1Q84 BOOK 1

  • 新潮社
3.79
  • (2018)
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本棚登録 : 26942
感想 : 2357
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  • Amazon.co.jp ・本 (554ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534228

作品紹介・あらすじ

「こうであったかもしれない」過去が、その暗い鏡に浮かび上がらせるのは、「そうではなかったかもしれない」現在の姿だ。書き下ろし長編小説。

感想・レビュー・書評

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  • 村上春樹さんの長編小説。この物語は三つに分かれている。物語としてはとても面白く、どんな結末になるのかワクワクした。不思議で謎すぎるところや現実離れしたところが結構あるが、私はそれが心地いいと思う。

    500ページ以上あるこの本。ゴールデンウィークにすることが無かったので思い切って読んでみた。はじめはこの本の不思議な世界観に馴染めなかった。難解な言葉が多く、話が難しく、読むのに苦労した。だが、いつのまにか止まらなくなっていた。物語は同時進行で頭を使う必要があるがそれが面白い。

    自然と次の巻で大きく進みそうな気がして、必ず次の巻を読みたくなる。物語の想像力や表現力、次の巻が必ず読みたいと感じることから村上さんのすごさが分かる。不思議な雰囲気で難しい物語だが、とても物語に引き込まれる本。

    • しずくさん
      私も馴染めずにそのままになっていますが、HARUTOさんのレビューを読んで、背中を押されました。機会が廻ってきたら再チャレンジしてみようかな...
      私も馴染めずにそのままになっていますが、HARUTOさんのレビューを読んで、背中を押されました。機会が廻ってきたら再チャレンジしてみようかな。
      2021/05/08
    • HARUTOさん
      ありがとうございます。馴染みにくい本で、ボリュームもありますが、しばらくするといつの間にか違和感がなくなりました。
      2つの話が同時進行で全貌...
      ありがとうございます。馴染みにくい本で、ボリュームもありますが、しばらくするといつの間にか違和感がなくなりました。
      2つの話が同時進行で全貌が分からないまま進んでいきますが、どちらとも興味深い話です。
      どこで二つの話が交わるのか全然、想像がつかないですが。
      再読してみても新鮮に感じられると思います。
      2021/05/08
  • 青豆と天吾の物語が交互に進んでいく。
    村上氏らしく性の話題豊富。
    ふかえりの記憶を探る。
    不思議なのに現実味のある独特な世界観は
    好き嫌い分かれると思いますが、面白い。

  • 自宅待機期間に再読。

    孤独な10歳の少年と少女が、20年後に再会する物語。

    記憶していた以上にロマンチックだった。
    でも恋愛小説という枠には収まらない。

    天吾くんと青豆さんの世界が、少しずつ近づいて重なっていくのが、ほんとうにおもしろかった。

    村上春樹さんの世界の捉え方が好き。
    BOOK2からの引用だけど、p.244-245

    「この世には絶対的な善もなければ、絶対的な悪もない」と男は言った。「善悪とは静止し固定されたものではなく、常に場所や立場を入れ替え続けるものだ。ひとつの善は次の瞬間には悪に転換するかもしれない。逆もある。ドストエフスキーが『カラマーゾフの兄弟』の中で描いたのもそのような世界の有様だ。重要なのは、動き回る善と悪とのバランスを維持しておくことだ。どちらかに傾き過ぎると、現実のモラルを維持することがむずかしくなる。そう、均衡そのものが善なのだ。(後略)」

    というリーダーの言葉。
    悪だと思っていたリーダーが真理を語るという皮肉。

    それから、ふかえりの巫女的な美少女感と、タマルのプロフェッショナルな仕事ぶりに惚れ惚れ。

    1Q84年だろうが、猫の町だろうが、もしくはコロナ禍の2020年だろうが、その世界のルールを私たちは手探りでつかんで注意深く生きていかなければならないんだなと考えたりした。

  • 伏線が散りばめまくられている、そんなBOOK1!(笑)氏の作品にしては?、スタートダッシュは良く、スムーズに読めたかも。続きが楽しみ!

  • 発売当初、流行りに乗って買ったはいいけど、すぐに挫折して積んでました。最近になって、もう1度読もうかという気になって手に取ったら、まさかの一気読み。タイミングってあるんだなぁ…。青豆と天吾。時折出てくる2人を繋ぐキーワード。この先どのように絡んでくるのか…、色々想像するのが楽しいです。謎だらけで、とにかく続きが気になります。

  • 学生のとき、先輩が読んでいた村上春樹さん。女性の個性を魅力的に表現する技法?いつも憧れます。初めて読んだ村上さん作品「ドライブ・マイ・カー」、とても面白かったです。話がそれました、、、「1Q84」は私にとっては知りたくない世界観を知らされた衝撃。もしかしたら町田そのこさんや凪良ゆうさんも読んだのかな?読んだよね?と現代文学(育児放棄と貧困)の潮流をつくった作品だと思いました。
    夫のお母さんが、高校生の夫におすすめしたらしい。

  • めちゃくちゃ面白かった。
    この三ヶ月間、「村上春樹を読もう月間」として自分で掲げてきて、ノルウェイの森、海辺のカフカ、羊をめぐる冒険、ダンス・ダンス・ダンス、ねじまき鳥クロニクル、騎士団長殺し…と新旧の有名作を読んできた。
    その締めくくりとして、この1Q84シリーズを読み始めたけど、村上春樹がとうとう本気出してきた感じがしてすごくワクワクした。
    ドストエフスキーが書いたような総合小説を目指して彼はこの物語を書き出したらしいけど、まさに。

    相変わらず不思議な雰囲気は漂っているけど、海辺のカフカや初期三部作に比べれば、彼が伝えたいメッセージはかなり明確に示されている気がする。村上春樹の小説ってやっぱり「愛する人が死んだどうしようもない悲しみ」っていうところが大きくテーマに掲げられている気がしていて、それはそれで別に構わないんだけど、もう全ての小説で人が死にすぎていて、「わかったわかった!この人も死ぬのね!」って思ってちょっと辟易していた部分はあり…(そしてちゃんと死ぬ)
    でも1Q84は比較的その色は薄く、今まで全く切り込んでこなかった「宗教」に大きなテーマが置かれている。チェーホフの言葉じゃないけど、彼が物語の先々でどういうふうに問題を「提示」するのかすごく楽しみ。
    あ、後あゆみ死にそうだなーって感じがします。笑

  • 春樹ワールド ですね。タイトルだけは出版時から知っていて表紙デザインも頭に残っていたけどやっと読んだ。タイトルの意味合いや登場人物の構図が分かってきて、オウム真理教擬きやエホバの証人まで出てきた! 捩れた世界でこのあとの展開が気になる。さすがに一気に読了させられてしまった。折しも今年の芥川賞 直木賞が発表された日に読むとは 笑。因縁かしらね。

  • 二つの主人公の視点から同時並行で物語が進む形式。一方は殺し屋の女性と女性警察官のお話、もう一つは小説家と17歳の美少女のお話。二つの話が少しずつ交差していったところでBook1は終わり。続きがすぐに読みたくなる。

  • 長編小説は
    読み始める時緊張する
    途中で飽きちゃうかなとか
    内容が追えなくなったら
    どうしようかなとか

    とりあえず今はハマって
    時間あれば読んでる
    続きが早く読みたい(知りたい)

    ブックオフにて購入

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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