小澤征爾さんと、音楽について話をする

  • 新潮社
4.11
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感想 : 279
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  • Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534280

感想・レビュー・書評

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  • 2015/2 本に出てくる音楽は殆ど聴いたことがないのだけど、楽しく読めた。
    村上さんのクラシックの素養の高さに驚いた。音楽をやらない人でも、こんなに深く聴くことが出来るのか。音楽のプロ中のプロの小澤さんと語り合えるなんて本当にすごい。
    でもやっぱりプロではないから、時折素朴な疑問を小澤さんにぶつけていて、それは小澤さんにも新鮮な気づきだったみたいでそのあたりのやりとりが面白かった。

  • 村上春樹さんの聞き込み方に驚いた。音楽に物語を読んでいるのだなあ。文章のうまい人は耳のいい人。柴田元春さんがフィッツジェラルドに対して「耳がいい」と言っていたけれど、微妙な音の聞き取り方が世界観の全てを構築する。

  • 2014年12月31日
    古い録音のレコードがいっぱい。聞いてみなくちゃわからない。クリエイティブな人は自分勝手な部分があるというのは納得。作家は自分一人だけどマエストロはコミュニケーションする必要があるところが違う。と村上春樹は言っている。小澤征爾の指揮は一度はみなくちゃいけないな。

  • めちゃ面白かった。
    春樹氏が濃いジャズファンだとは知っていたが、クラオタ度も半端ない。過去に出されたクラシックのレコードについて、本職の小澤氏と対等に渡りあえるくらいの薀蓄があるのだから。
    春樹氏がマエストロから言葉を引き出すのがこれまた上手くて、貴重でなおかつ深い経験談をいくつも知ることができた。カラヤンやバーンスタインとのエピソードも貴重だが、いちばん収穫があったのは指導者としてのエピソード。本物の音楽を作るということ、その作業の意味や技法など、自分がビオラの演奏者ということもあり、非常に役に立った。

    そして、春樹氏の言葉。「耳が良くないと良い文章は書けない」。文章にも音楽と同じようにリズムや対比、陰影をつけることが必要なのだという。読みやすい文章や惹きつけられる文章は良いリズムを持っているのだそうだ。やっぱりそうなんだな。

  • 2人の共通点は、仕事をすることにどこまでも純粋な喜びを感じているkと。音楽と文学という領域は違うが、自分の仕事に没頭している時が何よりも幸福である。そしてそれに熱中できているという事実が、何にもまして深い満足を与えてくれる。今でも若いころと同じハングリーな心を変わらずに持っていること。もっと奥まで追求したい、もっと前に向かって進んでいきたいというのが仕事、生活でのモチーフになっている。
    ものを創造する人間は基本的にエゴイスティックにならざるを得ない。
    辛抱強く、タフで頑固。自分がやろうと思ったことは誰が難治硫黄と自分が思い描くようにしかやれない。

  • クラッシックにはまったく興味も知識もないのですが、
    非常に楽しく読めました。
    出来る事なら映像で見て聴いてみたいです、この二人の対談。

  • 小澤征爾と村上春樹の対談。
    お互い知識が豊富なので、対話の内容がとても面白く密度も高い。
    読了後、本書の素晴らしさを、周りに広めた記憶がある。
    超おすすめ。

  • クラシック音楽にも造詣が深い村上春樹氏が世界のマエストロと音楽について語り合った対談集。門外漢でも楽しく読める一冊だが、著名な音楽家たちの人間臭さ溢れるエピソードをはじめ、クラシック好きなら堪らないだろうなという話が盛沢山。

  • あんまり小澤さんの演奏を聴かないので、新刊のときは手が伸びなかったのだけど、通勤時に読む本が途絶えて文庫を買ってしまった。
    とってもオモシロい。躊躇していたボクは何て愚かなんだろう。
    「良き音楽」がどのようにして作られるのかが、小澤さんの言葉を通じて伝わってくる。
    それにしても村上さんは音楽をよく識っている。そうでなきゃ、小説にああいった作品(ヤナーチェクとか)を選曲できないわな。

  • 二人の人物に興味があり本を手にとった。クラシックにはあまり興味がなかったがこの本をきっかけにまた聞いてみようと思うかもしれない。と安易に考えていたのだが、そううまくはいかなかった。話の内容がかなりマニアックでついていけず途中で読むのを断念><

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