みみずくは黄昏に飛びたつ

  • 新潮社
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本棚登録 : 972
レビュー : 113
  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534341

感想・レビュー・書評

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  • 芥川賞作家の川上未映子氏による村上春樹へのインタビュー。
    熱心な春樹ファンである川上氏の質問は、的確で深く、村上氏が答えやすそうな場を作っています。
    文学を愛する文学者同士が親密に語り合う場に、自分もお邪魔しているような気分で読み進みます。

    一愛読者であるからこそ、聞いてみたい事柄をあふれんばかりに準備してきた川上氏。
    互いに誠実な受け答えをしています。何回かに分けて行われたインタビューは、総11時間に及んだとのこと。様々な質問から、著者が語る村上ワールドが見えてきます

    人の話を引き出すインタビュアー。やはりその人によって、相手の語る内容は違ってきます。時に聞き古したような質問を受けて、退屈そうな反応を見せる村上氏の記事を読むにつけ、あまりインタビューを受けるのは好きではないのかと思っていましたが、川上氏の情熱に取り込まれて、普段は見せないようなラフな一面も見せてくれているよう。

    私は概して村上作品は好きですが、往々にして女性が男性の犠牲となる描かれ方に、耐えがたい思いを抱くこともあります。フェミニストだという川上氏は、猶更その点が気になるようで、村上氏に真っ向から女性の立ち位置に関する質問をしていました。
    村上氏は無自覚のようで、あまり納得のいく的を得た答えではなかったのが残念でしたが、聞きづらいことを避けずに敢えて踏み込んだ、川上氏の勇気に感服しました。

    かなり踏み込んだ質問もあり、最終的に村上氏に「しかしこれ、すさまじいインタビューだった。あと二年くらい何もしゃべらなくてもいいかも」と言わしめた川上氏。
    とても読み応えのあるインタビュー集になっています。

  • 読みたいリストより。文庫化を待望していた。
    興味深かった、長編を何回も読もうと思った。「職業としての…」は未読なので読みたい。

  • こんな愉快になれる本は珍しい。
    村上春樹は、自分の書いたもの、言ったことを忘れることが多い。というかこれからのことしか興味がない。また、彼の執筆のスタイルは精神世界に降りていき、展開される景色を描写していくスタイル。悪くいうと行き当たりばったり。
    これに彼の熱烈なファンで、彼と彼の作品を正しく理解し、研究熱心な川上未映子がインタビューする。
    その結果、
    『「あの女の子、なんて言ったっけ?」と川上未映子に問い、彼女の方が「まりえです。なんて言ったっけって(笑)」』って会話になる。最近の『騎士団長殺し』の主要な登場人物なのにもう忘れている。なので川上未映子としてはあきれるばかりで、どうしたって責める感じになってしまう。

    『「僕はただそれを「イデア」と名づけただけで、本当のイデアというか、プラトンのイデアとは無関係です。ただイデアという言葉を借りただけ。言葉の響きが好きだったから。』なんて言うものだから

    『「村上さん・・・あのですね、原稿を書いていて、イデアっていう単語を村上さんが打つ、こうやってキーボードで「イデア」。イデアってまぁ有名な概念じゃないですか。そしたら当然、「ちょっとイデアについて調べておこう、整理しよう」みたいなこと考えませんか?」
    「ぜんぜん考えない。」
    「それは本当ですか。」
    「うん。ほんとうにそんなことは考えない。」』

    村上春樹がボケで、川上未映子がツッコミというところでしょうか。こうしたやりとりのおかしさは、二人のキャラクターがあってのことで、稀有なことと思うので特別なおかしさということになる。
    『「これ読んでいる人、「川上も(村上の発言を)真に受けちゃって、くっく」って笑ってるんだろうか」というほど村上春樹のボケぶりがおかしい。ワタシは天然だと思うが。

    また、「騎士団長殺し」完成直後のインタビューで、作品の裏話が聞けるのも興味深い。まずあったのは「騎士団長殺し」という言葉と書き出しと「二世の縁」という作品のイメージだけだったそうだ。それを長い間寝かしておいて、書き始める。落語の三題噺みたいだ。しかしその時は「騎士団長殺し」はどういう形で出てくるか分かっていない。

    『「「騎士団長殺し」という言葉が絵のタイトルだとわかったのはいつですか。」
    「それはずっとあとのことです。ずっとあと(笑)。穴を開いたあとで。」
    「それはマジですか。」
    「マジで。」
    「穴を開くまで、「騎士団長殺し」は、まだ単なる言葉だった。」
    「まずは「騎士団長殺し」ってタイトルが頭に浮かんで、それから書き始めて、書き始めてすぐに、主人公は肖像画家にしようときめたのは確かです。それで彼が、屋根裏から一枚の絵を見つける。そのタイトルは「騎士団長殺し」であった。そういう流れですね。
    ああ、これでなんとか話をもっていけそうだなと、そのときにやっとわかった。」』
    川上未映子が思わず「マジですか。」という言葉を使ってしまったほど驚異的な話だ。何も考えないってそこまで何も考えないで、物語というのは成立してものなのかと思う。
    「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」で違う話を書き出して、最後つながるのだが、これも頭の中で考えてつなげたのではなくて、自然に合体したそうだ。

    村上春樹は巫女さんとか小説が通過する器官のようなもので、作品の中で起きている事件に意味とか考えないようにしている。考えて意味付けしてしまうと失速するので考えない。しかしそれで物語がキチンと完結していくという作用がなんとも不思議だ。

    『「地底の世界。ここについてもちょっと聞きたいんですけれども、大丈夫ですか?」
    「たぶん大丈夫だと思うけど。」
    「では続けます。・・・」』
    と一方的に攻め込まれてる。
    最後、
    『「しかしそれにしてもこれ、すさまじいインタビューだったなぁ(笑)。あと二年くらい何もしゃべらなくてもいいかも。」
    「では、ぜひまた二年後に。」』
    と終わるのもおかしい。

    『「語り口、文体が人を引きつけなければ、物語は成り立たない。内容ももちろん大事だけど、まず語り口に魅力がなければ、人は耳を傾けてくれません。僕はだから、ボイス、スタイル、語り口ってものすごく大事にします。」「僕はもう四十年近くいちおうプロとして小説を書いてますが、それで自分がこれまで何をやってきたかというと、文体を作ること、ほとんどそれだけです。」』

    と文体ありきという話が繰り返される。ある意味職人みたいなところがあるのだろう。どんな家を建てるかよりも大工としての腕が大切というようなことが。そしてどんな家になるかの部分は、物語が降りてくるので他人事のようなところがある。

    それにしても川上未映子という人もエライ人だと思う。村上春樹も突っ込まれながらも自分の世界をうまく伝えてもらえるという確信があって、彼女をインタビューアとして選んだのだろう。村上春樹が好きな人にはたまらない一冊だ。
    彼女の作品も真面目に読んでみようと思う。

  • めちゃくちゃおもしろい!
    川上さんが村上春樹の大ファンなことはちょっと読んだだけですぐにわかる。
    これだけ敬愛している作家さんに、
    世の中や自分の中にある批判的な意見をぶつけて
    どう思っているか聞けるところがすごいし、
    それに対する村上春樹の答えもブレがなくて、初めはええ!?と思っても川上さんが突っ込んで考えを聞いていくと最後にはなんだか納得させられ、敬愛する気持ちを全く損なわせないのがすごい。
    川上さんが投げかけた、小説を書くうえでの質問に、川上さん自身はどう考えて書いているのかも知りたかった。
    村上氏、聞き返してくれないかな〜と思ったけど、あくまでも川上さんはインタビュアーなのでそうはならず。
    小説を書くときになによりも大切にしているのが、
    主題や構造ではなく、文章。
    最近、書店員が選ぶお勧め本に文章が拙すぎるものが混ざってきていて、読みやすさや展開のおもしろさに流されるという時代の変化を感じていた。
    どれだけ内容がよくても、文章がダメな本はおすすめできないと私は思う。
    村上春樹と川上未映子、2人とも読んでいるとハッとする文章に出会う。2人が好きな作家さんであることに改めて納得した。

  • 川上未映子の細かい質問も村上春樹の持ってまわったような回答も、その多くはなんかかっこばっかり気にしていてかしこぶってるというか、漠然として頭でっかちな話に終始していて、面白くもないし大した示唆も得られないのだが、第四章でようやくフィジカルな話に踏み込んでからは面白く読むことができた。

  •  この本は村上春樹が小説を書くにあたってのこだわりや大切にしているもの、物語の作り方、読者が覗いてみたい日常の素顔がみられます。それと、特にファンならとても気になるあの独特なメタファー、シンボルの思いつき、その誕生のはなしも聞けます。
     で、小説を書くにあたって一番大事にしているのは「文体」ということだ。すなわち「かたり口」
    コレには拘ってるらしい。

     二人とも小説家ですから読者には馴染みがない専門用語がでてきます。なんか最初はとっつきにくく感じられますが、意味を確認しながら読み込んでいけば面白く虜になってしまいます。小説家らしい質問に対しては小説家らしい応えがかえってきます。

     作品を創作する上で、タイトルは先ず頭の中に出来上がっていて、人物名をもあらかじめ考えとく。構想が漠然とあって、彼は書き出したら振り返って読み返すことせずに、いっきに書くようだ。
     その創作の仕方に、小説を書く動機づけの特徴に興味があった。彼の性格的な資質として、「何かを強く憎んだり、喧嘩をしたりとか、腹を立てたりとか、非難したりとか、誰かと現実的に争うってことをあまりしない人間で」あって、「かなり個人的な人間だから、腹立つことがあっても(しょうがないや)と思って、一人でやっていくタイプです。現実世界ではなかなか戦」かわない人間だった。結構内向的な性格だったようだ。だからこそ、人間の心の中の深部に入っていくこに関心をもてたんだと思う。
    「これまでずっと長い間、自分は世の中のほとんどの人に嫌われていると思いながら生きてきた」。

     そういう彼に魂をゆり動かされる痛切な体験を早稲田大学生の頃にしている。学生運動だ。その運動の中にいた彼にやがて違和感みたいなものを感じるようになってくる。ちょうど運動が衰退していく頃だ。この時の気持ちをこういっている。
      
     「理不尽さに対する純粋な怒りの発露であっものが、やがて、、、党派と党派の戦い、、、みたいなものに変わってくるそうなってくると、個人の思いなんてどこかに吹き飛ばされてしまう。そういうことに対する失望感という、、、ものが僕の場合は強かった」
     表面的な言葉に絶望して小説を書こうとしたら、「『風の歌を聴け』みたいなところにいかざるをえなかった」。この体験が小説を書く動機づけになったこは間違いない。
     
     この本には「職業としての小説家」と「騎士団長殺し」「ねじまき鳥のクロニクル」の話しを引き合いにだして小説論を展開しいる。

     「ほんとうに優れた音楽はあるところでふっと向こう側に抜けるんです。、、、ある時点で一種の天国的な領域に足を踏み入れる、ハッという瞬間がある」
    とこれをわかりやすい比喩を、使うと地下二階まである二階建一軒の家に例えると、「私小説」で扱う「自我」があるのはこの部屋。で地下二階には村上春樹が行きたがっている部屋である。

     片手間で「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」書けたけど長編となるとそうはいかない。
     
     先ず手書きで文章をかく。「一塊の文章を書き上げる。そこにどんどん手を加える。そのうちに何かが自動的に動き始める。このかん時間の経過が必要になる。そういうのを書いてから二ヶ月後に小説になるかというとならない。一年とかの年という歳月が必要になる」。ねかせとく時間が絶対必要なんだそうだ。だから次作まで時間がかかってる。ん、それと三人で話しをしさることがなかなか難しかったらしい。「ノルウェーの森」で初めてできたらしいのだ。というのは主人公に名前がなかったからだ。

     で村上春樹の将来の夢はというと、いつか「ジャス倶楽部」をやりたい。それも青山辺りで。

    質問者の川上未映子に対する感想なんですが、村上春樹自身が「騎士団長殺し」を書いたんだけれども、彼が意識してなかったことを、みごとに解説しているところがある。かなりの読解だ。読解力が凄い。
     小説家だから自分ならこう書くのになあ〜ということがあって、ここはこういことに?随分と深読みしてた印象があった。彼は小説家からインタビューされるのは嫌がってたけど、「次々に新鮮な鋭い質問に思わず冷や汗をか」くことが度々あったらしい。一回のインタビューで3〜4時間かけたものを四日間かけて収録。でも、二度と受けたくはないんだろうなと感じたしだいだ。

  • 聞き手が頭のいいひとだということが、読めばすぐわかってきます。
    通り一遍の聞き方、どこかで読んだことのある話、
    「おもしろいネタ」として取材された内容の薄い文章に慣れた目には、とても新鮮です。
    聞き手の力で、ここまでいろいろな切り口で新しい話が聞けるのだ、ということがよくわかります。

    聞き手、といっても同業者。さらに、弟子でも師匠でもない関係で、しかも性別が違うふたり。

    直近の作品を題材にしながらも、昔の作品の出たとき当時の話も絡んできます。村上さんがこれまで発表してきた作品を取り上げ、当時の状況を語っています。

    ありがちだけど、この本でしか読めない。

    貴重な一冊です。

  • 私と同じ年齢で、同時期から同じように村上春樹作品を網羅&こよなく愛読してきた川上未映子さんが、村上春樹さんに直接インタビューするという内容。
    ということもあって、まるで自分が村上春樹氏に直撃しているような錯覚になる面白さ(笑)

    なのだけど、私よりも遥かに上回った未映子さんの春樹愛(惨敗!)、村上作品に対する執着とも言えるほどの記憶力、記憶の抽斗が正確過ぎて、ただただ驚嘆。
    作品名や登場人物、村上氏の何処かでのコメントだとかが、すらすらと出てくる。

    でもって、この二人の会話に、ちゃんとついていけてる自分が、ちょっと(いや、かなり)嬉しい。
    村上作品とそれ以外の作品(村上春樹が影響された海外の小説)も全部読んでなかったら、ちんぷんかんぷんなのかもしれない。
    対談相手が川上未映子さんって最強の人選。川上未映子さんグッジョブ!!拍手喝采!!

    対談内容の中心は、「職業としての小説家」と「騎士団長殺し」。

    ●騎士団長殺しの誕生秘話

    「騎士団長殺し」は、「騎士団長殺し」というフレーズの閃き、上田秋成の「春雨物語」に入っている「二世の縁」(土の中から即身仏を掘り出す話)をモチーフに、あとは書き溜めてあった「冒頭の一節の文章」この3つが揃って描き始めた小説なんだそう。

    冒頭を読んだ時に「グレート・ギャッツビー」を連想したのだけど、やっぱり意識しており、トリビュート的なものらしい。

    物語にでてくる、音楽にしろ、絵画にしろ、情景にしろ、こうやって「分かる人が読むと分かる」要素があるのって、深読みできるし本当に楽しい。ピンとくる瞬間もいい。読書の醍醐味。

    村上春樹氏がいつも意識しているのは、地下二階で起きていることを描く。地上に出てくることのない無意識なもので、確かに人の中に存在する何か。人目に晒されることのないような深い根っこのようなもの。

    洞窟スタイル「語りかけ」
    目の前にいる人に向かってまず話しかける「語り口」の文体を大事にしている。
    おとぎ話や物語、読み聞かせ絵本、ルーツって結局そこ。
    何もない場所で何か夢中になったり心を動かせる娯楽。

    ●川上未映子さんの考察

    もうこの作品の真髄を全て綺麗にまとめてくれている。

    『自分自身の「悪」みたいなものを直視していく。それに負けないように、集合的無意識の「奪い合い」みたいなものが自分自身の中で起きている。二重メタファーの「悪しき物語」に奪われないように、いいものを思い出すのよ。イデア的なものを想起するのよ、と念じるわけです。この奪い合いの中で、最後にポーンと抜け出す。やっぱり出産のイメージを引き寄せますよね』

    プラトンのイデア概念を復習してきた川上未映子さん。
    想起説『そうわたしたちが今見ているものは、洞窟に映った影に過ぎないけれど、じつは我々は、昔は善なる世界にいて、物や概念の真なる姿、イデアを知っていた。でも、わたしたちは汚れのために、この影の世界に落とされてしまった。ところが、ある物をある物として認識することができたり、美しいものを見たときにそれが美しいとわかるのは、天上で触れていたイデアを思いだしている。愛や美しさを直視できるのも、かつてそれを知っていたからだ。』
    しかし、プラトンとは無関係で、イデアもメタファーも特に深い意味はない。と言い切る村上春樹氏。実に面白い。

    村上作品で一貫して語られている「失われたものを、もうひとつの世界で取り戻す」という小説全体の構造。
    これも、村上氏自身は全く意識したことがなかったらしい。(笑)

    -------
    「私」と妹コミはかつて、どこまでも完全な関係を持っていた。ほとんど無意識な状態で、無垢な楽園状態で。それが彼女の死によって失われてしまって、等価とか言わないけれど、そこに有機的に結びつくはずのものを彼は探し求めている。奥さんのユズとの関係の中に、彼はそれを見出そうとしたけど、結局うまくいかなくて、奥さんはほかの男の人と恋人の関係になってしまう。それで「私」は一人になって、山の中に籠るわけだけど、それに匹敵するものを見つけることがなかなかできない。最後に地底世界に入っていって、コミが失われたことをもう一回直視することによって、ようやく洞窟の狭い穴を抜けて石室の中に出ることができる。穴かあ引っ張り上げたれたときに、ユズに対するフィルターみたいなものが彼の中で一つなくなり、そうすることで、もう一度、本当の意味できちんとユズに出会え、「むろ」という新しい可能性が生まれてくる。
    -------

    ●免色さんについて村上氏の考察

    悪意と善意、熱意と傍観、内に向かう孤独と外に向かう求め、豊富と渇望、そういったものの区別が、彼の中ではっきりつかないところがある。

    ●生きた文章について

    小説的な面白さとか、構築の面白さとか、発想の面白さというのは、生きた文章がなければうまく動いてくれません。生きた文章があって初めて、そういうのが動き出す。でも多くの作家は、発想とか仕掛けが先にあって、文章をあとから持ってくる。意識が先にあって、身体があとからついてくる。(村上春樹氏)

    文章に魅力がなければ何も始まらない。
    そう。私は、村上春樹氏が電車に乗ってパンを買いに行くだけの文章だったり、カキフライについて書いた文章でも、読みたいと思うし、強く惹かれる。
    時々、なんでもいいから、村上春樹氏の文章が読みたくなる。中毒なのかもしれない。(笑)

  • 川上未映子の勉強量がすごい。質問や答えの切り返しがうまい。文学に疎い私が感じられたのはほんの一部かもしれないが、村上春樹のかっこよさ、奥深さを実感した。

    <書いている人だって正解みたいなのはもちあわせてないんだという、そのもやっとした総合的なものを、読者がもやっと総合的に受け入れるからこそ、そこにそれぞれ自分なりの意味を見出すことができる>

  • 「職業としての小説家」「騎士団長殺し」が出たころに行われたインタビュー。川上さんの本は読んだことはないので、どういう方かはよくわからなかったのですが、このインタビューで、村上さんのファンであることがハッキリわかりました。先輩作家と若手作家、むしろ父と娘みたいな雰囲気の会話か。
    あらかじめ筋を考えず、エゴのさらに奥、無意識から生まれる物語を描くという村上さん。これは、「職業としての小説家」でも語られていました。本当にそれで、こんな面白い作品が描けるものなのだろうか。村上さんの人となりが浮かんでくる、ファンにはたまらない作品だと思います。

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著者プロフィール

川上未映子(かわかみ みえこ)
1976年大阪府生まれ。大阪市立工芸高等学校卒業。2002年から数年は歌手活動を行っていた。自身のブログをまとめたエッセイ『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』で単行本デビュー。2007年『わたくし率 イン 歯ー、または世界』『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』で早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞、2008年『乳と卵』で芥川賞、2009年詩集『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』で中原中也賞、2010年『ヘヴン』で芸術選奨文部科学大臣新人賞、紫式部文学賞、2013年詩集『水瓶』で高見順賞、『愛の夢とか』で谷崎潤一郎賞、2016年『マリーの愛の証明』でGRANTA Best of Young Japanese Novelists、『あこがれ』で渡辺淳一文学賞を受賞。2017年、『早稲田文学増刊 女性号』で責任編集を務める。2019年7月11日に『夏物語』を刊行し、注目を集めている。

川上未映子の作品

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