安部公房」版「灰羽連盟」。でも、正しくは灰羽連盟が「安倍吉俊」版「世界の終り」。ついでに言えば麻枝准も影響を受けたと言っているのでAngel Beatsが「麻枝准」版「世界の終り」らしい。好きな物の源流を突き止めたら思ってた以上の大物だった。

    村上春樹の本は短編も含めて3冊目。今までは感じなかったけど、この本からは安部公房の香りを随所から感じた。主人公の理屈っぽい思考・意識、登場人物の醸す不思議な存在感、そして不条理な世界と理系的ストーリー展開。自分が高校時代から惚れ込んだ安倍文学の世界そのものだった。加えて村上春樹特有の音楽のエッセンス。カンガルー・ノート以来、読書の習慣をなくした自分が再び読書を再開し、この本に巡り会えたのは本当に幸福だと思う。

  • 大いなる秘密を、その秘密の事情に最も詳しい人から聞くという目的のためだけに、主人公は地下の超危険な地帯を命懸けで旅をしてきたにも関わらず、共に旅をしてきたパートナーは最初からその秘密を熟知していて、「言っても信用されないと思った」という高度に文学的な理由のためにずっと黙っていた、この点については、この際何も言うまい。何せこの小説、めっちゃおかしい(funny)。一応コメディーを意図して書かれたものではなく、人間の深層心理をテーマにした至極真面目な小説である。しかし笑える。
    もう都市伝説化していることだけど、村上春樹の伝家の宝刀「やれやれ」が火を噴く。20回は出てくるんじゃないだろうか?こんだけやれやれされると、シリアスな場面でも笑えてくる。
    また、主人公がとにかくおちんちんdrivenなのも最高に笑える。女を見るとまずセックスについて考える。ペニスについて想いを馳せる。登場する女の子は全員主人公と寝たがる。漫才である。
    極め付けは、「僕のペニスが勃起しているのが感じられた。やれやれ、と僕は思った。」何と勃起からのやれやれ。「勃起やれやれ」型と呼ぶと便利ですので皆さんどうぞお使いくださいね。
    登場人物のセリフがめちゃくちゃ不自然で、それもまた笑いを誘う。書き言葉に無理やり話し言葉の文末をつけているみたいなのだ。例えば、「メロスは激怒したの。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意したのよ。」とか、「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意したの。」とかやってみると、すごい村上春樹風になる。
    内容はさておき、ネタ性に富んだ小説でした。

  • 村上春樹で一冊だけ選べって言われたらこれかな。お得意のパラレルワールドが全開だもの。これも映画化してほしいよなあ。

  • 初・村上春樹。洗練された言葉、泥臭く骨太な文体と、作者に対して持っていたイメージを一変させる力があり、打ちのめされました。2つのストーリーがじょじょに重なってゆくのも感動的。「世界の終り」をどう捕えるのか、読者に問いかけていて、きっと読むたびに答えは違うのだろうと思います。きっと若い読者は計算士の生き方に憧れそうですが、自分としては、「世界の終り」に留まる方を選びそうです。しかしボブ・ディランのしわがれた声が耳から離れませんね。

  • 村上春樹の最高傑作だと思うけど、個人的にはもっとバランスが悪いほうが楽しめる。1Q84の3巻みたいな蛇足感が欲しい。そしてそれを批判して楽しみたい。

  • 村上春樹氏は日本の小説家であり、世界各国で彼の書籍が読まれています。近年では、ノーベル文学賞を受賞されるか否かの話題が頻繁に取り沙汰されますが、いまだ受賞には至っていません。今後、受賞されることになるかもしれませんので、そうなる前に村上作品に触れておくことをお勧めします。今回は推薦図書ということで、いくつかの村上作品の中から「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」を推薦いたします。個人的にこの物語を非常に好んでいて、読むと幻想的空間に存在している感覚になります。この作品中には、「世界の終り」と「ハードボイルド・ワンダーランド」と称されるパラレルな世界が存在しており、・・・な作品です。一度、読まれてはいかがでしょうか。
    (北九大 環境システム S.M.さん)

  • 角獣が生きる壁に囲まれた街にはがされ入り込んだ僕が町の謎に迫る物語「世界の終わり」と計算士という仕事で働く私が老博士より暗号化の中でも最高級のシャフリングを使う依頼を受け、事件の渦中へと入り込んでいく物語「ハードボイルド・ワンダーランド」。2つの物語が同時進行していく1冊となっています。

  • これ、村上春樹で好きなタイプ。
    中2病で最高です。不思議な冒険したい。

  • 面白かった

全248件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。2019年8月7日発売の『文学界』でロングインタビュー「暗闇の中のランタンのように」掲載。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月末に刊行予定。

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランドのその他の作品

村上春樹の作品

ツイートする