村上さんのところ

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1823
感想 : 216
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534310

作品紹介・あらすじ

1億PVの超人気サイトが早くも書籍化! 描き下ろしイラスト満載の愛蔵版。4ヶ月限定の質問・相談サイト上で、村上春樹が答えた約3700問の中から、笑って泣いて考えさせられる名問答473問を厳選。日常のお悩みから、ジャズ、恋愛、生き方、翻訳小説、社会問題、猫、人間関係、そして愛するスワローズまで。落ち込んだとき、迷ったときに何度でも読み返したい「人生の常備薬」。

感想・レビュー・書評

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  • 村上春樹さんが読者からの質問に答える形の作品
    ブクログでオススメしてもらい手に取りました(^^)
     

    473もの質問と解答があり、
    なかなかのボリューム


    村上さんも仰ってたように
    ホントにいろんな読者の方がいるなぁと
    感心しながら読みました

    ハルキストという呼び方は
    本人推奨ではないんですね。
    村上主義者と言って欲しいそうです笑
     


    そんなクスッと笑える話もあれば
    文字が横滑りしてしまうものもあり、
    中にはなるほどなぁーと
    メモしておきたくなることも載ってました


    図書館で借りたので
    急いで読んでしまいましたが
    毎日ちょっとずつ読んで
    自分の糧にしていけたらいいなと思いました(^ ^)


    村上さんはいろんな悩みに対して
    ありのままを受け入れようといったスタンスで
    回答されていて、
    なるほどなと思いました。
    辛いこともじっくり感じてみるといいと。
    なかなか難しいけど、覚えておこうと思います。



    純文学があまり上手く読めない自分にとって
    村上さんの作品は苦手意識があって
    手に取ってきませんでしたが
    この本を読んで気になる作品がいくつか出てきました(^^)

    村上さんの作品は
    よくわからないけど、
    なんか面白いなって思いながら
    読んでくれたら嬉しいと書かれていて

    今までよくわからなくてモヤモヤしてましたが
    次は理解するより、
    何かを感じながら読んでみたいなと思いました(^^)


    村上さんの人柄を知りたい方にはオススメです(^^)

  • 村上春樹氏の言葉から   それがどのような仕事であれ、どのような経緯でもたらされたものであれ、自分の与えられた職分をきちんとまっとうに果たしていくこと自体に意味があると、基本的に認識しています。 そしていつも 職業倫理 というものが僕の頭の中にあります。ずるはしない、全力を尽くす、というのが僕の職業倫理リストのいちばん最初に来ます。   この言葉を書いたメモ帳を私はいつもカバンに入れています。

  • 村上春樹さんが読者の質問に答えるという本。
    コンセプトが面白そうだったので購入、読了。

    いやー、この本とっても面白い( ̄∇ ̄)

    一般の読者の質問なので、内容的にとても共感できるものが多いです。
    人生、恋愛、子育て等々…人間の本質的な部分に触れるような質問に答えてくれます。

    村上春樹さんの考えも聞きながら、そして自分はどう考えるのか?…そんなことに思考を巡らしながら読み進めて行くのがとても心地良かったです。

    それにしても、やっぱり村上春樹さんの文章って色気があるなぁと…(´∀`)
    小説だけじゃなく、こういった質疑回答集ですら色気って出るんだなぁと(笑)

    本書より「文章の上手さはある程度才能で決まってしまっている」とのこと。
    うーん、ズルいなぁ…

    <印象に残った言葉>
    ・話の長い人の話を短くすることは不可能です。あれは不治の病です。死ぬまで治らない。僕もよく「退屈な人って、自分に退屈しないのかな?」と思うんだけど、しないんですね、ぜったいに。気の毒だけど、あきらめてください。「退屈さには神々も旗を巻く」とたしかニーチェも言っています。神様でさえかなわないんだから、あなたに勝てるわけはありません。(P16)

    ・体重を減らす方法は三つあります。三つしかありません、というべきか。だからダイエット本なんて読む必要ないんです。とてもシンプルなことです。①食べ物を減らす(適正な量にする)②日々適度な運動をする③恋をする、最後のやつはけっこうききますよ。(P25)

    ・それは世界中の夫の92パーセントくらいが、同時進行的にひしひしと経験していることです。そうですね、「これはただの気象現象なのだ」と思われてはいかがでしょうか。これは竜巻なんだ、これは突風なんだ、これはフェーン現象なんだ。そう思うと気持ちが(比較的)ラクになります。誰も天気に文句は言えませんからね。相手が奥さんだと思うから、首をひねりたくなるし、ときとして頭に来ることもあります。(P82)

    ・僕は個人的には、自分の心の痛みと、まわりの人々の心の痛みとを、等価とまでまはいかずとも、ある程度密接に連動させて考えられるようになることが大人の証ではないかと考えています。(P115)

    <内容(「Amazon」より)>
    選りすぐりの名問答をセレクトして、
    フジモトマサルのイラストを加えた愛蔵版
    何度でも読み返したい「人生の常備薬」

    期間限定サイト「村上さんのところ」上で、村上春樹が3か月半にわたって続けた回答は、じつに3765問! その中から、笑って泣いて考えさせる「名問答」を473問を村上さんご自身がセレクトし、可愛くてちょっとシュールなフジモトマサルのイラストマンガ約51点を加えた待望の書籍版!
    こんな内容の質問が掲載されています。

    文章が上手くなるには?/ノーベル賞候補と騒がれる気分は?/なぜ人を殺してはいけない?
    『1Q84』に続編はあるの?/同性婚は賛成ですか?/無駄に話が長い上司をどうする?
    村上作品は純文学? 大衆文学?/批判に対する心構えは?/不登校の娘をどうすればいい?
    英語上達法を伝授して下さい/好きなタイプの女優は?/子どものやる気を引き出すには?
    いい手紙を書くコツは?/原発はNOですか?/奥さんの機嫌が悪い時は?
    生きている意味って何?/感受性の磨き方を教えて下さい/もし芥川賞をとっていたら?
    映画のベスト3は何ですか?/老境で幸せに生きるには?/本当につらいときに強くなるには?
    日本は戦争に近づいてるようで不安です/立派な大人になるために必要なことは?

  • 村上春樹氏が世界中から届いた3万7465通のメールから、3716の回答をしています。私はハルキスト...いや村上主義者ではないけれど、フジモトマサルさんのイラストがかわいくて、思わず書店で手に取りました。

    今まで村上さんの本は数冊しか読んだことなくて、「村上春樹=めんどくさく、小難しい、エロ多め」くらいの認識だったんだけど、完全に変わりました。人間的な魅力に溢れている素敵な人だなぁと。

    どーでもいい質問から人生相談まで、1つ1つの質問に真摯に答えてくれています。その解答は、思わず笑っちゃうものから、ホロリとするもの、心にズドーンと刺さるものまで。すきま時間におすすめです。

  • 村上さんって、普通の人なんだな。よかった。ちゃんと普通の人なんだ。と思えた。だってあれやこれやの小説書いてるから、勘違いしてたけど、すごく真摯な対応で突き放さずでも媚びない。あと案外この人ポジティブなのかな。後ろ向きな読者にへらっと返すあたり、村上さん案外明るいんだ。それにすごく地に足がついてる。流されずに自分の思うままに生きてる。ますますファンになりました。

  • コンプリート版を携帯の中に入れ、常に持ち歩いている。落ち込んだときにちょろっと読むと、元気をもらえるです。

    ホンットーによくこんなくだらない質問思いつくなっていう読者からのメールもミドコロ!

  •  サラリと流し読みしようと思ったのに…思わず夢中で読んでしまった。面白かったです。
     質問者の幅広さが、読者層の広さを感じさせる。年代も性別も職業も国籍もさまざま(体感として教職の方が多く感じたけれど)。
     若くして日本や世界の未来を憂いている人も多くて(やはり読書が好きな人は物事を深く考えているのかもしれない)、そんな若者がたくさんいることが何だか頼もしくも思えて。一方で、大人(特に私くらいの世代)は何だかくだらない質問も多く…。村上さんは、どれに対しても真摯に、時に皮肉を交えて回答しています。

     特に好きな回答はこれ。
    「猫なんて自分の見たいところしか見ていませんよね。前も後ろも、右も左もありません。猫に学びましょう。人生の大事なことはだいたい猫から学べます。」

     そのほか膝を打つような言葉はこのへん(要約済)。
    ・生産性の高いものばかり追求していると、人間がだんだん薄くなる
    ・自分の心の痛みと、まわりの人々の心の痛みとを、等価とまではいかずとも、ある程度密接に連動させて考えられるようになることが大人の証ではないか
    ・愛よりは憎悪が、理性より怒りが簡便に言語化できる。ポジティブなことよりネガティブなことが人の心に直接的に訴えかけやすい。社会が品位を失い、既成の事実として人々に受け入れられることこそ怖いこと

  • 何年かに一回ある、村上春樹が読者からのお便りに答えるサイトの書籍化。

    人格というものは得体が知れなくて、暗闇の中にあって見えないし触れられず、対話や体験の共有によって投げたボールがその人からどう跳ね返るかによって大まかな輪郭を知ることができるだけだと思ってるんだけど、
    人からの小さな疑問に答えるというコールアンドレスポンスを無数に繰り返すことで、小説を読むよりも村上春樹とはどんな人間なのか分かる気がする。

    「陰謀論を信じるのは世の中が混沌としていることを自分の力で支えきることができないから、安易で簡便なフレームを導入してすっきりした気持ちになりたいだけ」
    これがすごく良かった。陰謀論に傾倒する人は他者を害したいんじゃなくて、理不尽や不条理を受け入れられないからなんだな〜。

    一番好きな回答は、「母を亡くした自分に『大変だったでしょう』と声を掛けてくる人は同情したいだけ」に対して、
    「でも実際大変だったんじゃないですか?まわりの人はあなたをなんとか慰めたいけど上手い言葉を見つけられないだけなんです。言葉にならないことってすごく大事なんです。だからそれだけに、言葉をあまり責めないように。」というような内容。
    言葉の表面だけを見てワッと怒りを燃やす人がいるけど、その人がどういう気持ちでその発言をしたのかまで考えられるといいよね…。

  • 600ページという分量だけ見れば長編に分類されるような代物だが様々な質問に真摯に、時にコミカルに返答する筆者の姿勢と短い回答分にすら見え隠れする文体の美しさから一気に読み切ってしまった。悩みの深刻さに限らず、至る所に人生の真理って隠れているんだなと実感。人生の警句は軽妙なユーモアと共に語られてこそ、染み渡る。
    以下に何個か好きな言葉を書き残しておきたい。
    「もしあなたのなかに空洞があるのならその空洞を出来るだけそのままに保存しておくというのも、大事なことではないかと思います」
    「僕は基本的に人生とはただの容れ物だと思っています。(中略)だから容れ物とは何か?みたいなことを考え込むよりはそこに何を入れるかということを考えて行った方がいいかと思います。」
    「規則正しさがすべめをうまく平準化していってくれます。」
    「いちばんの問題は、愛よりは憎悪の方が、理性よりは怒りの方が、簡便に言語化できることです。あんな奴はカスだ、アホだ、無価値だ、非国民だと罵倒する方があの人はとても立派な人ですと説明するよりは多くの場合インスタントな説得力を持ちます。」

  • たまに行われている読者と村上春樹とのメール交換、限定期間に寄せられた37,000余のメールを3ヶ月余りかけて読みセレクトした3,700あまりに直接返信したと言う。その中からの473通のやり取りが収録された本です♪時に笑いを交え実はとても真面目に応えていることがよく分かる。メール交換の収録とは言え、ここにも村上春樹が透けて見えてくるので興味深い。遅ればせながらワタシもハルキストでなくて村上主義者になってもいいような気がする♪

    • naonaosampoさん
      この本は、ちょこちょこといろんなページをつまみ食い的に読んでも楽しいですよね^ - ^
      この本は、ちょこちょこといろんなページをつまみ食い的に読んでも楽しいですよね^ - ^
      2018/10/23
    • ありが亭めんべいさん
      naonaosampoさん こんにちは!ほんとにそうですね♪ちゃんと相手のことを考えて返信しているのが よく分かりますよね♪
      naonaosampoさん こんにちは!ほんとにそうですね♪ちゃんと相手のことを考えて返信しているのが よく分かりますよね♪
      2018/10/23
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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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