1Q84 BOOK 2

著者 :
  • 新潮社
3.79
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感想 : 1716
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  • Amazon.co.jp ・本 (501ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534235

感想・レビュー・書評

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  • 2016/12/11

  • ・「家族はいない」
    「もともといないのか、それともいるけどいないのか」
    「いるけどいない」

    ・「マダムのところで金魚を見ていて、私も急に金魚がほしくなったの。こういうのがうちにいるといいかもしれないって思った。小さくて無口で、要求も少なそうだし。それで明くる日に駅前のショップに買いに行ったんだけど、実際に水槽に入っている金魚を見ていたら、突然ほしくなくなった。そして売れ残っている貧相なゴムの木を買ったの。金魚のかわりに」

    ・「空白が生まれれば、何かがやってきて埋めなくてはならない。みんなそうしておるわけだから」
    「みんなそうしている?」
    「そのとおり」と父は断言した。
    「あなたはどんな空白を埋めているんですか?」

    ・「説明しなくてはそれがわからんというのは、つまりどれだけ説明してもわからんということだ」

    ・「アンゼンなところなんてない」

    ・「心から一歩も外に出ないものごとなんて、この世界には存在しない」

    ・彼女は大声で笑い出したくもあったし、同時に泣き出したくもあった。しかしそのどちらもできなかった。彼女はその中間に立ちすくんだまま、どちらにも重心を移せず、ただ言葉を失っていた」

  • 1巻に比べて、展開が速かったし、
    物語が大きく動いた感じ。
    読み易かった。
    3巻を、早く読みたい。o(^-^)o

    ・・・それにしても、
    青豆が、どうなっちゃったのか、
    メチャクチャ気になる。。。

  • “科学と詩は隣同士にあると湯川博士が言うのなら、純文学とSFも隣同士にあるのかもしれない。”
    これは去年の夏にスティーヴ・エリクソンの「Xのアーチ」を読んだときの私の感想。
    ちなみに湯川博士というのは湯川秀樹のことで、ガリレオのほうではありません。

    これは純文学なんだよね。
    SFですと言ってくれたら話は早いのに。

    で、「Xのアーチ」を読んだときに、こういう構造の小説は日本の純文学にはないね、なんて書いていましたが、すみません、村上春樹が書いていたんですね。
    そうか、だからノーベル賞候補なのか。

    という発見はさておき、やっぱり読んでいてむずむずする村上春樹。
    村上春樹の圧がすごい。

    清潔でタフでストイックな登場人物。
    サラダとサンドイッチかパスタが主な食事。
    間違っても豚汁とおにぎりなんて食べない。(と言い切れるほど読んでないけど)
    どの小説を読んでも(というほど読んでないけど)、おんなじような登場人物で、それはただの記号のよう。

    ティーンエイジャーも中年男も、同じようなものを食べ、同じ音楽を聴き、同じような話かたをする。
    だから、どの部分を切り取っても、そこにはムラカミ印が刻印されていて、ものすごく息苦しい。
    ああ、世界中のハルキストの皆さんごめんなさい。

    そして中盤にこれでもかと出てくる性描写も好きではない。
    情念も汗も感じさせない、乾いた性描写なんて読んでいてもそそられない。

    ただし、それ以外は面白いの。
    徐々に近づいてくる青豆と天吾。
    マザのいないドウタは一体どうなったのか。
    ふかえりは本当にマザなの?もしかしてドウタの方では?
    天吾の母の秘密。
    リトル・ピープルの正体と目的。

    ああ、村上春樹の文じゃなくて読みたい。
    村上春樹はエッセイだけでいいや。
    そんなことを思ってしまうくらい中盤を読み続けるのが辛かったのです。

  • 過去記録

  • 1Q84の世界は不合理で荒唐無稽な世界。常識的に考えれば考えるほど「何コレ意味ワカンナーイ!」と本ごと放り投げたくなる。

    でも村上春樹はあえてそういう世界を提示しているのかもしれない。

    最近は映画や音楽など表現全体が分かりやすすぎてつまらないものが多い。
    原作ありきの映画。「親にマジ感謝」なんて、今さら気付いたのかよとつっこんでやりたくなるような音楽。当たり前のように人が死んでいくお涙頂戴モノ。お粗末な映画。チープな人生賛美。

    そういった、明け透けなものほど受け入れられやすい世の中に警鐘を鳴らしているのかもしれない。

    1Q84の世界は不条理で受け入れがたい部分があるが、同時にそれが魅力的でもある。「分からない」ということの面白さに引き込まれた。

    mixiログ 2009/12/22

  • レビューは最後に。

  • やっと繋がり始めた。謎が多く残る中でどんどんと引き込まれていく。
    次の巻が楽しみ。

  • 感想はBOOK3で。

  • BOOK3に記載

  • 青豆と天呉はこのあとどうなるの…
    感想はBOOk3に。

  • BOOK1に引き続き、天吾と青豆の物語が交互に語られる。

    リトル・ピープルの脅威がじわじわと押し寄せてくる中、青豆は当初の目的を達成し、天吾は人との繋がりを絶たれながらも戦うことを決意する。

    BOOK1よりファンタジーの要素が強くなった。これまで、現実とは違うが「ありそうな事」が起こった世界が舞台だと感じた。しかし、どうもありえない事が起こった世界だったようだ。

  • ★評価は再読了後に。
    この長編は確かにストーリーはあるんだけれども、作家の意識の流れがそのまま書き記されたようなテイストを強く感じる(実際は推敲されていないことなどあり得ないのだけれども)。まるで幾つかちりばめられた(ように見える)格言めいた言葉を導くために、あるいはそこに至るまでの道程として物語が語られているよう。
    もう少し突っ込むとすると、それらの言葉は極めて印象的なんだけれども、ストーリー自体が平板とは言わないまでもあまり魅力的ではないようにも思える(少なくとも他の村上作品に比して)。
    まぁまだ終わってませんので、とにもかくにも次に進みましょう。

  • レビューは最終巻にて。

  • 青豆と天吾の話が別々に進行していくが、ある小説『空気さなぎ』がきっかけで、それぞれの物語が繋がっていくかのようだった。天吾とふかえりとの関わりが増え、青豆と警察官の女性との関係が見え、警察官が何物かに殺され、青豆がもがきながら、自分の見解を見出していたり、2人の話が前巻から、少しずつ繋がっていき、別々の世界の話であるが、共通するところも見えてきたり、物語の顛末はどうなるのか気になる所。『空気さなぎ』は2人にとってどのように映るのか、前巻から2人の距離は縮まりつつあるが、最終的に関係はどうなるのか気になる。

  • 3.5

  • BOOK 1に引き続き、不思議なお話だなあというのが第1の感想。

    そろそろ天吾くんと青豆ちゃんが再会するのかなあと思いきや…。

    空気さなぎって一体なんなんだろうか?

    1984だろうが1Q84だろうが自分は自分という天吾くんには共感した。
    わたしは、東京から田舎に引っ越してきたけど、ないものねだりしても仕方ないといつも思っているから。
    田舎には田舎なりの良さがあるし。

  • だんだん近づく2つの話。
    ファンタジー度合いも強くなってくるけど、ないわー感がないのはサスガ。
    話の終盤感が漂ってきてるんですけど…
    あと1冊あるけど?

  • 読んでしばらく経っても
    この本に対してどう感じたのか
    ちょっと自分自身、どう表現していいか
    わかんなかったけど…


    印象に残るコトバを想い直してみても
    ボクには、まったく同じコトバを
    リフレインできやしない。
    いつも村上氏のコトバは
    一見ふつうに聞こえるけど、
    コトバの羅列の仕方、コトバの選び方が
    すごく新鮮に感じて仕方がない。

    青豆も天吾もすごくチャーミング。
    ふたりにどっぷり肩入れしちゃう。
    どうか青豆さん…
    って想うし。
    どうか天吾も探し出して…
    って願うし。

    でも、なにか…
    Webで簡単に知っちゃったせいか
    物足りなさを感じてしまっている。
    アトヅケなのかもしれないけど
    今のままだと、
    きれいにまとめ過ぎなのかも、
    って。

    でもWebって自分の気持ちを
    いとも簡単に動かしちゃってるようで
    ちょっと怖い。

  • BOOK2メモ。

    青豆。
    柳屋敷。少女の失踪。仕事の依頼。拳銃を用意してもらい弾丸装填の練習をする。
    あゆみが殺害されたとの新聞記事。
    最後の仕事。
    さきがけのリーダー。リトル・ピープル。声を聴くもの。
    天吾とのつながり。そして1Q84年のこと。青豆だけが知っていること。
    パシヴァ=知覚するもの
    レシヴァ=受け入れるもの
    交わり、リトル・ピープルの代理人になる。ドウタ=影を捨てる。
    天吾と青豆の痛烈な力。
    「空気さなぎ」のこと。天吾とふかえりのこと。仕事の完了。高円寺のセーフハウス。あらゆる必要なものの中に本もある。
    「空気さなぎ」の内容。少女はリトル・ピープルと空気さなぎを作る。少女のドウタ、心の影。少女はマザになる。ドウタはパシヴァになり、知覚したことをレシヴァに伝える。ドウタが目覚めると月が二つになる。少女は逃げる。
    学校に行き男の子と仲良くなる。リトル・ピープルがもぎとっていく。少女には手が出せないがまわりにいる人間に害を及ぼす。誰かと仲良くなるのは相手に危険をもたらす。新しい空気さなぎを作る。通路の扉。
    これはファンタジーではなく現実。
    「すべてはこの物語から始まっているのだ。しかし私はいったいこの物語のどこにあてはまるのだろう?」
    天吾の中にいる。彼の文体。
    ゴムの木はどこにあるのだろう?
    金魚を飼うことはできなかった。
    あゆみは孤独だった。
    どうしてこんなにゴムの木のことが気になるのだろう。
    天吾だ。
    どうすればいいのだろう? 会えない。
    タクシーに乗ってあのときの状況を作るが入り口がない。

    天吾。
    ふかえりの失踪後、連絡。
    新日本学術芸術振興会・牛河と名乗る男。
    小学生の頃の青豆との関係。
    ふかえり失踪のまま、メディアの反応。
    ガールフレンドの夫からの電話。彼女、安田恭子。もう来ることは出来ない。
    牛河からの電話。
    父に会いに行く。本当の父ではないと確信。猫の町。牛河の話。母のこと。
    ふかえりが天吾の部屋に来る。地上最強の男女デュオ。
    小松からの謝礼。リトル・ピープルが騒いでいる。
    ふかえりと二人で眠る。目が覚めると体が動かない。
    教室の天吾と青豆。青豆が渡してくれたもの。青豆に会わなくては。
    小松に会って謝礼を返したいが、連絡がつかない。
    青豆を探す。ふかえりはこの近くにいると言う。教室でのことを思い出す。月。
    もうひとつは小振りな緑色。空気さなぎと同じ。
    「ほとんどの読者がこれまで目にしたことのないものごとを、小説の中に持ち込むときには、なるたけ細かい的確な描写が必要になる」
    引力が変化しているような感覚。母のことを忘れていた。
    おれはどうなっていくのだろう? 青豆はどこにいるのだろう?
    父が昏睡状態。猫の町に行く。父に自分のことを語る。空気さなぎ。青豆。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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