1Q84 BOOK 2

著者 :
  • 新潮社
3.78
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本棚登録 : 18597
レビュー : 1617
  • Amazon.co.jp ・本 (501ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534235

感想・レビュー・書評

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  • 1Q84 2巻、かなり解れてきた糸。この巻もテンポよく展開するのでひといきに読了。小学生で出逢った二人がどうやらメインで展開して行くようだ。結構面白い。出版時にはなかなか入手困難だった記憶があるけど今やいつでも借り出し可能な状況なので流行遅れもいいもんだ 笑。

  • 文体は好み。

    後半からは淡くゆらめく感じ。

    なんらかの澱(おり)みたいなものが残った。

    これは良くも悪くも。

  • 読後感は 「尻切れトンボ」の感じか、「残尿感」がある。
    最後まで きちんとしっこさせてくれよーと思った。
    パソコンの画面がフリーズして「強制終了」させたような感じだ。

    この物語は 「月」がテーマとなっている。
    ニンゲンの世界はどんどん変化しているが 
    月が400年前も 100年前も 同じのままだというテーゼ。
    それを 黄色い月と 少しいびつな緑色の月が 二つ。
    同じ大きさでないというのが ミソで、
    それは 青豆のオッパイが 左右同じでないというのに通じる。
    ムラカミハルキの連想のなかでは 
    月とオッパイが つながっているようだ。

    ムラカミハルキの小説は 親父っぽい目で女子を見る。
    ときおりロリコン風で そのようなスケベの目が
    随所にあるのは おじさん読者として 楽しい部分である。

    「今ここにあること」 
    「今ここになくて もう一つの世界にある」こと
    その区別が 月が二つあるということで表現し、
    その月を見ている 青豆と天吾の 二人の1984年を描く。
    10歳のときの 青豆から 手を握られた「感触」から
    「かけがえのないもの」が 二人の中に生まれる。

    二人は 現実に立ち向かいながらも 「逃避」すると言う性格が
    共通している。
    ムラカミハルキの中にある「逃避」のテーマは続いている。

    確かに 父親が 堂々と登場するが、
    相変わらず ムラカミハルキは 父親問題を 避けた。
    自分の本当の父親でないということで 天吾は安堵するのである。
    育ててくれた 父親の感謝と 
    本来なら発生する 父親へのわだかまりを 避けてしまった。
    ムラカミハルキは 多分最後まで 
    しょぼくれた父親に対峙できないのだろう。

    日本人の心の歴史として 何故オウム真理教事件が起こったのか?
    というのが ムラカミハルキの 大きな問題意識のひとつであるが、
    そこでは アイスピックで つつくような 作業をしているだけで
    総体として つかみえていない ような気がする。
    リーダーと青豆の会話は 意味が深いが 青豆の個人的なレベルに
    矮小化されて、教義のない 宗教 が 天の声を聞く
    ということで成り立っている。
    そして その宗教の大きな資金源がどこにあるのか?
    というところまで・・・明らかにできていない。

    孤独 というものをうけとめること、
    その重みだけは ひしひしと伝わってくる。

    二つの月が あることを微細に語ろうとするが
    カクメイ と ピース がどうやって違い
    ムラカミハルキはいう
    『カクメイはいくぶん尖ったかたちをした考え方であり、
    ピースはいくぶん丸いかたちをした考え方だ・・・』
    (ふーむ。それだけで 片付けちゃうのかな。)
    ピースが 何故宗教になってしまったのか?
    ということは 謎として 読み手に投げかけられている。

    『青豆を見つけよう、と天吾はあらためてこころを定めた。
    何があろうと、そこがどのような世界であろうと、
    彼女がたとえ誰であろうと。』

    でおわる が なぜ 青豆 を見つけようとするのか?
    愛のためなのか?青豆のためなのか?自分のためなのか?

    というより 何故物語の中で 青豆を見つけることができないのか?
    青豆を 物語の中で 見つけたら、三文小説になる
    という 考えが あるのかもしれないが、
    ふーむ。
    ムラカミハルキらしい 1Q84 だった。

    多くの疑問文があるが 答えは少ない。
    そしてムラカミハルキはいう
    『説明しなくてはそれがわからないというのは、
    どれだけ説明してもわからんということだ。』

    いいな。このムラカミハルキの開き直り、
    読者に 謎かけ して・・・よくわからないのは 読者のせいだ。
    しかし、実は 書いている本人も よくわからんのだ。
    説明できるわけねぇだろ・・・ということかな。

  • おじいちゃんと旅行中に読んでいたら、脳梗塞で言葉の出にくいおじいちゃんから「村上春樹か」と言われた。
    おじいちゃんも村上春樹の作品を読んでいたようだ。
    5回り以上年齢が離れた人との会話は共通の話題を見つけにくいこともある。
    しかし、この作品のおかげで、旅行という時間の共有と、お互いに知っている著者という話題を共に出来た。

  • 擦れ。摩擦。パラレルとか捻れとかはちょっと違う。相対的な関係と絶対的な存在の同居。戻れない過去。辿ることのできる記憶。すれ違いと同じ目的。他者の為の自己犠牲と、責任という自己欺瞞。
    それらは明確に分かれるものだけれども、同時に存在する。しかもたちが悪いことに一人の人間にとってもそうだし、思いが錯綜する人間社会ならなおさらだ。絶対的善が存在しないのと同様に、絶対的悪も存在しない。そこにあるのは「人間」でしかないし、そこに思想が入るからややこしくなる。
    著者はそれを説明しようとも思っていないし、理解してもらおうとも思っていないはずだ。ただその存在をパシヴァとしてわかりやすく表現し、読者にレシヴァとなることも求めていない。
    夜空に浮かぶ月の様に、ただ前に進む時間のように、世の中の真理を紐解く方法の一つである数式のように与えられた役割を、いやただそこに存在することだけであれば、どれだけ世界は平和だったことだろう。
    思考することを身につけてしまった人間の背負った業の深さと贖罪を許されない存在に対し、慈愛を持ちながら突き放す1Q84という世界を作り上げた著者はこの世界では神となり、語り部となる。人間は過去を辿り、やり直すことが出来るのか、それとも新しく世界を少しでも変えることができるのか。あるいは。

  • 繋がった
    book1では点だった部分が繋がった。しかも強く。

    自分に言われているような、言い聞かせられてるような
    そんな文章を目にして自分の歪みを認め、また
    それを矯正すべく愛を与えられる、愛す事の出来る人間になろう
    そして自分を愛せる人になりたいなぁと思う
    そんな本でした。読み終えての陰鬱感たまんない。
    そしてそのままbook3へ…

    ↑そが5つならんでるー!

  • 村上春樹のさすがといえる作品。
    独特の世界観と二人の主人公間の密接なリンクが素晴らしい。
    実は初めは気持ち半分で読んでいたのだけれども、その世界観と緻密な計算にぐいぐいと引き込まれてしまった。
    最後の急展開も素晴らしく、早く続編が読みたくなってしまった。

    早速図書館予約します。

  • 流行っていたころ、図書館ではBOOK1が貸し出し中で手に入らなく、BOOK2から読みました。

    適当に斜め読みしていたら、青豆の性別間違いました。最初はもちろん女性だと思って読んでいたんですが、アユミの青豆への気持ちややり取りで、青豆って男か!!と勘違いしました。異性同士で恋愛するだろうという固定概念はだめですね。そのすぐあとに同性愛だったのかと気づきましたが。(ノルウェーの森でもレズ出てきますもんね。)

    数日後、BOOK1をよんだら、青豆の性別や名字が珍しいことについての詳しい説明が最初にされていて、驚きました。(2巻から読むと「青豆」は偽名やあだ名なのかと思いました)

    こんな読みをしてしまったので評価は控えます。わたしのように勘違いした人はいらっしゃるのでしょうか?村上氏が万が一、性別間違いを仕組んでいたら惚れてしまいます。内容を忘れたころにBOOK1から読み直したい。

  • おもしろくなってきたー!続きが気になる。

  • 1よりも嫌悪感みたいなものが少ない状態で読めた。
    そしてやはり続きが気になる〜。
    こんな感じはこの作品が初めてだから凄いなと思う。
    3はどうなるのか?

    • norigami112さん
      nyancomaruさん。そうですね。確かに重苦しく感じたかも。私は苦手意識がすっかり薄れたのでより入り込めました。
      しかし、如何せん寝る前...
      nyancomaruさん。そうですね。確かに重苦しく感じたかも。私は苦手意識がすっかり薄れたのでより入り込めました。
      しかし、如何せん寝る前のひと時だけの読書なので続きが気になりながらも眠ってしまい・・・誰かから逃げる夢を見ちゃったりして。
      2012/08/21
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「誰かから逃げる夢を見ちゃったりして」
      怖いですよね。
      私は普段殆ど夢を見ない(睡眠時間が短いから?)のですが、「1Q84」読んでいる間に2...
      「誰かから逃げる夢を見ちゃったりして」
      怖いですよね。
      私は普段殆ど夢を見ない(睡眠時間が短いから?)のですが、「1Q84」読んでいる間に2回、夜に電車に乗って窓の外を眺めている夢をみました(休みだから普段より寝たからかな)。
      2012/08/29
    • norigami112さん
      nyancomaruさん、最近は読んでも夢を見なくなりました。慣れたのか?余程疲れてるのか?(笑)
      nyancomaruさん、最近は読んでも夢を見なくなりました。慣れたのか?余程疲れてるのか?(笑)
      2012/08/29
  • 「1Q84 book2」村上春樹
    サスペンスファンタジー。陶器のアイボリー。

    book2では、青豆と天吾の深い結びつき・交錯と、リトル・ピープルの謎明かしを2本立てにして、物語が進んでいきます。
    ふかえりのなんとももやもやした行動観が、作品をミステリたらしめない。面白い。
    「説明しなくてはわからないということは、説明してもわからないということだ」という台詞はとても好きです。

    それにしても登場人物の喋り方が、おしなべて醒めてるというか、文学的なのはいかがなものか(笑)
    や、普段の村上春樹文学なら全く気にならないというかそれが味なんだろうけれども、この作品ではかなり違和感感じました。。(4)

  • あぁ、村上春樹だなぁ!ということを感じた、BOOK2。
    二人が入るべくして入った、1Q84の世界。

    今巻では、青豆と、天吾の世界が近づく。
    その徐々に寄っていく感覚は見事だ。
    1Q84の二つの月。
    いつから月は二つになったのか。
    これは単なるパラレルワールドではなかった。
    リーダーの言葉でいうと、「君にとっても、私にとっても、今となっては時間といえばこの1Q84年のほかには存在しない」。
    そして、「ドアは一方にしか開かれない。帰り道はない」。

    青豆の章。
    あちらの世界に送るため、青豆がリーダーの元に赴く。
    リーダーは、青豆の目的を知っていて、その目的の完遂を望む。
    青豆は、リーダーから、1Q84の世界のこと、天吾のこと、リトルピープルのことを聞く。

    天吾の章。
    天吾のまわりの人々に、変化が生じる。
    行方不明になっていたふかえりが、天吾のもとに現れる。
    彼女は、「わたしがパシヴァであなたがレシヴァ」であると告げる。

    “「リトル・ピープルには知恵と力があると君は言った」
    ふかえりは肯いた。
    「しかし彼らには限界もある。」
    ふかえりは肯いた。
    「なぜなら彼らは森の奥に住んでいる人々であり、森から離れるとその能力をうまく発揮できないからだ。そしてこの世界には彼らの知恵や力に対抗できる何らかの価値観のようなものが存在している。そういうことなのかな?」”

    で、リトルピープルって一体なんなんだ!空気さなぎって何なんだ!

    “説明しなくてはわからないということは、説明してもわからないということだ”

    それでも、説明してもらわないとわからない私。
    持ちきれないくらいの疑問符を手に、読み終えた。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「持ちきれないくらいの疑問符を手に」
      翻訳された各国で、この話がどのように受け入れられているか知りたい。「リトル・ピープル」から何を思い浮か...
      「持ちきれないくらいの疑問符を手に」
      翻訳された各国で、この話がどのように受け入れられているか知りたい。「リトル・ピープル」から何を思い浮かべるか、、、
      2012/09/20
  •  タクシーで仕事に向かっていた青豆は、高速道路で渋滞に巻き込まれ、身動きがとれなくなる。困っている青豆に、運転手は国道に下りるための秘密の抜け道を教えてくれる、彼女に意味深な言葉を残しながら…。
     タクシーから降り、歩き始めた青豆は、周囲の車の好奇な目にさらされながら、ミニスカートで柵を乗り越え、通路へと進む。誰にも知られては困る任務のために…
    予備校で数学を教えながら、小説家を目指して編集の仕事を手伝っていた天吾は、出版社の小松から17歳の少女が書いた『空気さなぎ』の書き直しをしてくれないかと頼まれる。犯罪まがいの行為をしたくないと一度は断ろうとした天吾だが、作品の魅力にとりつかれ、また少女で著者のふかえり(深田絵里子)の了解も得たため、引き受けることに…。作品はもちろん、謎めいた若き美少女作家という話題性から、本は爆発的に売れ始めたが…。

     図書館に入っては出て、入っては出ていく本を「ちょっと、待った!」とばかりに借りてきました。
     
     優秀なスポーツインストラクターでありながら、殺人者の顔をもつ「青豆」と、予備校教師で小説家の卵である「天吾」。物語はそれぞれを主人公に進められながら、その距離は次第に近づいていきます。
     17歳の美少女作家「ふかえり」の失踪とその理由、青豆の最後の大仕事、そして青豆と天吾の過去の思い出…と物語は、進んでは戻り、ねじれていきます。あ~、どうなるのだろう!と久々にワクワクとページをめくりました。
    いろんな要素があるので、一概には言えないけど、エンターテイメント性がバツグンで村上春樹を読んでは、いつも首をひねる私も十分楽しめました。背景となるいろんな要素のストックのない中学生にはどれだけ読めるだろうかと疑問も残りますが、気になる気持ちは同じですね。

  • これじゃー終われないでしょ。月は2つのままだしーー。

  • 1

  • 図書館で書架にあるのを発見し、急いで借りてきた。

    いつでも貸出中だったから、当分読めないと諦めていたのに、幸運だった。

    おもしろくて、一気に読んだ。

    青豆と天吾の視点で交互に語られるのはBOOK-1といっしょ。

    でも、BOOK-2では、徐々にふたりの世界がリンクしていく。



    リーダーが多義的に少女と交わるっていうのが、いまいち理解できず。

    自分の娘と、ドウタとはいえ、セックスしたんだよね?

    本体であるマザ側も、それを知っているんだよね?(でなかったら、なんでふかえりは天吾をオハライできたの????)

    娘のほうから男の体に乗りかかって、男の方は体が痺れて動けないってのが、いかにもグロテスクに感じた。

    ドウタって、なにもの?リトル・ピープルの傀儡なのかな?


    BOOK-3も、書架にあったので借りてきた。引き続き読もうと思う。

  • 3.7

  • 物語も佳境に。あまり深読みせずに読むのが吉かな。

  • 相変わらず1回読んだだけじゃよくわからない、でも引き込まれる、だからそう遠くないうちに2回目があるだろう、といったかんじ。

    所々で、過去の作品を思い出させる描写があってそちらの作品も読み返したくなった。

    1、青豆のストレッチはホシノくんの腰を治したナカタさんみたい。

    2、雷雨の夜に天吾と交わったふかえりは加納クレタみたい。

    3、20年も会えていない天吾と青豆はハジメくんと島本さんを思い出させる。

  • ストーリーがBook2になって一気見えてきた印象。
    青豆と天吾の関係、さきがけ、くうきさなぎ、二つの月、そして1Q84という世界。
    知らず知らずのうちにどんどん飲み込まれる。
    最後のbook3が楽しみ。

著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。2019年8月7日発売の『文学界』でロングインタビュー「暗闇の中のランタンのように」掲載。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月末に刊行予定。

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